第8話
落ち着いてみると意外と殺人への抵抗感がないことに驚いている。
元々前世ではスプラッター系は割と得意ジャンルだったし、人体解剖図のリアルなやつなんかも見たこともある。
はたまた昔やっていたゲームの感覚なのか
生き残るために避けられないことだ。
歩きながらスキルについて再考してみた。
傲慢を鑑定できるのだろうか…
《傲慢》Lv.1
指定対象の情報を開示する。その際にMPを消費します。
隠蔽、改変の看破をする。その際にMPを消費します。
あっ!できた!
それならついでに強欲さんも鑑定!
《強欲》Lv.5
指定対象のステータス、ジョブ、スキルを奪取する。
奪ったジョブに依存するスキルは強欲のレベル上昇により取得可能。
スキル発動は24時間以上あいていないと再発動不可。
さすがに奪い放題なスーパーチートとまではいかないか。
山頂が見えてきたところでボロい山小屋を見つけた。
さすがに鍛えているとはいえ10歳は10歳。もうしんどい!
安全確保する余裕もなく寝られるという解放感にのまれて小屋に入るなり寝てしまった。
日光が眩しい。
晴れてて良かった
陽の位置からまだ昼までにはなってないようだ。
なんとか陽のある内に下山してしまいたいところだ。
山頂で振り返る。
「姉さん。またね。」
唯一の恩人に背を向けることには多少の後ろめたさはあるが今は前に進もう。
山頂を越えて下りに入っても山の景色が変わるわけでは無かった。魔王領っていうから荒涼な荒れ地が、草木も生えない土地を想像していたけど、なんにも変わらない。
同じだ。
「ぐぅうぅうぅぅう」
盛大に腹の虫が鳴いた
さすがに腹減ったな
飲み水も欲しいな
鳥、ウサギ、猪、熊
食い物ないかーーー!
カサカサと後ろで音がした
振り替えるとそこには…
俺の知ってる狼より一回り大きなやつの集団が
《傲慢発動》
名前:スプラッシュウルフ(リーダー)
Lv.20
HP:680
MP:120
筋力:50
素早さ:80
魔力:80
精神:30
運:10
スキル:水魔法Lv.3(ウォーターボール、アイススパイク、アイスウォール)、統制Lv.2、疾走Lv.5
ご都合すぎんかー!!水ゲットの可能性が!
モンスター?獣にはジョブないのね
でも強欲さんはクールタイム24時間だから使えないか…
ダメ元で!
《強欲発動》
スプラッシュウルフのステータス、スキルを奪いますか?
え?なんで?いけてる??
傲慢さん!前回の使用からどれくらい時間たっていますか?
《前回の強欲から30時間経過しています》
え?あのボロ小屋で丸1日以上ねてたってこと??
無事生きててよかったー
お前のすべてを俺によこせ
マスター:マァト・テミスがステータス、スキルを強奪します。
サクッと狼狩りだ!
素早く動くと狼達が俺を見失う
狼の目より素早く動ける俺ってもう…
群れの色んな方向から水球が飛んでくる
ウォーターボールか!
「うおっ!危なっ!」
避けた水球がぶつかった木の幹にはハンマーで叩いたような痕跡が…
「あぁ…当たったらダメなやつね。水の球だと思って舐めてたら危なかった。」
一瞬で距離をつめてビビってるスキに出がらしリーダーの首を落とすと群れは混乱し散り散りに。
そして!ついに魔法ゲットーー!!
はやる気持ちは抑えられようも無い!試し打ちだ
「ウォーターボールっ!!」
力を込めると水の玉が徐々に大きく…
止まらない止まらない止まらない!
直径5メートルはあるかな
「ちょっ!待って!打ち出すイメージかな?」
ドドドドドドド
溜めたもの発射するイメージで放たれた大きな水球は木々をなぎ倒し数十〜数百メートル?見える限りの距離の木は倒れて視界良好!
見通しが良くなった。
うん。チート万歳
「調整する練習しないと飲み水どころか溺れて死んじゃうな」
他のスキルも確認しないとなー
どこか野営できそうなところを探し歩きながら下山していくと奥行きの浅い洞窟が見つかった。
あとは火を起こせれば完璧!
昔テレビでやってた木をグリグリしてたやつ?
うーん…
アイスウォールを極薄にできたらレンズ代わりになるかな?
やってみよ!出力調整難しいけど、なんとかできた。
日の出てるうちに太陽光を集めるんだ!
ジリジリ…
ジリジリ…
ボッ!
薪に火がついた!
肉!肉!肉だ!焼き肉だ!
あっ!そうだ傲慢さんにスキル説明してもらおーっと!
《傲慢発動》
マスターのスキルを鑑定します…
…
ぐぉおぉぉぉおお
ドドドドドド
「きゃゃぁぁぁあ」
ドドドドドドド…
振動が伝わってくる
お祭り…ではないね。
助けられるのかはわからないけど、とりあえず見に行ってみよう!




