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第43章 ジョイスの街

 カダル王国の城では混乱が起こっていた。


 ガシャン!!


「どういう事か説明しろ‼︎」


「陛下とりあえずお座り下さい!」


 王はハーデルト王国を制圧していると確信していた為敗走した事を知ると激怒した。


 花瓶を投げ割り大声を上げた。


「どうやら聖女の仕業らしく魔物は全て倒され兵士も戦闘不能になる程の恐怖を与えられたとの事です」


「おのれ……小賢しい女め」


 王は邪魔者を排除する方法をこの場にいる家臣に募った。


「何か策はないのか‼︎」



 あまりの難題に家臣達は黙ってしまい辺りはシーンとしていた。


 すると黒いローブを着た男が手を挙げた。


「もはや上級程度では聖女は止められません。もっと上の魔物をぶつけるのは如何でしょうか?」


「そんな魔物が何処にいるというのだ」


「私に心当たりがありますが連れて来るのに必要なものがあります」


「誰かに用意させよ! 見事連れてこれたらお前を上級幹部に上げてやる!」


「は! お任せを」


 王は席を立ち部屋から出て行った。


 ローブを着た男も薄ら笑いを浮かべ去っていった。






「あ、街が見えてきたわ!」


 馬車から顔を出したセリアが嬉しそうに言った。


「ようやく着いたのね」


 マイナは長時間の馬車に疲れていた。


「でも道中も家で寝れたし美味しい料理も食べていたからそんなに長旅をしたって気がしないわ」


『確かに快適な旅だったね』


「全部エレナさんのお陰ですね」


『パーティの衣食住は僕に任せてね』


「ありがとうございます」


 マイナがエレナの手を握るとエレナは苦笑いする。


『はは……じゃあ街に行こう』


 するとユギルも珍しく付いていくと言い出した。


「お前達は目立ち過ぎるからな、変な奴は俺が睨めば大丈夫だ」


「頼りにしていますね」


 ユギルに睨まれたら並の男では近寄れないだろうと強い護衛を連れエレナ達は街に入って行った。


 エレナが街に入るとポーラトールと同じくらいの規模に見えた。


 街並みは緑が多く取り入れられており至る所に木が植えられそれがこの街の特色になっていた。


『へ〜結構大きい街だね』


「そうですねこの辺りに王国がないのもあってポーラトールの次に大きい街です」


 マイナと話していると周りが騒がしくなってくる。


「あの女の子達みんな可愛いな」


「特に真ん中の子! ヤバいくらい綺麗だ」


「何処から来たのかな?」


 だんだん人が増えていく。


 王様が街に現れたかのように人が集まっていった。


『何か人だかりができてるね』


「エレナさんが綺麗過ぎるんですよ」


「そうねエレナが初めて街に来るとこうなるわね」


『ふたりも相当綺麗だと思うけど……』


 エレナの言葉にふたりは顔を赤くして照れていた。


「あ、ありがとう」


「うふ、嬉しいですわ」


(さてまずは買い物だな、えーと食材と今度は洞窟だから大きめのテントいるよな)


『みんな行きたい所ってある?』


「俺はいい」


「私もないかな」


「そうですね私は服が少ないので出来れば欲しいところです」


『了解! じゃあ食材とテントと服を買いに行こう!』


 目的が決まるとエレナ達は食材を買いに市場へ来るとエレナは店のおじさんに話しかけた。


『すいませんここの名産品て何ですか?』


「おう! ここの名産品はこの魚だ。今日の朝に取れたから新鮮で美味いぞ!」


『どんな味がするのかな? 生で食べれるんですか?』


「あんまり生で食べないが食べても大丈夫だな」


『とりあえず5つ下さい』


「ありがとよ綺麗な姉ちゃん」


 他にひと通り食材を買っていった後エレナ達は雑貨屋に来ていた。


 中に入ると台車や農具などが置いてありエレナは店員の女性に声をかけた。


『あのテントってありますか?』


「はい! 大きさはとかご要望はありますでしょうか?」


『1番大きいのってどれですか?』


「お値段は高くなりますが貴族用のテントが1番大きくなります。こちらです」


 店員に連れて来られた場所には大きなテントが展示されていた。


「中も快適に過ごせるように色々と配慮されております」


 エレナは中を覗くととても広く気に入っていた。


「へ〜凄く広いわ」


「いいテントね」


 皆もエレナと同じく気に入っていたので買う事にした。


「素材も厳選しておりますので耐久性もいいです」


『これにします』


「ありがとうございます」


 店を出るとマイナの服を買いに店に向かった。


『何軒かあるみたいだけど何処に入ろうか?』


「そうですね、あ、あの店は女性専用で良さそうです」


 マイナが指を差した店に向かう。


『ユギル……多分時間がかかると思うからここまででいいよ、ありがとね』


 エレナはセリアが服が好きなのを知っていたので長時間かかると予想してユギルを解放する事にした。


「そうか、俺は馬車にいるから明日の朝出発だ」


『分かったよ』


 ユギルはそう言うと何処かへ歩いて行った。


「さあ行きましょう」


「ああ! 楽しみだわ!」


 セリアとマイナは凄く嬉しそうな顔で店に入って行った。


 その姿にエレナは微笑む。


(年頃の女の子だもんな、そうなるか)


 店に入るとマイナとセリアは色々な服を持ってきてエレナに着せようとしてきた。


『あの……ふたりとも僕の服は大丈夫だよ?』


「せっかく来たんだから楽しみましょ!」


「そうですよエレナさん女の子なんだからオシャレしないと勿体ないですよ!」


 セリアはいつも通りだがマイナに関してはクールな印象が崩れるほどのテンションで楽しそうに服を物色していた。


 何時間いたんだろうかあれからエレナはふたりの着せ替え人形と化していた。


 ふたりでキャッキャしながら服を選んでいる。そんなふたりを見てエレナはホッとした。


(なんだふたりとも仲良いじゃん)


 結局3人分の服をいっぱい買って宿に向かったのであった。


 宿では3人部屋を取ってみんなでベッドに入っておしゃべりして眠った。


 朝になり馬車に行くとユギルは準備をしてエレナ達を待っていた。


『さて気分転換もできたし頑張って行こう』





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