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七罪の裁定者  作者: まーるぽー
第4章・中立学園都市国家・ゴンドヴィル後編

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第70話

ギルドに戻り報酬の話になった。

「この度は龍騒動の解決していただきありがとうございます。まず、マァト様の冒険者証をお見せいただけますか?」


「はい。D級です。」


「あんな大きな龍を従えているのにD級ですか?報酬の件も含めて少々お待ちください。ギルドマスターに確認してきます。」


しばらくすると奥の階段から受付嬢と共に体格の大きな男の人が降りてきた。


「お待たせしたな。私はここ王都のギルドマスター、ガッシュだ。今回の騒動の解決感謝する。しかもそれがD級だなんてな!ハッハッハ!それで報酬だが、とりあえず金貨1000枚とA級への昇格ということにしておいた。それでどうだろうか?」


「うん。それでいいですよ。そもそも報酬ってより龍を見たくて、龍と戦いたくて行っただけで、報酬は二の次だったので。」


「そう言ってくれるならありがたい限りだ。本来ならばD級からA級なんてありえないのだが、ここまでの実力を見せられると半端な等級に置いておけないからな。」


ギルドの扉をバタバタと勢いよく開ける者達が入ってきた。

「ギルドマスターどうなっている?もう解決したと?討伐でも撃退でもなく解決とはどういうことだ?」


なんかとっても偉そうな雰囲気だけは伝わってきたけど、この人誰?


「こちらにおられるマァト殿が龍をテイムすることであの場での無力化をして解決となった。若くはあるが実力は間違いない。あの海龍を従えるほどなのだから。」


「そうか…ならばそちらのマァト殿。一度城へ来てはくれないか?ギルドとしての褒美はもらったのだろうが、国としても貴殿に感謝を伝えたいのだ。」


お国の人だったか!もうお金もらったし、これまでのもあるから正直もうそこまで必要じゃないんだよなぁ…


「わかりました。お伺いいたします。旅の途中のため、かしこまった服装や礼式は存じ上げませんが、それでもよろしいですか?」


「もちろん!礼服はこちらで準備いたします。国王の前でのマナーはお教えいたしますが、そもそも冒険者の謁見ではそこまでかしこまったものにはならないはずですので気にしないでください。」


………………

豪華な馬車で王城へ連れられた。

豪華で手入れのいきとどいた庭。立ち姿に凛々しさを感じる門番。見ているこちらが緊張してきてしまう。


「そうかしこまらないでいただきたい。貴殿はわが国の賓客なのだ。気楽にしてくれると助かります。」


控室に通されると謁見のための服に着替えた。

簡単な作法、所作を教えられてさっそく謁見することになった。


「そちがこの度の龍騒動の解決者だな?名を申すがよい。」


「は。私はマァトと申します。家名はございません。それでこっちが今回の龍のシラナです。私の仲間です。」


「そうか…仲間か。本当にもう暴れたり危害を加えるようなことはないのだな?脅威ではないのだな?」


「はい。私に対して危害を加えたり敵対行為をとるならば暴れてしまうかもしれませんが、それでなければ平和にすごせるかと思います。」


「承知した。此度の働きに褒美をとらせたいのだが、何がいいのだろうか?すでにギルドから金品は授けられていると聞いた。まだ成人にも満たない者に渡すものも何がよいかわからんのでな。」


「それでは町の図書館では見られないような情報がほしいです。禁書庫での閲覧権をお許しいただけませんか?」


「そんなことでよいのか?本を読んで褒美になるのか?」


「えぇ。情報というのは金銭よりも価値のあるものに化けることもあるのです。人によっては1000枚の金貨より1冊の本の方が価値が高いのです。だから国王陛下にはただのおとぎ話やちょっとした歴史書でも私にとっては大した宝物に変わることもあるのです。だから情報は何にも代えがたい価値があるのです。」


「そう…か。それなら思う存分読書にふけるがよい。お主の財宝はどこに隠れているのかワシにも知り得ぬ。」


「ありがとうございます。」


「その間は王城にて生活するとよい。それも褒美として受け取ってくれるとありがたい。」


「しっかり堪能させてもらいます!」


「お主の年齢にしてその応対ができるのは驚きじゃ。違う人間に取り憑かれてるのではないかと疑うくらいじゃ。実りある滞在になること祈っておる。」


謁見が終わると客間に通される。

「はぁ〜疲れた!シラナと戦うより王様との謁見の方が何倍も疲れたなぁ。」


夕食を済ませ眠りについた。


翌日から数日禁書庫に籠もった。

ここでは土龍のあなぐらともう一つの謎ダンジョンの情報について深掘りした。


でてきた情報は図書館よりかなり有力だった。

特に謎ダンジョンの方が。


名前はないが、そこのダンジョンに入ると見えない何かに呼ばれる声がする。その声のままに進むと景色が変わり見覚えのない謎の空間に連れて行かれるとのことだ。


「これは大発見だ!たぶん天使の試練だろう。試練を突破した人の記録なのかな?」


この記述はその空間から戻った者からの記憶だとされているが、モンスターか何かに幻惑を見せられて記憶が混乱しているのではないだろうか?との結びになっていた。


これが禁書庫にあるってことは、少なからずこの記憶に関して疑いがかかっているということだ。ただの混乱した記憶じゃない何かが隠されているのかな?

ただ、一つ問題がある。

場所が不明なのだ。

大砂漠のどこかにあるという以上の情報がない。禁書庫でみつからないのだからあとは足で探すしかない。

ハルにも言われたけど、夏休みという限られた時間では探しきれない可能性がある。今回の得られた情報だけでもかなりの価値があるものだ。天使の試練が、広いが砂漠の何処かにあるということが判明したのだから。

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