表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結】異世界男の娘【連載版】  作者: 物部K
帝国との戦争

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

117/132

報酬の家づくり

昨日、母上が家に来た時の話だ。

王宮メイドさんたちが後進の育成が終わったようだ。

城内での父上と母上の世話を交代できるようになったとのこと。

それで本格的に家を作っておいてほしいと言われた。

基本的に自身の家にこだわりはないらしいが…

王宮メイドさんたち共有の趣味用の家が欲しいと言われた。



それを聞いて、俺はまず、我が家周辺を区画整理することにした。

追加の住人はまだまだこれから来るのだ。一度整備すべきだろう。

まずは道路、車を作るかわからないが、歩道も含めて広めに確保。

それから王宮メイドさんたちの家を作る位置を考えることにした。



うーん、どこがいいかな?王宮メイドさんたちと言えば、ポチだ。

我が家からほんの少しだけ離れるが、近くには聖樹がある。

そこが基本的にコロとポチの家というか、居住スペースなんだ。

たまたま通りがかったポチと彼女たちが出会う。


そして、彼女たちが地下ダンジョンに住むことを知るポチ。

これにポチが彼女たちにどこに住むの?

と、しっぽをブンブンと振って、聞いていた。

すごく期待した目を向けていたよ。


彼女たちは苦笑いしながら、視線をこちらに向けて、視線だけで

『彼の近くでお願いします』

と、訴えてきた。

そういう出会いがあったため、彼女たちの住まいは聖樹付近と決定した。

ポチがとても喜んでいたのは言うまでもない。

そんなポチはブラッシングを受けて、気持ちよさそうに洗われていた。


ついでに、コロも巻き込まれて洗われた。

「我はいい!我は洗わなくても平気だ!」

などと、言って逃げようとしていたが…

彼女たちは強い。問答無用と言わんばかりに、洗われていたよ。



さて、家と言ってもこだわりがないという。

どういうものにしようかなと考え、とあることを俺は思いついた。

彼女たちに相談して、これはどうか?と聞く。

いいですね!掃除する範囲が少なくて楽です!などと言っていた。

ということで、彼女たちの家は所謂『長屋』となった。


まあ、横に連なったアパートだな。

一つ一つの部屋はそこまで大きくない。日本のよりは広いかもしれないが…

それでも、彼女たちの希望通りの家となった。

これをいくつか聖樹までの通りに建てることにした。



長屋は言われた通りに、中は特にこだわりがない作りだ。

個人用のキッチンにリビング。それとテーブルにベッドだ。

テーブルは収納から取り出して来れば、こたつに変化するという仕様だ。

うーん、なんかもったいないな。

今まで働いてくれた彼女たちに報いるような何かが欲しい。

そういうわけで、お風呂を強化してあげることにした。

お風呂の湯を我が家と同じで、気分で選べる温泉仕様にしてあげた。

これにはかなり喜んでくれたようだ。




そして、これが!

どの長屋からも等距離になるように作った、屋敷にやや近い広さを持つ家だ。

王宮メイドさんたち共有の趣味用の家である。

この家の庭はポチの遊び場も兼ねているのでかなり広めだ。


彼女たち共有の家では、趣味を全力で遊ぶという目的で作っている。

なので、趣味というカテゴリ限定だが、コアの生成機能を設置している。

このコアの生成機能を使って、小道具や材料などを取り寄せられるのだ。



趣味と言っても、集中するための部屋は必要かと思った。

そのため、集中作業部屋など機能的な部屋も各種用意してみた。

だが、基本的にはみんなでワイワイ話しながら趣味を楽しむのだ。

だから、彼女たちはこの家の共同スペースにいることが多い。


みんなで集まって、この趣味がいいかしら?こちらはどうかしら?

と、趣味一覧と書かれた本で相談している姿を後日確認している。

ポチも近くに彼女たちがいることがわかり、この家に入り浸っている。

そのたびに綺麗に洗われているが…




王宮メイドさんたちがいち早く移住した。その話が広まったのか…

ほかのみんなも急いで、仕事の引継ぎ作業を終わらせているようだ。

次に引継ぎが終わったと笑顔を見せたのは、元侍従のナンシーとヴォルクスだ。



二人の家を決めるときに役立ったのが、俺のコアの『カタログ機能』だ。

これは、コアのウィンドウにずらっと一覧が表示されるのだ。

詳細も立体表示で確認できる仕様で、一目で家の詳細がわかる便利機能なんだ。

各部屋も拡大して確認できるぞ!


俺にも意見を求められたのだが、まずは和風か洋風のどっちがいいかと聞いた。

そこから色々と意見を聞いて、こんなのはどうかとサンプルを表示した。


そして、二人の家は相談を経て、和洋折衷な平屋と決定。

和風がいいというヴォルクス、洋風がいいというナンシーの喧嘩を仲裁する案だ。

素晴らしいです!と二人には言われたが、こんなところで夫婦喧嘩しないでくれ。


すったもんだがあり、どこに家を建てるかを考える。

うーん、あの見た目なら道路を挟んだ向こう側がいいな。

そんなわけで、家の見た目から我が家の向かい側に、家を建てることになった。

パッと見は重厚な日本家屋。俺のイメージする極道の家って感じだ。




まず、広い庭で盆栽いじりしたいというヴォルクスの要望に応える。

陽の当たりのいい縁側の正面に、そのための広めの庭スペースを取った。


ナンシーはお茶とコーヒーにこだわりたいと言う。

なので、匂いが混ざらないようにお茶部屋とコーヒー部屋を作ろうとした。

だが、コーヒーにはコーヒーメーカーという機械があることを教えた。

ただ飲みたいだけなので、食堂スペースに置いてほしいという願いに応えた。


お茶に関しても、そういうのが作れないかなと思った。

試しにと、俺の力でソフトドリンクが選べるドリンクメーカーを作ってみた。

こちらはリビングスペースに置くことになった。

この力を見たナンシーは目を輝かせ、お茶菓子メーカーも作れませんか?

と、要求してきた。

イメージさえできれば作れるので、作ってあげたらとても喜んでくれた。



だが、ここで俺が余計な一言を言ってしまう。

「太るなよ?」という言葉をかけたのだ。

涙目で運動部屋を作ってほしいと言われた。俺はため息をついてから行動に移す。

手軽に運動できるジョギングマシンなどを中心にジムを意識した部屋を作った。

悪戯心で某運動教官の言語をこちらに合わせた記憶版を置いておいた。




お風呂場にもスペースが取れるな、という話をヴォルクスとした。

以前に話したことがあるサウナスペースが欲しいと言われたので作ってあげた。

サウナに入って水風呂は身体に悪いかもと思った。

なので、かなり低めの温度のお肌しっとり温泉も併設しておいた。


後日、話を聞くと、夫婦で利用していると言っていた。

妻が喜んでくれて嬉しい、とヴォルクスが喜んでいた。

ちなみに、まだスペースがあったので、打たせ湯や電気風呂なども作ってみた。

水分補給用に、と俺の力でスポーツドリンクメーカーも置いておいた。



ちゃんと普通の湯舟も作り、我が家と同じ仕様にしてあげた。

これで、俺の元侍従二人の家は完成だ。




次にやってきたの元護衛たちだ。

引継ぎや現在の家の管理などがあり、出遅れた!などと言っているが…

十分早いからね、君たちもさ。



ヤンとクリスに話を聞くと、利便性の高い家がいいという。

なので、かなり日本の現代風の家を提案してみた。

これには二人もこの世界の家と随分と違うことを見て、その機能性に驚いていた。

そのまま、方向性はこれでと決まった。




クリスが真っ先に洗濯用に日当たりのいい洗濯スペースが欲しい。

というので、組み込むのはあとだが設計図だけは書いておいた。



ヤンも要望の出し方が分かり、キッチン周りの強化を願った。

キッチン周りか。厨房ではないから注意だな。

最新のオーブンレンジをコアで取り寄せた。

あ、先に作ってしまって荷物になってしまったな、まあいいか。

取説とレシピ本を複数と合わせてヤンに渡しておいた。

さっそくレシピ本を見ながら、取説を確認している。


ここでクリスが恥ずかし気に、子供と一緒に遊べる庭も欲しいと言い出した。

どういうのがいいかなーと考えながら、俺はペンをくるくると回す。

よし、室内の遊び場と繋がる広い庭にしよう!と設計図を追加で書く。




思い付きで二人は歌を歌うか?と聞いてみた。

クリスは子供の頃は歌手も夢だったと言い、ヤンは酒の場で歌うという。

なので、シアタールーム兼カラオケルームを作ってあげることにした。


カラオケ用の音源の曲を聴くための再生機を俺の力で作りあげた

持ち運びの出来る小さな再生機も、家族用にいくつか作っておいた。

これにはコアの力を加えている。

ウィンドウを操作することで、好きな曲を持ち運びできるのだ。

あ、しまった。また荷物になるものを作ってしまった…


シアターにはこちらの言語に直したものを用意してみた。

各種映画やアニメ、ドラマにバラエティを選択再生できるようにしてあげた。

家族でカラオケを楽しむも、シアタールームとして記憶版を再生するのもよしだ。



お風呂にこだわりはないけど、家族で入れる大きさは欲しいとヤンが言う。

ということなので、大きめの浴槽を用意して、ここも同じく我が家仕様にした。

これで家族で入れるな!とヤンが嬉しそうに言い、クリスがそうねと返していた。

クリスはそっけないように聞こえるが、顔がやや赤くヤンを睨んでいた。

元主人の前で、なんて話をするんだ!ということだろう。俺は苦笑だけ残した。



だいたい要望が出揃い、イメージが出来たので一気に作り上げる。

先に作ってしまったオーブンレンジや再生機を家に運んでいってもらう。


家具はこれから二人で相談して設置するらしい。

家具限定でコアの生成機能を一時的に渡しておいた。

細かい調整が必要になったら、家は我が家のほぼ隣なので相談しに来てくれ。

と言い残して、次の二人の下に向かう。




次はシャフリとペティだ。

二人は先ほどのやりとりとヤンとクリスの出来上がった家を見ていた。

家の完成形としては彼らの家と似たような感じがいいと希望した。



まずペティの要望を聞くと、キッチンの強化と調理を楽にするものはないか?

と、尋ねてきた。

なんでも、シャフリがほとんど料理が出来ないということだ。

調理方法を教えているときも危なっかしいという。


ふむ。キッチンは二人で動いても狭くないようにして、かつ調理を楽にする道具。

要望は理解したといい、ペティにコアの使用権限を調理道具限定で渡す。

その中から使えそうなものを探して、生成してくれと伝える。

調理道具なので、ホットサンドメーカーなんかも該当してしまうのだが…

まあ、その辺りは別にいいだろう。あれば便利なものなら作ってしまえ。

これでペティの要望は一旦おしまいっと。



シャフリの要望を聞く。

お風呂にこだわりたいというので、基本は我が家仕様にした。

そこに露天風呂をつけてあげることにした。

覗かれるのでは?と疑問が出た。

だが、そこは魔法の力に頼り、外からは見えない仕様にしたと伝える。



納得したシャフリは次に、子供の勉強が楽しくできるものはないかと尋ねる。

そんなものはない!と突っぱねることはできるのだが…

こちらの勉強というのはせいぜいが読み書きと簡単な計算だけだ。

なので、知育玩具として、こちらの文字の書かれたおもちゃを用意してあげた。

あとはトランプでもあればいいかと思い、用意してあげる。


子供が大きくなってきたら、ヤンたちも誘って、我が家で遊ぼうと約束もした。

俺たちのことを知っているシャフリは…

そうですね、その日が楽しみですねと笑ってくれた。




ペティが気づいたら、どんよりとしてこちらを見ている。

思ったよりもいい調理器具があり、生成し過ぎたという。

俺は「収納性能の高いキッチンとかも必要だな」と苦笑い一つで済ませた。


そして、今までの要望から家を作りあげた。

こちらの家はヤンの家の隣だ。

我が家のほぼ隣でもあるので、ヤンたちと同様に細かい調整は訪ねて来てくれ。

と言って、俺は我が家に帰る。

ちゃんと家具のことも、ヤンたちと同じで生成機能を渡してあるぞ。




これで終わりだなと思ったのだが…

各家に共通した機能も必要だなと気付き、夕方にそれぞれの家に行き、対応した。

まずは食材ボックスだ。

これは俺の力で、必要な食材を取り出すことができる機能だ。

間違って取り出したら、戻せばいいというキャンセル機能付き。


それと緊急避難グッズ。

なにかしら問題が発生して、避難する場合に持ち出すカバンだ。

とりあえず、これがあれば大丈夫だろうと考えたものを詰め込んでいる。

保存食に、水。暖をとれるような薄いけど、しっかりと温まる毛布とかだ。



生活面に関わることとしては、夕方までは各家にドールさんが一人つく。

調理や掃除などを手伝ってくれる。風邪をひいた時も面倒を見てくれるぞ。


それ以外では、緊急呼び出しボタンの設置をした。

押せば、我が家とドール観測部隊に連絡がいき、ドールが派遣される。

それと、ないとは思うが泥棒対策と子供の監視役として綿毛鳥も配置した。


後日、各家に訪れ、不要な段差は徹底的に排除した。

風呂場も滑らないような床に加工した。これで老後も安心だな!




最後になるが、父上と母上の家も作っておいた。

とは言っても、ほとんど我が家と繋がっているようなものだ。

ドールさんが常駐する予定であり、暇つぶしグッズを多めに配置。

どうせ我が家に入り浸るだろうから、あまり意味はないだろうけどな。


なので、ベッドだけは寝心地にこだわりまくった。

あとは本人たちの要望が出たときに応えようと思う。




ふう。これで報酬の家は建て終わったな。

あとは実際に生活してから出る細かい調整だけだろう。


みんなの要望に応えていたら、また家を魔改造したくなってきたな。

…いや、やめておこう。

ソフトドリンクメーカーとお茶菓子メーカーだけ作ろうっと。

それをリビングに置くだけでいいだろうさ。



あんまりごちゃごちゃと追加しても、生活しづらくなりそうだしな。

何事もほどほどに、だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ