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魔術的鍵師物語  作者: mono
第三

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19/24

魔法の話‐ふたつめ

 アスカ達は見知らぬ老人の頼みごとを叶えるため、ノーデンにある商店に入っていった。


「おじさん。これと同じ電球ある?」


 老人から預かった電球を見せる。


「ちょっと貸してみせてくれ。・・・・倉庫を見てくる。」


 待たされる三人であったが、商店のオヤジが歩いていったほうから騒々しい音が聞こえてくる。かなり奥深くを探してくれているようだ。

 十分ほど経ち、ようやく帰ってくる。


「すまんな。うちじゃもうこれは取り扱ってなくてな。昔の在庫を見てみたんだが、どうにも。」


 顔を合わせるアスカとアキナ。


「どうする。ほかの店も探してみましょ。」


「そうだな。ねえオヤジさん。ほかに当てはない。」


 商店のオヤジが、渋い顔をし答える。


「いっちゃぁ悪いが、諦めた方が良いかもしれんなぁそれは。そいつぁ魔法式タイプだ。今じゃ目にするほうが難しいかもしれんぞ。こっちが普通だ。見ろ、書いてあるだろこのMDマークが、これが一般的に使われてる電球。どうだい買ってくかい。」


「どうするアスカ。これ、買ってみる。」


「うーんそうだなぁ・・・・。」


 悩むアスカの頭の中では、口車とかいう単語がちらついていたが、すでに面倒さが顔を出しては唾を吐いてきている感覚にあったため、しかたなくそれを買うことにし、老人の元へと帰っていった。


「おい、爺さん。あれめちゃくちゃ古い奴らしかったぞ。だから同じのはねえってよ。」


「そうかい。そりゃぁ迷惑かけたのぉ。非常にごめんなのじゃ。」


「代わりになるかは分かんないけど、別の奴は買ってきたわよ。試しにこの電球でつけてみましょ。」


 調子の変わらないアキナがからりとした声で話している。

 アキナはアスカのポッケから先ほど購入した電球を差し出し、老人に渡す。

 

「これじゃダメじゃ。これは魔法でつくられてないじゃろ。だからうちのつくりじゃ使えん。マコトにすまんのぉ。」


 老人はその電球を、イエレナに手渡し、申し訳なさそうに眉をしかめる。 


「じゃあどうしましょ。電気つかないんでしょ。」


 心配そうにアキナが周囲を見渡す。

 太陽が真上にのぼり詰めたせいか、家の中は日陰ばかりである。

 改めて見てみれば、この老人の家はかなり古臭い匂いがする。まるで古き写真を再現したかのようなものであった。

 

「おぬしら、もうひとつ頼みを聞いてはくれぬかのぉ。」


「あのなぁ爺さん・・・・・・」


 その言葉を遮るかのように、老人は部屋の隅に指を指す。


「あそこの下。床の下がな、物置になっているのじゃ。確かスペアがあった気がするんじゃよ。どうにか探してきてはくれぬか。」


 もはやなんと文句を言えばよいのかも分からないアスカは、その老人の顔に負ける。


「わかったよ。」


 大きくため息をつき、老人に指されていた床下へとつながる正方形の扉を開く。

 開かれた扉につられたのか埃が舞い、アスカの喉に引っ掛かる。


「ごほっけほ・・・。」


 咳き込むアスカは、そこをのぞき込むと、大量の本やら何やらが散らばっていた。

 そこには確かに、電球があったがその大半は割れているものであり、見るからに使い古されたものであった。


「じいさん。これもう使ってるやつじゃねえのか。ほとんど割れてるぞ。」


「頼むのじゃ。」


「頑張ってぇ~」

 

 呑気に声援を送るアキナに視線を送ってから、アスカは大きく息を吸い、服の一枚を脱いでみせる。

 服の内で身を隠していたアスカの持つ黄金の鍵が姿を現すと、老人の目に留まる。


「お前さん・・・さては魔法が使えるのかね。」


「えっ・・・・いや魔法は、つかえない、けどこの鍵は多分、魔法でつくられてるとは思う。なんで爺さんは分かったんだ。」


 いきなりの老人の言葉に、アスカも戸惑う。


「わしゃ、昔魔法の研究部署にいたからのぉ。といってもそれが魔法であるかどうかの判別は、長年の勘ってやつじゃがな。」


 魔法の話をする老人。そしてさらに魔法の話が加速していく。

読んでいただきありがとうございます。

感想お待ちしています。

次話もお楽しみください。

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