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七罪の裁定者  作者: まーるぽー
第4章・中立学園都市国家・ゴンドヴィル後編

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第73話

「それはね、私が未来視の魔眼持ちだからよ!」


「未来視?魔眼?」


「だーかーら!未来を見られる目を持ってるの!あなたの攻撃はどこにくるかがわかってたから避けられたのよ。でもあの速さでは未来が見えててもいつかやられてたでしょうね。集中力かスタミナが切れておしまいよ。最後のももう詰んでたから見えてた未来通り動いたの。」


「そういうことだったんですね!!それはそうと、もう一度お名前をお伺いしても?」


「ジャンヌ・ダルク・イメリアよ。それが何か?」


「俺はここではない世界から来ています。あなたもそうですよね?」


「あ〜その話ね。それはちゃんと人払いしてから話ましょうか。あとで私の部屋にいらっしゃいな。」


昼食を終えてジャンヌの部屋に呼ばれた。


「いらっしゃい。」

「先ほどは対戦ありがとうございました。」


「本当に強いのねあなた。」

「色々な力のおかげです。」

「そう。それで異世界のお話ね。あなたの言う通りもともとここの世界の者ではないわ。」

「ジャンヌ・ダルクさん…なんですよね?」

「ええ。そうよ元の世界でもジャンヌ・ダルクよ。」

「歴史の教科書でチラッと見ただけだからそこまでは覚えてないけど、聖女なのか魔女なのか?って感じの騒動で火あぶりにされましたよね?」


「う〜ん…聖女も魔女も知らないけど、異端者として刑に処されたわ。しかも味方に裏切られてね。たぶん当時の王様に嫌われてたんでしょうね…歴史の教科書ってことは私のいた頃より未来から来たのね。」


「細かくはわからないけど、たぶん5〜600年くらい未来からじゃないかと思います。」

「そんなに先から!?フランスはまだ健在だったかしら?」

「えぇ。しっかりありますよ。イングランドもスコットランドもドイツもイタリアも全部ね。俺の知る限りでは武力的な意味での戦争はしてないはずです。」

「それはなにより。」


「俺もこの世界に来たとき死んだんです。火に焼かれて。」

「あなたもなにかの刑で?」

「いやいや、俺のいた頃には死罪になるとしても火あぶりはありません。火事に巻き込まれて。そしてあなた以外にもこの世界の外からやってきた人を知っています。ジャンヌ様はお知り合いに異世界からの方はいらっしゃいますか?」

「知り合いってわけではないけど、この世界のどこかでそういう人がいるって話を聞いたことはあるわ。」

「他にもいるんだ…ジャンヌ様は転生の際に何か特別なジョブやスキルを授かりましたか?」

「さっき話した魔眼と魔法、この強靭な体かしら。あなたは?」

「俺は七つの大罪というジョブです。これが何なのか、各地の図書館や禁書庫を読んでも情報がこれっぽっちも出てきません。これの謎を解く鍵すら、何の手がかりも見つからないままです。そのせいで生家を追われ、縁を切り今に至ります。ただ、このジョブのスキルのおかげで強くなったのは間違いないから恨んだりしてるわけではありませんが、過去に記録のないジョブがいったい何を成せということなのかがわからないのです。」


「それって聖書に書いてある七つの大罪かしら?」

「今のところ強欲、傲慢、暴食、色欲ときているのでおそらくそれで間違いないと思います。残り3つはまだ発現していないけれど、何かのきっかけで使えるようになると思っています。」

「そもそも七つの大罪というのはそれらが破滅をもたらす根源とされているのよ。だからそれ自体がすぐさま罪ってわけじゃないけど、程度を間違えば飲み込まれて終わりってことね。」

「程度か…気をつけます。」


「で?ハルとはどこまでいったのよ!?」

「え?どこまでって言われても…どうにもなってませんよ。」

「え〜つまんない!!面白い話きけると思ったのに〜!んで、どう思ってるの?」

「どうと言われても…」

「好きなの?好きじゃないの?それくらいは言えるでしょ!ハッキリ言いなさい。」

「好き…です。俺はハルのことを好きです。」

「いやだわ!そんな2回も言われるなんて!羨ましい!あの子は昔っからみんなこと考えられる優しい子なの。色々考えすぎて踏み出せないこともあるかもしれないからあなたがリードしてくれると助かるわ。よろしくね!」


「よろしくねって言われましても…」

「よろしくしたくないの?」

「よろしくってなんですか!?」

「まぁなんでもいいけど、あなたの想いを受け取れる下地はもうできているの。あとはあの子次第だから、いつか然るべき時にしっかり伝えてあげて。それくらいはなんとかなるでしょ?男の子だもの。お姫様を守ってあげてね。」


「わかりました。色々お話できて楽しかったです。ありがとうございます!」

「私も楽しかったわ。未来の息子になるなら大歓迎よ!今度会う時にいい話が聞けるのを楽しみにしておくわね!」

「いい話って………はい!」


部屋を後にして客間へ戻った。

コンコンコン


「ちょっといいかしら?」

「あ、ハル。どうぞ入って。」


「お母様と何の話してたの?」


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