15 公爵の覚悟なのです。
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!
小説も頑張ります!
一目で痩せていて貧乏だったと分かる少年は、居心地が悪そうに私を見ました。
とりあえず、自己紹介をしましょうか。
「初めまして、キース。私はエリカ・ウェイバリット。公爵は、私のお父様です。他の兄弟はいないわ。今日からあなたの姉になります。
仲良くしましょうね。」
キースは、はっとした様子で背筋を伸ばしました。
「初めまして、ウェイバリット公爵令嬢。キースといいます。名前は孤児院の院長に付けて頂いたので、苗字はありません。よろしくお願いします。」
深々とお辞儀をします。
(お父様の言う通り、賢いようね。対応力もありそう。)
「私のことはエリカって呼び捨てにして。私もキースって呼ぶから。
あと、敬語はやめて。姉弟になるんだから。
とりあえず、この館の案内をするわね。
ついてきて。」
その後、何かに驚き、考えているようなキースに館を案内しました。
キースは部屋一つ一つに驚き、クールで大人っぽい顔に無邪気な少年の表情を浮かべていました。
最後に、元々いた客間に戻ってきました。
わざわざメイドさんを呼ばずに自ら紅茶を入れる私を見て、キースはまた驚いていました。
キースと向かい合ったソファに座ります。
「じゃあ、キース。なんでもいいから質問して。いろいろ気になることがあるでしょう。」
キースは、私の言葉に背中を押されるように口を開きました。
「……エ、エリカ……は、なんでこんなに僕に優しくしてくれるの。」
「え?」
(予想外の質問ね。)
「だってエリカは公爵の一人娘でしょう。貴族は平民を嫌っているんじゃないの?」
「ああ、そういうことね。確かに貴族には民を嫌っている人が多いわ。
でも、そんな人ばかりじゃないのよ。
お父様は、民がいての国だという考えよ。
私たち貴族が、民が一生懸命働いて納めている税で生活しているということを忘れていないわ。
私も、位を持っているから偉いというのは違うと思うわ。
位を持つということは、責任を持つということになるから。
キースにも同じ考えを持ってもらいたい。
今までの生活よりずいぶん楽に暮らせるようになると思う。
でも民の生活を実際にやったときのことを忘れないでいてほしいの。
公爵は、貴族の中でも一番上の位よ。
国王に公爵が一つ意見を言うだけで政治が変わることもあるわ。
政治の中心みたいなものなの。
キースには、お父様の後を継ぎ、民に慕われる公爵になってほしいわ。
もちろん、私もできる限り支えるから。」
「………。分かった。ありがとう。頑張るよ。」
キースの顔には、覚悟が見えました。
「キース、気になったことがあったり、困ったことがあったらすぐ私に相談してね。
私もキースの支えとなれるように頑張るから。」
「うん。」
(可愛い弟でよかった。)
キースの笑顔に、私も笑顔を返しました。




