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七罪の裁定者  作者: まーるぽー
第4章・中立学園都市国家・ゴンドヴィル後編

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第67話

夏休みが始まり早速船に乗り込んだ。

南大陸行きの船。海龍のでる海域があるとかで迂回する海路をたどるので到着するまで10日かかるらしい。


この船さえ乗り切ればとりあえずどこの大陸にも転移はできるようになるのだ。


〜10日後〜


「あ〜づがれだぁ〜」

長い船旅はかなりの苦痛を強いられた。

暇で暇でたまらなかった。


南大陸は北半分はクート王国、南半分はノバルビア大砂漠となっている。その影響もあってか大陸全土がとっても暑い。

魔族領のフェンリル達がいた冬山が恋しいよ…


港町から馬車で1日行ったところに王都ワディッロがある。

俺は港町で1泊した後に移動し、ワディッロについた。


「港より少し涼しい…のか?」


「あぁ。アンタはここには初めてかい?ここは王都ワディッロ。クート王国の中心地さ。少し涼しいのはあそこの港町より標高が高いからさ。見下ろすようにあそこの港がみえるだろ?」


「たしかに!港や海よりかは少し標高が高いのがわかる。これなら海岸線から敵軍が来ても対処できそうだね!」


「おっ!よくわかったねぇ!海岸や海から来るモンスターの脅威を王都からでも確認できるように海から少し離して、さらに標高の高いこの地に王都が作られたってわけさ!」


「歴史があるんですねぇ。そういえばそういう歴史を勉強するのに図書館の場所を知りたいのですが…」


「それならコッチだ!ついてきな!」


「ありがとうございます!」


…………

「案内ありがとうございます。ささやかですが貰ってください。」


「銀貨なんて…ただの暇つぶしなんだから気にしなくていいのに。でもありがたく頂戴するぜ!ありがとな!勉強がんばってな!」



それからは数日の間朝から図書館に籠り宿との往復の生活をして情報収集に注力した。


ここでは龍についての記述で面白いものがあった。龍というのは自然エネルギーの具現化したもので火龍、土龍、風龍、水龍を始祖としてその後食べた魔力や自然の環境によって進化するということだ。歳を重ね、死ぬとまた卵に戻って自然エネルギーが蓄積されると割れて生まれてくる。

それぞれ1頭ずつしか現存していないとのことだ。昔にはその4頭以外にも光龍と冥龍というのもいたらしいが、記録が残っている限りには姿を現していないとあった。どこかの地方伝承の部類だろう。


ここの大陸には大昔から砂漠があったようで、そこにはダンジョンもあるのだ。ただ、入口が見つけにくく入るためにはしばらく砂漠をウロウロしなければならないらしい。

読み進めるとどうやらダンジョンは2つあるようだ。1つは土龍のあなぐら、もう一つも存在は確認されているが、それ以外の情報はでてこない。

前者のダンジョンは砂漠の中央部にあるオアシス付近にあるようだが、いかんせん砂漠の中にあるため入口の判別がつきにくいとのことだ。

昔、土龍がそこを根城に砂漠一帯を縄張りにしていた史実からその名がつけられた。現在そこに土龍の姿は確認されていない。


もしかしたら謎のダンジョンの方が天使の試練関連のダンジョンなのでは?と思って調べてみたが、どの文献にもダンジョンがある。一度入ると誰も帰ってこない。それくらいで、名前や中身についての記述は一切みつからなかった。


そして事件は起こった。

そろそろ調べるのも終わりにするかと思った頃に

カンカンカンカン!


「警鐘が鳴っています!みなさんすみやかに避難してください。」


司書たちが館内に知らせて回っている。


「警鐘が鳴るのはどのような時ですか?」

慌てている司書に聞いてみた。

「モンスターや大勢の野盗が現れた時、海にいる大きなモンスターが浜に近づいている時に鳴るとされていますが、実際に鳴っているのを聞いたのは10年ぶりです。前回は浜辺に大量のモンスターが上がってきたって理由です。」


「国軍で対応するもんなんですか?」


「そうですね。あと有志の冒険者も参加しているようです。なんだか特別クエスト?だかで稼ぎがいいらしいです。」


「特別クエストねぇ…いい話ありがとう!あっ!ギルドはどこにあるか教えてください!」


司書さんから教えてもらった通りに行ってギルドにたどり着くとすでに冒険者でごった返していた。ギルド職員がカウンターに登って大声で呼びかけている。

「みなさーん!!お静かに!ただいま斥候が状況確認をしております。……えっ!え〜っと…海龍です。海龍が海岸に近づいているそうです。討伐が叶わなくても撃退できれば依頼完了と見なします。貢献度次第での報酬支給です。命を大事に無理だけはしないようにしてください!以上!」


「海龍ねぇ…おもしろそうじゃん。本ばっかりで少し体動かしたかったんだよね!」


外にでるとすでに馬やテイムモンスターに乗って海岸まで走り出している人たちであちこちに砂煙が舞っている。空路を選ぶ者もいる。


ピィーっ!

大型の鳥類くらいのサイズになっているゲイルが肩にのる。

「主よ呼んだか?」


「小さいままで来てくれてありがとう。町の外に一旦でてから全力でいくよ!今度は海龍のところに行くからね!」


「海龍?あやつがおるのか…主なら問題ないだろうが、海の上なら気をつけねばならんぞ。戦力が何倍にも跳ね上がる。」


「楽しみだねぇ!」




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