第13話
「朝ですよー!!起きてこないと朝ごはん終わっちゃいますよー!!」
だいぶぐっすり寝てたようだ。
ただ焼いただけのサバイバル料理とは違ってしっかり味のあるものは本当にありがたい。
「美味しかった!ごちそうさま!」
宿をでてノブナガのいる屋敷へ
村を歩いていても色々な種族はいるけど、誰一人として邪悪さのかけらもないただの人だ。
ニンゲンではないが人なのだ。
魔族というのは昔本で読んだ破壊衝動や闘争本能の塊のような野獣のような生物だと思っていたが、見た目以外に我々と何が違うというのか。
勝手に敵視して危ない存在だと知らしめている昔の人間がいたのだろう。
「自分の目で見たものだけを信じるのがいいんだろうな。旅をする意味もみつかりそう。」
コンコン
「ノブナガ様はおられますか?」
「こちらへどうぞ。」
案内された席にはすでにお茶を飲んでいるノブナガとユーノ
「よぅきた!こちらへまいれ。」
「ありがとうございます。それでは失礼します。」
「昨日は村のために動いてくれてありがとう。さて…単刀直入に聞くが、お主は転生者ということで相違ないな?
返答に困っていると
「今日はユーノ以外には誰も近くにおらん。こういう話のために人払いはしてある。」
聞きたいことを聞くにはこちらも対価は必要だよな
「はい。転生というのかわかりませんが、前世で火事で死んだと思った途端にこの世界で生を受けました。」
「お主もか」
も?もってことはやっぱり…
「こちらからもよいですか?ノブナガ様は織田信長様の転生者なんではないですか?」
「左様。お主と同じく火中に死を見てこの世界に降り立った。前世で魔王などと呼ばれてたせいかこちらの世界でも魔族領の王たる立場の一人になってしまっていたわ。ハハハハハ!」
「そもそもここは魔王領ではなくて魔族領なんですね?元いた国では魔王領には危険で凶暴な魔族がいる領土で踏み入れば3日ともたず死ぬと言われたのです。ですが、ここの村を見たら考え方がまるっきり反対になりました。」
「先入観に囚われるような者でなくてよかったよ。魔族領には統一された国家などはない。それぞれの領において領主を崇めている集落の集合体といえばいいのかな。こちらに生まれ落ちた頃からケンカに明け暮れ領内のあちこち旅をした。気づいたら何百年か経っていたわ。鬼神族はニンゲンと違ってかなりの長命らしい。」
「ノブナガ様!七つの大罪って言葉に聞き覚えはありませんか?」
「うーん…すまない。聞いたことはないな。少なくともここの魔族領においてはそのような言葉は聞いたことがないな。ただ、お主のような大きな力について何か…誰も知らぬような古文書や遺跡に記録があるのやもしれんな。」
「転生したときからあった私のジョブなのですが、誰も聞いたことがないようなのです。生まれた家が聖教国の大司教の家だったのもあってこの名前から異端だと捨てられたのです。」
「そんな小さい身で放逐されるとは…」
「あ!全然悲しくないんです。唯一私に良くしてくれた姉に会えないのは寂しいですが、あの家はうーん…なんというかダメなんです。むしろ家から出られて運が良かったとすら思っています。」
ノブナガは少し考えた様子で
「しばらく魔族領でワシと共に旅をせんか?この世界のことを知らぬお主の師となってやろう。ついでに古代の遺跡探しをするのも面白いかもな!」
魔王が仲間になったー??
魔族領?面白そう!
明日もわからない生活。でもそれこそ冒険だ!
七つの大罪の直接の情報はなかったけど、
もしかしたら…どこかに…
「是非よろしくお願いします!」




