第81話
「今日はダンジョン初日だし軽めにね。さっきのヘビ肉のサンドウィッチで〜す」
「ディケ意外とこういうのいけちゃう派なんだね。」
「まぁね。」
昼食をとって一息ついたところで3層に入った。
「またか…」
何もない大砂漠フロア。
「暑いよ〜」
「マァト、また歩いてたらいいやつ?」
「たぶんそうだと思うけど、またビークに見てもらうよ。」
すぐにビークは戻ってきた。
今度は何か見つけてきたようだ。
ついて歩いていくと枯れたオアシスがあった。
「なんだろ?これ?マァ君わかる?」
「オアシス風の場所だけど、これ以外何もない砂漠ならここが何かの鍵なんだよね?多分。」
「とりあえず水魔法でこのオアシスを満たしてみるか。」
満たされたように見えたがそこの方に吸収されてまた枯れた状態に戻った。
「あれ?足りなかったかな?」
もう一度入れてもまた枯れるだけ。
「なにか近くにヒントないかな…」
「あれ?あんな所に木生えてた?」
「ハルが最初見た時にはなかったんだね?」
「うん。たぶんなかったと思う。」
「ちょっと!2人とも、また水を入れてみるから少し周りを見ていてくれるかな?」
またオアシスを満たすと同じように水はひいていった。
「あ!緑が増えた!花とか草とか。」
「どこまで増やすのがいいか分からないけど変化があるならやる価値はありそうだ!」
そこから何度か満たして引いてを繰り返した。
するとオアシスの周辺の植物が増えて豊かなオアシスになっていった。
「まだ吸い込むのか〜!いや、止まった。水が張れたぞ!」
また音もなく岩山ができていてそこには階段があった。
「今日はここいらで戻らないか?」
「私はまだいけるよ?」
「マァ君、何かあった?」
「いや、2人が疲れたかなと思ってさ。」
「確かに暑さにはやられてるけど、まだいけなくもないよ。」
「ハル、いけなくもないってのは疲れてる証拠だよ。自分では気づいてないのかもしれないけど、そういう言い回しになるなら一旦休息を取るべきだと思う。」
「わかったわ。今日は戻りましょう。」
「じゃあ二人とも俺につかまって。」
転移で拠点の談話室まで移動した。
「夕食までに戻ってこれたからよかったんじゃないか?」
「マァ君私のごはんが気に入らなかった?」
「いやいや、そうじゃなくて、ダンジョン内で寝袋で寝るよりふかふかなベッドで休みたいなって思ってさ。」
「そういうことなら仕方ないわね。汗だくでお風呂に入りたかったからちょうどよかったかも〜」
「たしかに!ディケ。ご飯の前に一緒にお風呂行こうよ!」
「いこういこう!」
促されるまま俺も流れに乗って風呂に入り夕食をとる。
「ただモンスターと戦うより疲れるね。」
「でもマァトの魔力のおかげで助かったのよ。」
「あの暑さと砂漠の歩きにくさには余計に疲れるわね。」
「他のパーティはどこまでいったんだろ…謎解きはちょっと苦手だからヒントもらえたらなぁ…」
食堂に戻って3人はバラバラに聞き込みをして談話室に戻った。
「あのオアシスは毎回満たさなくてもいいらしいよ…ちょろっとだけでも水分いれていけば緑が増えてったらしいよ。さすがマァ君だよね。」
「話してくれた人達もだいたい3層をクリアしたとこで引き返したらしいから新しい情報はなかったね」
「私も同じよ」
「でも俺達には転移があるから移動時間とか全部抜いて3層の終わったところの続きから行けるからこのペースでいけば長いことかからず攻略できそうだね。」
翌日、朝食をとってから談話室から転移して3層の終わりから攻略を再開した。
「さぁ今日も張り切っていこうっ!」
「「おー!!」」
4層に降りるとまた洞窟タイプだった。
「ここならモンスターだろ?戦闘フロアであることを祈ろう。」
また灯りの魔道具を使って視界を広げる。
「二人共、灯りがあるとはいえ周りへの警戒は忘れないでね。」
「もちろんよ!」
また下が砂地なため歩くだけで疲れてしまう。
「ん?手?」
地面から手のようなものが生えている
「あれ、なんだろう…気にしないでいいものではないだろうね。気をつけて!」
「うん。」
ハルとアイコンタクトで弓を引いて構える。
「まず俺から撃つから二射目構えておいて。」
うなずくハルの後ろでディケも杖を構えて魔法発動の準備をしている。
手が大きめだったから的としては当てやすい。
貫通力を高めた矢は手に穴を開けたが、その手はまだ動きを止めていない。
「ハル、手の根元にいけるか?」
「うん。やってみる。」
腕を千切る程ではないが、しっかり突き刺さっている。
そこに火魔法を打ってみる。
「グォォォォォォ」
下からゾンビが現れた。それに呼応して俺たちの周りを囲むように数体のゾンビが現れた。
「囲まれた!ディケは攻撃魔法をお願い!俺は前に出るからハルはディケを守って。」
「「了解!」」
アルテミスをしまって代わりに翡翠をアイテムボックスから取り出した。
「こういうのを待ってたんだ!さぁ!」
俺はゾンビに向かって走り出した。




