第25話
中立学園都市国家ゴンドヴィルまではレゼント龍神国から船で1週間ほどかかるようだ。
学校の準備や船旅の準備でアイテムボックス出し入れしているうちに暴食のレベルがあがり神獣化が作用した。
《暴食:ケルベロスが顕現しました。》
まだレベルが低いから3つのうち2つの頭が起きてこないらしい。
ケルベロスって地獄の門番でしょ?モンスターとして討伐されないか本当に心配。
船の中で他の人をビックリさせても悪いから3匹には俺の中で寝ててもらってる。ちなみにケルベロスはグラトニーと命名した。
ついでにレベルアップにより転移の魔法が使えるようになった。よくある一度行ったところじゃないとみたいなルールあると困るからテストは学園都市についてから。
……
船旅は順調でモンスターに遭遇することも悪天候に揺られることもなく無事到着。
「あぁ〜ついた〜!!いい天気でよかった!まずは学校に行かないと…でいいんだっけか?」
入学式みたいなものがあるのかわからないのだけれど、たぶん手続きとかあるだろうし一旦行ってみよう。
辿り着いたが、デカすぎる…
よくある東京ドーム◯個分みたいなやつでカウントしないとならないくらい。
とりあえず視界に収まるような規模ではなく、どこまで広がっているのかわからない。
大きな正門の前には屈強な護衛兵。
寮に入るのにあたっては安心材料だ。
正門の横に中級学校入学者はこちらの看板が
「入学者、入寮の方はこちらでーす!」
ハツラツとして好感の持てる声かけだ。
「こんにちは。龍神国から参りました。マァト・テミスです。」
「龍神国から?ニンゲン族の方は珍しいですね…って!えっ!?入学試験からいきなりこっちにくるのはもっと珍しいです!優秀なんですね!入学おめでとうございます!」
「ありがとうございます。なんだか照れますね。」
入学に際して学校、寮についての説明だった。
ここは3級から。3級は応用の学力。4級は応用武力、5級は実地訓練と世界政治経済、6級、7級は専門科目(戦闘系でも剣技や魔法等細分化される)昇級は1年に1回の試験を受けて合格すれば次の級へ上がれるが3年同じ級にいると最後の試験を強制受験で落ちれば退学させられるとのこと。ただし、講師が認めれば違うタイミングでの特別昇級試験もある。
実力順でクラスや番号が割り振られ、A〜Fクラスに分けられる。クラス担任や授業を受持つ教師の判断でランキングが上がっていく。
基本的には全寮制で敷地内に商店や飲食店等もあるので学校をでないでも息抜きもできてしまうのだ。今日から入る部屋は相部屋だそうだ。
1人部屋になるには5級に上がらないとならないのだ。道のりは遠い…
部屋に着くとすでにもう一人はいた。
「こんにちは。僕はスティア・バイス。ドワーフで製作系の今年から3級の15歳です。よろしくね!」
差し出された手は大きく無骨で押しつぶされそうになる。
ガシッ
強めの握手。もちろん目には目をだっ!
「おーっ!強いね!戦闘系かな?」
「その通り!はじめまして!マァト・テミスです。ニンゲン族の12歳です。これからよろしくお願いします!」
「え?12歳ってどういうこと?初級すっ飛ばしてきたの?」
「そうなりますね…試験うけたらこうなりまして…」
「頭良くて強くて…僕は運がいい!いいルームメイトに出会えたようだ!年上だけど、敬称はいらないよスティアと呼んでくれ。君のことはマァトと呼んでも?」
「こちらこそよさそうな人がルームメイトでよかった。気にせず呼んでほしいし、畏まった話し方じゃない方が助かる。マァトと呼んでほしい。」
部屋にはそれぞれベッドと机が与えられ、そこには教科書等の必要な物はすべて揃っていた。ご飯は三食共に食堂にいけば無料で食べられる。風呂も時間で分けられているものの毎日入れるようだ。控えめに言って最高だよ…
入学式は明後日だから明日1日は何もない。あちこち敷地内の探検してみよう。
「マァトは荷物それだけなの?」
ノブナガにもらった龍皮のカバンしか持っていない。アイテムボックスがあるからカバンすら持たなくてもいいくらい。でもこれは自分で持っていたいと思うからいつも出して歩いている。
それにしてもアイテムボックスはレアなスキルだから荷物が少ないと目立っちゃうな…
「冒険者やってたからか現地調達のクセがね…」
乗り切った…のか?
「冒険者かぁ…そういうもんなんだね!まぁ勉強に必要なものはたいてい揃ってるし持ち込み荷物は少なくても大丈夫か!」
せーーフッ!!
もしバラすにしても信用できる人か見定めてからだな。
「俺これからお昼食べに行こうと思うけど、一緒に行く?」
「行きたいのはやまやまだけど、荷解きがまだだからもう少し終わらせてから後で行くよ。また今度ご一緒させてほしいな。」
「わかった。またの機会に。」
よしっ!一人になれるチャンスだ!荷解きしてたからもしかしたらと思ったんだよねー!
寮をでて食堂いくまでに建物の影に隠れて…
《転移》
光に包まれるとか暗くなるとかなくてただ一瞬で景色が変わった
「あれ?…マァト…さん??」
「ユーノじゃないか!久しぶり!」
「久しぶり!……じゃないでしょ!いきなり現れたけど、何が起きてるの??」
「あぁ…そうだよね…最近使えるようになったから《転移》を試しに使ってみたの。さすがにまだ師匠は戻ってないだろうけど、ビックリさせようかと思ってさ!」
「うん。ビックリだよ!何もないところから急に現れたんだもん。」
「あ!そうだユーノに紹介しておくよでておいでー!プライドにグリードにグラトニー。一緒に旅する仲間になったんだ!」
「こんなカワイイこ達で大丈夫?私の方が強いんじゃないの?」
「舐めてるとユーノどころか師匠さえいなかったらこの村簡単に吹っ飛ばすくらいの力あるから気をつけたほうがいいよ…そろそろ戻らなきゃ!ゆっくり話ししていたいけど、それはまたの機会にね!師匠にも戻ったらよろしく伝えといて!それじゃまたね!」
「忙しいね…伝えておくよ!今度はちゃんと時間ある時に来てね!」
戻ってきても誰にも見られている様子はない。
副作用らしいものもの今のところなさそう。
さて…食堂はどこだろうか…




