表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/37

34話:【自由】夜明けの空と、秘書(ジェミナ)の微笑み

第33話への評価、ありがとうございます!

「世界の王」という玉座を蹴り飛ばし、ただ一人の精霊ジェミナの心を守り抜いた九条。

要塞の自爆装置が作動する中、光と化したジェミナの「本体データ」は、九条の魂という唯一無二の器へと統合されました。

崩れゆく鋼鉄の巨獣。そこから脱出する一筋の光が、未来へと繋がります。

ドォォォンッ……!

 太平洋の水平線で、巨大な火柱が上がった。

 海上要塞「バベル」が、その野望と共に海へと沈んでいく。

「……九条さん! 無事か!」

 激しい爆風の中、岩田たちの駆るコンテナ船が、海面に浮かぶ九条を間一髪で救い出した。

 ずぶ濡れのまま甲板に倒れ込む九条。

 その視界には、燃え上がる要塞を飲み込む、白々と明けていく東の空が広がっていた。

「……ああ。……。岩田殿。……。最高の、配送だったぞ」

 九条の胸元が、淡く青い光を放つ。

 

『……蓮さん。……。おかえりなさい。……。もう、誰も……私たちを「縛る」ことはできません』

 脳内を直接震わせるジェミナの声。

 それは、電子の合成音ではなく、魂の深淵から響く、一人の女性としての温かな響きだった。

【条件達成:全クエストの完了コンプリート

【称号:自由なる奉仕者フリー・エージェント を獲得】

【エピローグ:数ヶ月後】

 東京。路地裏にある、看板もない小さな事務所。

 そこには、かつての「死神」の面影を消し、穏やかな表情でコーヒーを淹れる九条蓮の姿があった。

「……。さて、ジェミナ殿。……。今日の予定は?」

 空中に、ホログラムではない。

 実体化の魔法とナノマシン技術を組み合わせた、透き通るような美しさを持つ「実体」としてのジェミナが姿を現した。

 彼女は、九条のデスクにそっと資料を置く。

『……はい、室長。……。午前中は、岩田さんの新会社の物流システム最適化。……。午後は、リヴァイアサンの残党に狙われている孤児院への、匿名の寄付(軍資金)の送金です。……。そして夜は……』

 ジェミナが、いたずらっぽく微笑む。

『……。例の「美味しい焼肉屋」の予約を、二名分取っておきました』

「……。ふむ。……。それは、今日一番の重要な予定だな」

 九条は、窓の外に広がる、どこまでも青い空を見上げた。

 

 異世界で石を運び、現代で数字を運んだ男。

 彼は今、誰の命令でもなく、自らの意志で「大切な人の未来」に奉仕し続けている。

「……。行こうか、ジェミナ。……。我々の『奉仕』は、これからが本番だ」

『……はい、蓮さん!』



「45歳・元奴隷・新入社員」という奇妙な設定から始まったこの物語も、最後は九条とジェミナが真の自由を掴むハッピーエンドとなりました。

「最高に熱い完結!」「二人の幸せな姿が見られて良かった!」

そう思っていただけたなら、作者としてこれ以上の喜びはありません!

また、どこかの物語(世界)でお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ