41/76
筆跡‐じゅうさんこめ
昨晩、アキナがアスカとイエレナの手を取り、眠りについた後、一人の口が動く。
「なぁイエレナ・・・・・イエレナの力、これからも貸してくれないか。殴ってくれていい。喋れるように、眠れるようになったら殴ってもらっていい。だから……」
「・・・・・・・・」
イエレナは答えないまま、静かに立ち上がる。
アスカとイエレナの瞳が合う。
両者、どちらにもある青い瞳はふたりの間の空気を映す。
「・・・・・・」
イエレナは用が済んだのか、アキナの横に戻り、その手をまた繋ぎなおす。
アスカは、握りしめたままだった父からの紙をもう一度見る。
そして、机に散らばっていたペンを手に取る。
”アスカへ やりたいことを続けなさい *俺のやりたいこと、プーベテートを治すこと*イエレナの傍にいること*”
そう書き残し、ポケットにしまった。
場面は戻る。
「アスカ、落としたわよ。丸まってるけど、いいの?」
「ありがと。」
アスカはその紙をもう一度ポケットにしまいなおす。
ミリテアを出た三人。
煌めく太陽が燦燦と三人の進む道を照らしているのだった。
読んでいただきありがとうございます。
感想お待ちしています。
次話もお楽しみください。




