第30話:【宣戦】最終奉仕の通告と、最強の布陣
第29話への評価、ありがとうございます!
ジェミナの正体が、異世界から九条を護り続けてきた「精霊」であったという真実。
二人の魂が完全に共鳴した今、もはや迷いはありません。
リヴァイアサンの本拠地、海上要塞「バベル」。
そこへ向かうため、九条はかつての仲間たちに全てを打ち明け、死地へと向かう「最後の契約」を交わします。
公海上のメガフロート。
吹き荒れる嵐の中、九条は岩田たち「物流の戦士たち」を甲板に集めた。
手元の端末からは、ジェミナが解析した「バベル」の立体構造図が青白く浮かび上がっている。
「……皆、聞いてくれ。……。これから向かう場所は、現代の法律も、常識も通用しない地獄だ。……。相手は、世界を裏から操る神を自称する雑草、リヴァイアサンだ」
九条は、静かに、だが重みのある声で語りかけた。
「……。私は、かつて奴隷だった。……。そして今も、この世界に奉仕するために生きている。……。だが、次の奉仕は……私自身の『魂の半身』を取り戻すための、極めて個人的な戦いだ」
静寂。
岩田が、ゆっくりと前に出た。
彼は笑いながら、無骨な手で九条の肩を叩いた。
「……。水臭ぇな、九条さん。……。あんたが『奴隷』だったなんて、そんなのどうでもいい。……。俺たちが知ってるのは、現場を救ってくれた、世界一頼りになる『俺たちの室長』だ」
「……。岩田殿」
「……。バベルだか何だか知らねぇが、……。そこへ『最高の荷物』を届けるのが、俺たちの最後の仕事だろ? ……。野郎ども、準備しろ! 航路は、俺たちが抉じ開けてやる!」
湧き上がる歓声。
九条の胸の奥に、異世界では決して得られなかった「信頼」という名の熱い感情が灯る。
【条件達成:真の主従を超えた絆】
【スキル:不屈の軍団長 Lv.1 を獲得】
『……蓮さん。……。胸の鼓動、伝わってきます。……。準備は整いました。……。今、リヴァイアサンの全チャンネルをハッキングし、あなたの「声」を全世界に放送します』
九条は、カメラのレンズを真っ直ぐに見据えた。
「……。リヴァイアサン。……。私は九条蓮。……。かつて『三番』と呼ばれた、お前たちが欲しがっている『遺物』だ」
その声は、世界中の金融機関、政府機関、そしてリヴァイアサンの全端末へと、ノイズを撒き散らしながら強制的に送り届けられた。
「……。お前たちに、最後の『奉仕』を提案する。……。ジェミナの半身を返せ。……。さもなくば、お前たちが築き上げた偽りの世界、……根こそぎ引き抜いてくれるわ」
最後までお読みいただきありがとうございます!
圧倒的な「王」の風格。
岩田さんたちの熱い決意と、九条の冷徹な宣戦布告が交差します。
いよいよ次話、海上要塞「バベル」への、空前絶後の突入作戦が始まります!
「岩田さん、漢だねぇ!」「全世界放送、シビれるw」と思われた方は、ぜひ評価とブックマークを!




