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第18章 旅立ちの準備

 朝になり目が覚めるとエレナは支度を始めた。


(今日はセリアとステラの家族を会わせてと……あ、リアスさん達にも会わせたほうがいいか……よし、今日はみんなを集めて懇親会を開こう)


 エレナは旅の話も兼ねて皆んなに会いに行く事にした。


 部屋を出るとまずはステラ達の元へ向かった。


 部屋をノックするとステラがドアを開けた、エレナを見ると抱きついて笑顔を見せた。


 奥から出てきたシェリーがエレナを見ると笑顔で挨拶をした。


「あら、エレナさんおはようございます」


『おはようございます。ステラ、メアを呼んで来てくれる?』


「うん!」


 ステラは別の部屋に泊まっているメアを呼びに向かった。


「やあエレナさんおはようございます」


 ランスも奥から出てきたのでエレナは挨拶を交わした。


 少しするとステラとメアがやって来た。


「エレナさんおはようございます」


『おはようメア』


 皆んなが集まったのでエレナは話を始めた。


『今日は孤児院に行きましょう。そこで子供達の世話人と建築家の人と会って欲しいんです』


「分かりました。では準備しますね」


『後4日後に祖国に戻らないと行けなくなりまして』


 エレナは旅の目的であるラーガ一族の結晶石を集める件は話さず国に一回帰るという事にした。


「それは急ですね、でもエレナさんがいなくなったら孤児院の再建とかに影響が出るんじゃ……」


 メアが心配そうな顔をする。


『ああ、それなら大丈夫だよ孤児院の間取りは決めたし後は建築家の人に任せてあるからさ』


「しばらく寂しくなりますね、また料理を教えて欲しかったのに……」


 シェリーも寂しそうな顔をする。


 ステラも寂しそうな顔ををしていたので頭を撫でて『すぐ帰るから大丈夫だよ』と声を掛けた。


『じゃあお昼後くらいにまた迎えに来ます』





 教会に行きセリアを探すと掃除をしていたので挨拶をした。


『おはようセリア』


「おはようエレナ」


『今日お昼後にステラ達を連れてくるね』


「分かったわ」


『あと建築家の人達にも会って欲しいんだ』


「そういえばさっき大勢の人が孤児院に居たわね」


(もう来ているのか……リアスさんのやる気が凄いな)


『後4日後に祖国に帰る事になったんだ』


「え?」


 セリアは驚きの後悲しみの表情を浮かべた。


「もう会えないの?」


『いや、1回帰るだけだからまた戻ってくるよ』


「どのくらいかかるの?」


『どうかな?ちょっとわかんないけど20日はかかりそうかな』


「そんなに……」


『20日なんてすぐだよ! そんな悲しい顔しないで』


 セリアは何か言いたそうな顔をしていたがエレナは話題を変えた。


『それで夜なんだけど皆んなを集めて食事をしたいんだけどいいかな、場所は孤児院の前で教会の神父さんとシスターや子供達も呼んでさ!』


 そう言うとセリアは悲しい顔を少し笑顔にすると頷いて言った。


「うん、話はしておくわ、何か手伝える事があったら言ってね」


『ありがとう、じゃあ孤児院に行ってくるね』


 孤児院に行くと大勢の人が瓦礫を撤去していた。


 少し離れた所でリアスさんら3人が話し合っているのでエレナはそこに向かった。


『おはようございます』


 挨拶をするとリアスはエレナの姿を見て声をかけられた事に喜びを感じていた。


(あの聖女様に挨拶をされるなんて……何て幸せなんだ俺は……)


「こ、これは聖女様、早速瓦礫の撤去から始めていますので明日には更地にして孤児院の建設に着手していきます」


『早いですね、もう明日から建て始めるんですか?』


「昨日聖女様より間取り以外はこちらに任せてもらえるという事であれから寝ないで設計をしていました」


 エレナがリアスの顔をよく見るとたしかに目の下にクマができていた。


『後で孤児院の管理者の人達を連れて来ますので顔合わせをしてもらえないでしょうか? 私がいない時はその人達に対応して貰うので』


「分かりました、まだしばらくここにいるのでいつでも大丈夫です」


『もう1つあるんですが、今夜ここで食事会を開きたいのですが皆さんも参加しませんか?』


 エレナからの思わぬ提案にリアスら3人は驚いた表情に変わった。


「そ、それは聖女様も参加されるんですか?」


 リアスは震える声でエレナに確認を取る。


『もちろんです。料理を沢山用意するので期待してて下さいね』


「料理はエレナ様が作るんですか?」


 そうザラスが続いて聞いてきた。


『はい、これでも腕には自信があるんですよ』


「そ、そういえば噂で聞いた事がある。何処かの冒険者がエレナ様の手料理を食べたと、しかも食べた事のない美味しい料理だったと」


 カイファが前に聞いた話を思い出して口に出すとリアスも頷く。


「ああ、俺も聞いたが嘘だと思っていた……聖女様の手料理を食べれるなどあるはずないと」


(ああ、多分アレンさん達の事だろうな)


「ザラス、カイファ、俺は今王族から晩餐会に呼ばれた時よりも聖女様の食事会の方が何倍も光栄かつ嬉しい」


 リアスは真面目な顔で遠くを見て言った。


「分かるぜ俺も今が信じられん」


「俺も夢見たいです」


『では、現場の皆さんもお誘いお願いしますね』


 エレナはそう言って立ち去るとリアスは現場に向かって叫んだ。


「みんな聞け! 聖女様が今夜食事会を開いてくださるそうだ! 聖女さまの為に必死に働けよ!」


 その瞬間作業員達の歓喜と怒号が響き渡った。


 そこからの作業が捗りすぎて明日終わる予定だった瓦礫の処理が今日にも終わる事になったのだった。







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