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ぼんやりさん‐じゅういちこめ‐帰路
トラオムを出た三人。
アスカとアキナ、それに挟まれる形で歩くイエレナ。
特段の会話はない。
各々が前後に振る腕は、次第に次第に揃っていく。
アキナから伸びる腕はイエレナに、アスカから伸びる手もイエレナに。その手がつながれていく。
アキナはにこりと口角をあげながら前を向き、アスカは弟の掌にある治りきっていない手の傷を感じながら前を向いている。
傷によってざらざらとしているイエレナの小さく薄い手。
アスカはそれを確かに握り、ゆっくりと息を吐くのであった。
そして誰にも聞こえないほどの小さな声でそれを言う。
”当たり前と思ってきてるんじゃないか?”
アスカ達の物語は続く。
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