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七罪の裁定者  作者: まーるぽー
第3章・中立学園都市国家ゴンドヴィル(3級)

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第53話

マァトとスティアは未知なる可能性を感じた実験を終えて研究棟をあとにした。

「あ〜お腹すいた〜今日の夕食なんだろう?もう手の感覚は変じゃないんだもんね?」


「もう大丈夫!あのままならマァトに回復魔法かけてもらおうと思ってたけど、すぐ治ったからね。」


2人は気付いてなかった。この時すでにあの木は2人の知らぬ場所に移されていることに。


〜2人が研究室をでてすぐまで少し時間を遡る〜


「おい?行ったか?」

「あぁ。もし戻ってきてバレると危険だから見張りは俺がやる。さっさと奪って戻るぞ。」


謎の二人組は研究室からステータスの実がなる木を盗み取り自分達のアジトに持ち帰った。


「おい!実がついてないぞ?さっきあいつらが使ったんじゃないか?」

「ないものは仕方ない。木はこちらにあるんだ焦ることはない。植物だから太陽当てて、水やってればすぐできるだろうよ。」


「実をつければ…これでアイツに一矢報いることができるんじゃないか?」

「なんせ『爆発的に』ステータスが上昇するんだろ?」

「そういう話だったな。」


「あれ?これ花咲いてるんじゃないか?これならもう少し待てば実ができるぞ!よしっ!」


「よく見つけた!キールに渡す前に俺たちでも実験しないとな。」


「おう。強くなるかわりに副作用があっても困るしな。ついでに俺達も強くなれば見つけた甲斐があるってもんよ。」


……………………………

それから3日後


「マァト大変だ!」


「フラウと喧嘩でもしたの?」


「違うよ!あの木がなくなったんだ!研究室にあったはずなのに…」


「え?研究室行ったの3日前だからその間になくなったと。」


「そう。その間僕は入ってなくて、今日様子を見に行ったらなくなってたんだ。」


「副作用知らないで実を食べたら危ない。探そう!」


「うん!とりあえず一旦研究室を見直してみるところからいこうか。」


研究室に行ってみても何もヒントは残っていなかった。更に近くの研究室に聞き込みをしても誰も見てないし、知らないとのこと。



〜隣の研究室〜

「アイツら気づいたな。でも3日もかかるとは…」

「その間にこっちは1つ目の実を試せる時が来たぞ。一応修練場でやろうか。」

「そうだな。力の加減を気にしなくていいところの方がわかりやすいだろう。」


キールの手下の二人組は修練場に移動して実を半分に割りそれぞれが口に入れる。


「おぉぉぉぉ!力が湧いてくる!」

「すごいぞ!これはすごいぞ!」

「足も速くなってるし、腕力も強くなっている。これなら誰にも負ける気がしねぇ!」


「ちょっと試しにやってみるぞ。うぉぉぉぉぉぉおお!」

バンッ!

地面に力を込めたパンチをいれると1m程の深さの穴があいた。


「こりゃすげぇな。効果時間はどうなんだろうか…ずっとこのままなら最高だけどよ。」


二人組は地面やあたりの木を壊したり林の中を飛び回ったりして能力向上の実感を楽しんでいた。

そして30分後


「あ…終わったな。これくらいの時間持つなら使い道はありそうだな。」


「さすがにこの時間いっぱい暴れると疲れるなぁ少し休んでいこうぜ」


「俺もだ。これだけの力で目一杯暴れたらそうなるさ。」


「副作用もなさそうだし、これなら大丈夫そうだな。」


「あぁ。また何個か実がなったらキールに持っていこう。」



…………………………

翌朝いつもの4人が朝食をとっている。

ハルがニヤニヤしながら聞いてきた。

「マァト昨日修練場行ったの?」


「え?行ってないけど、どうしたの?」


「寮の子が言ってたんだけど、修練場で木や地面がボコボコになっててすごい戦闘があったのかもって話になってて。」


「たぶん俺がやる気でやればそのボコボコ程度じゃ済まないよ。昨日はそれどころじゃなかったからさ」


「何かあったの??」


「昨日スティアの研究室で育ててたとある木がなくなってたんだよ。」


「盗まれたってこと?」


「まだ断言はできないけど、木が自分で歩いて出ていくようなことがない限りはそうだろうね…昨日気付いてマァトと近くの聞き込みはしたんだけどみんな知らないらしい。」


「その木は何か特別なものなの?」


「ダン実の時に5層の二体目のボスからドロップした実を植えたら木になったんだよ。大声では言えないからちょっと耳いい?」


フラウとハルはスティアに近づく。

「その実はステータスの実っていって食べるとステータスが爆発的に上昇するんだけど、危ない副作用があるの。簡単に言えば強くなった力にのまれるみたいな感じかな。だからマァトとは危ないから食べるのはやめようって話をしてたんだ。煮出した汁は使い所さえ間違わなければ全然危なくないから研究しようかと思ってたところなんだけどさ…」


「ふーん。あの時のボスのドロップ品ねぇ…」




〜キールのアジト〜

「キールいいもの手に入れたぞ!」


「なんだ?」


「マァトとスティアが大事にしてたモンだ!」


「そりゃあいいな。んで何なんだ?」


「木だよ!でもただの木じゃねぇぞ!すげぇ実をつける木だ。」


「どうすごいんだ?」


「食べるだけで一定時間ステータスがバカみたいに高くなる木の実だ!ずっと続くわけじゃねぇが、戦いふっかける直前にでも食べりゃあ効果が切れる前にボコボコにできてるだろうよ!」


「お前らよくやった。それなら一度アイツに痛い目みてもらって酔幻亭の借りを返さなきゃな…」


「いいねいいね!実を食えばキールならやれるって!」


「そうだなぁ…アイツらは盗まれたことを知ってるのか?」


「あぁ。隣の研究室だからな。木がなくなって大慌てで聞き込みしに来てた。」


「それならちょうどいい。一戦交えるしかないな。」

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