第10話
ちょんまげ!
かと思ったら角が一本生えてるタイプの方でした。
「お主がボアを提供してくれた者か。ワシはここいら一帯の領主をしている。名はノブナガという。ニンゲン族の名を教えてくれるか?」
「マァト・テミスと申します。領主様!いきなりですが、ここへの滞在の許可をいただけますか?」
「お主の安全性がわからぬとこちらとしても置いておけぬ。食糧を提供してもらって言えることではないが、信用材料が欲しい。直感ではお主に問題ないようには感じておるのだがな。」
「信用材料ですね。外部の種族の違う者をいきなり置いて何か問題が起きては大変です。具体的に何をすればよろしですか?」
「そもそもニンゲン族のお主はなぜこっち側に来たのだ?魔族領で生きるのも大変だろうに…自殺志願者かとてつもない強者か…」
「魔族?魔王領ではないのですか?我々はこちらを魔王領と伝え聞いておりました。ちなみに自殺志願者ではないです。強さは…比較がわからないのでなんとも言えませんが、ボアはホコリを払う程度の結果です。」
「父上!この方はとんでもなく強いです!もしかしたら父上よりも強いかもしれないと感じました!」
ユーノが俺の背中からひょっこり現れた。
「あぁ。娘を救ってくれたとも聞いた。興味が尽きぬゆえ感謝が遅れたことを謝罪しよう。娘を助けたくれてありがとう。」
「娘さんでしたか…でもなんであんなところに?戦闘能力あるならまだしも、ボア相手に腰が抜けてたのでは命が危ういのでは?」
「いやーあの山では本来上の方にしかモンスターはいないのだよ。薬草摘みにでもいっていたんだろうが、想定外にもボアが現れたってとこだろう。」
「その通りです。私には戦闘能力はありません。使えても治癒魔法や生活魔法の程度ですから。」
「でもなぜあんなところにボアが降りてきてしまったのか…どこかで大きな魔法でも使ってボアの縄張りに攻撃の意思ありと判断されたのかのぅ?」
ニヤニヤしながらこっちを見ている。
感づかれた。
何かのスキルで探知できたのかな?
《傲慢発動》
名前:ノブナガ
鬼神族
※※※※※※※※
《これ以下の情報は今のスキルレベルでは開示できません。》
おーっと!こんなこともあるのか…
なんでも知れるとんでもチートじゃないのかよー
え?ノブナガって信長なのか??
まさか織田の信長なの??
でもなんで???
「見えないじゃろうて。」
「!!!」
彼はどこまで知っているのか
怖い
「あの魔法はお主で間違いないな?」
「はい。意図せず放った魔法とはいえ、結果的に娘さんを危ない目にあわせてしまいすみませんでした。」
「無事帰ってきてくれたうえに食糧まで提供してもらったのだ。感謝しても怒ることなぞないわ。そして鑑定が見れなかったのは…まぁまた今度話してやろう。たぶん聞きたいことはたくさんあるのだろう。席は必ず設けるので待つといい。それはそうと信用材料の件だがの…うーん。村の困りごとを1つ解決してもらおうか!それで材料としよう。」
「わかりましたが、困りごととは?すぐ解決できるとしたら何かの採取や討伐の類でしょうかね?」
「その通り!近くの湖が水源なのだが、そこに毒を流して水が使えなくなってしまってね。そもそもその件でワシがここまできたのじゃ。おそらく討伐だろうな。」
「わかりました。それで毒以外の情報はないんですか?あ、あと場所も全然わかりませんので。」
「それについては案内役をだす。細かい話はそいつに聞いてくれ。おーい!こっちだー!」
ドドドドドドド
砂煙と共にハイテンションなサイがやってきた
「じゃじゃーん!よろしく頼むぜ!ニンゲン様!俺は魔犀族のサルトンだ!」
差し出された手は分厚く大きいが握手を要求しているようだ。
「マァト・テミスだ。よろしく頼む。」
手を握るとブンブンと振回す。
「おーっと。ついクセですまんな!危なくふっ飛ばしてしまうところだった。ハハハハ」
明るいマサイ族ね
いやいや、地球じゃないのにマサイ族って…
「うむ。挨拶はできたようだな。離れたところで申し訳ないが仮の宿で休んでもらって明日の朝にでも出立してくれないだろうか?」
「承知致しました。サルトンさんまた明日よろしくお願いしますね。」
「おうよ!朝迎えに来るからしっかり準備しといてくれよ!」
仮の宿→厩舎だったか…
横になって休めるだけずいぶんマシだ。
さて…
落ち着いたし、スキルも確認しないとな…




