第46章 迷彩の洞窟3
眠ったマイナに毛布をかけてエレナは戦っている二人の元に駆けつけた。
『みんなごめん‼︎ もう大丈夫だから!』
ユギルとセリアはエレナがいつもの調子に戻ったのを見て安心する。
「後少しだ! 行くぞ!」
エレナ達は全ての魔物を倒して穴に戻った。
マイナが起きるまで休憩をする事になりエレナはお昼を作っていた。
セリアがやって来たのでエレナは声をかけた。
『ユギルは?』
「先を見てくるって出ていったわ」
『そっか』
セリアはエレナを後ろから抱きしめた。
「エレナ、何があったの? 何か悩んでる事があったら言って……」
『ごめんね……迷惑かけちゃったね』
エレナは昨日の夢の中の話をした。
「それで今日様子がおかしかったのね」
『うん……どうすればいいか分からないんだ』
「私も分からないけど何か方法があるかもしれないわ」
そんなふたりにマイナのいつもの調子な声が後ろから聞こえた。
「熱いわね、おふたりさん。人目のないとこだといつもそうしてるのかしら?」
『マイナさん! 身体は大丈夫なの?』
「ええ、それが変なの」
『どうゆう事?』
「前よりマナの量が増えてるのよ」
マイナは不思議そうに身体を見ていた。
「もしかしたらだけどエレナの治療が関わっているかも」
セリアはそう言うとマイナも納得した顔をした。
「確かにそれはあるわね」
(俺が大量のマナで治療したからって事かな……まあ一時的なものかもしれないし)
『さあご飯もちょうど出来たしお昼にしよう』
昼食を食べているとユギルが帰っていた。
『この先はどうだった?』
「ここからしばらく行くと階段があった、そこにいた魔物も倒しておいたぞ」
エレナ達は少し休憩した後再び出発した。
階段を降りて7階に降りると下が崖になっている大きな空間に出ると下から熱気が吹いてエレナ達は暑さを感じていた。
「暑いわね」
マイナは手で扇ぐ仕草をしながら言った。
「高いの少し苦手なのよね」
セリアは下を見ながら怖がりゆっくりと歩いていた。
進んでいくとエレナ達の前に岩でできた橋が現れその橋は幅が狭く2人で並んで歩けない程だった。
そこを縦に並んで渡っていたエレナ達を狙ったかのように魔物が襲い始めた。
「来たぞ‼︎」
『ここじゃあ不利だ! 早く渡り切ろう!』
先頭にいたユギルとセリアは走って渡り切る。
「エレナ! マイナさん! 早く‼︎」
セリアはそう叫びつつ魔物を弓で攻撃していった。
エレナはマイナの手を取り走る。
すると下から魔物が現れ橋を壊した。
『わぁ!!』
「キャア!!」
エレナとマイナは下に落ちていった。
エレナはマイナを引き寄せ抱きしめるとマナを全身に纏い地面に落ちる。
ドォーーン!!
地面に穴ができる程の衝撃を受けるがエレナが起き上がるとケガはなくホッとして腕の中のマイナを見ると気を失っていた。
エレナは穴から出て周りを見るとテントを置けるような広さの空間を見つけたのでそこに移動した。
「ううん……」
マイナが目を覚ますと布団に寝かされていた。
(確か崖から落ちたんだわ)
外に出ると焚き火をしながらエレナが座っていてマイナを見ると心配そうな顔で話しかけた。
『大丈夫?』
「ありがとう助けてくれて」
『僕も助けてもらってるから』
マイナはエレナの隣りに座った……かなり密着して。
『マイナさん……』
「私の事嫌い?」
『そんな事ないよ!』
「私はあなたの事が好きよ……」
『……嬉しいんだけど、僕にはセリアが』
「ふふ、セリアさんとは話をつけてあるわ」
『え? どう言う事?』
「あなたが私を受け入れてくれたら彼女もそれを受け入れるそうよ」
『いつの間にそんな事を……』
「私は彼女と一緒にあなたを支えていきたいのよ」
『でも僕は女の子だよ?』
「そんなものは関係ないわ、それを言ったらセリアさんはどうなのよ」
『僕はそんな器用な事ができるか分からないけど』
「簡単な事よセリアさんが好きで私も好き、それでいいじゃない」
『でも言えるのは二人とも大切な人だよ』
「ありがとう今はそれで十分よ」
エレナの首に手を回すとマイナはエレナの口を自分の口で塞いだ。
「これで私はあなたのものよ」
マイナは初めてのキスに顔を赤くして言った。
「ねえ、私のことマイナって呼んで欲しい。それで私もエレナって呼んでいい?」
『うん』
「ありがとうエレナ」
『マイナ』
その頃ユギルとセリアはエレナ達を追うべく8階に降りていた。
合流できたのは3時間後だった。
「あ! エレナ!」
『セリア‼︎」
セリアは走って来てエレナに抱きついた。
「良かった……」
『ここは8階のどの辺?』
エレナが聞くとユギルが答えた。
「ここは9階だぞ?」
(マジか……まあかなりの時間落ちてた気がしたからな)
「ここに来る途中で大きな魔物を倒したからもう出口は近いんじゃないか?」
エレナに受け入れられて幸せな気分を全開にしたマイナがやって来た。
「さあ行きましょエレナ」
それを聞いたセリアがハッとマイナを見た。その一言でセリアは察したのだ。
マイナはふふんとした顔をする。
「そう言う事ね……行きましょエレナ、マ・イ・ナ!」
エレナ達は10階に降りる。
そこは洞窟とは思えない広い空間で草木が生えており洞窟に森が存在していた。
何処からか光が通っており神秘的な光景をエレナ達は感動して見ていた。
「すご〜い」
「本当ね……こんなの見たことないわ!」
セリアとマイナは声を上げて見入っていた。




