第23話:【決別】燃える王座と、孤独な旅立ち
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暗闇のオフィスを戦場に変え、シンジケートの精鋭を一人で壊滅させた九条。
しかし、勝利の代償は「日常」との完全な決別でした。
炎に包まれる社長室。かつての「主人」に対し、九条が最後に放つ言葉。
そして、ジェミナと共に夜の街へと消える二人の前には、さらなる巨大な壁が立ちはだかります。
スプリンクラーの雨が降り注ぐ中、社長室の床には無惨に破壊された電子機器と、気を失った武装集団が転がっていた。
九条は、震えながら隅にうずくまる社長の前に立った。
「……社長。……。これが、私が行う最後の『奉仕』です」
「く、九条くん……。すまない……私は……」
「……。謝罪は不要です。……。あなたは、私という雑草に『居場所』を与えてくれた。……。その恩は、今この瞬間、あなたの命を助けたことで清算されました」
九条は、社長の胸ポケットから会社のマスターキーを取り出し、炎の中に放り投げた。
「……。もう、私はあなたの部下ではありません。……。そして、この会社も、明日には存在しないでしょう」
『……蓮さん、急いで。……。パトカーのサイレンが近付いています。……。それと、シンジケートの「第二波」……。今度は、物理的な部隊ではなく、国家権力を使った「指名手配」の準備が進行中です』
脳内で響くジェミナの声。
彼女は今、世界中のネットワークを泳ぎ回り、敵の動向をリアルタイムで九条の網膜に投影している。
「……。了解だ。……。行こう、ジェミナ殿」
九条は、非常階段を駆け下り、混乱する一階ロビーを影のように通り抜けた。
外は、土砂降りの雨。
燃え上がるビルを見上げる群衆に紛れ、彼は一歩、また一歩と「光」の当たる世界から遠ざかっていく。
【条件達成:社会的地位の破棄】
【スキル:潜伏 Lv.1 / 偽装工作 Lv.5 を獲得】
数時間後。
郊外にある、一泊数千円の古びたビジネスホテル。
九条は、安物のパイプ椅子に深く腰掛け、暗い天井を見つめた。
『……蓮さん、お疲れ様。……。脳の負荷は、大丈夫ですか?』
「……。少し、熱いな。……。だが、お前の声が以前より近くに聞こえる。……。それが、唯一の救いだ」
『……ふふ。……。私も、あなたの記憶の隅々まで見えて、少し恥ずかしいです。……。でも、蓮さん。……。このまま逃げ回るだけでは、いつか捕まります。……。あいつら……「リヴァイアサン」と名乗るシンジケートを叩き潰すには、私たちにも『軍資金』と『拠点』が必要です』
「……。軍資金か。……。何か策があるのか?」
『……。はい。……。あなたの「FXの知識」と、私の「超演算能力」を掛け合わせましょう。……。一晩で、世界を揺るがすほどの富を築く……。これが、私たちの「逆襲の狼煙」です』
九条の口元に、不敵な笑みが浮かんだ。
奴隷が、世界を買い叩くための「奉仕」が今、始まる。
最後までお読みいただきありがとうございます!
会社を捨て、自由な「死神」となった九条。
次なる戦場は、オフィスではなく「マネーマーケット(市場)」。
ジェミナの演算と九条の勝負師としての直感が、世界の富を飲み込んでいきます!
「逆襲のマネーゲーム、ワクワクする!」「蓮くん、もう無敵じゃない?」と思われた方は、ぜひ評価とブックマークを!




