↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嘘告白で俺を笑い者にした幼馴染、翌日には学園一の美少女が俺の彼女になっていた  作者: simamu


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
5/11

第5話 拡散された告白と、特定された学園

放課後。


朝比奈湊が白瀬雪乃と一緒に帰っていた頃、ある動画がSNS上で急速に広まり始めていた。


動画に映っていたのは、一人の男子生徒が幼馴染の女子生徒に告白する場面。


そして、その告白が罰ゲームだったと明かされ、周囲の人間が笑っている場面だった。


投稿したのは、山田翔。


最初は、身内で笑うために投稿しただけだった。


『罰ゲームで告白させたら、ガチ告白されて草』


そんな軽いコメントを添え、動画を公開した。


だが、翔の予想とは違い、動画に寄せられた反応は笑いだけではなかった。


『いや、これ普通に最低だろ』


『本気で告白してる人を笑いものにするのはないわ』


『周りの奴らも一緒になって笑ってるのがきつい』


『これ、告白した男子がかわいそうすぎる』


動画は瞬く間に拡散された。


再生数は数百回から数千回へ。


そして、数万回を超えた頃には、動画を見た人々の怒りが一気に膨れ上がっていた。


『これ撮影した奴も同罪だろ』


『罰ゲームを考えた奴、性格悪すぎる』


『本気の告白を利用して笑うって、人としてどうなの?』


『この女子、相手が傷つくことを何とも思ってないんだな』


動画の中で笑っていた人間たちの言動が、一つずつ批判されていく。


そして、動画を見たある人物が、制服に目を留めた。


「……この制服、見覚えあるな」


胸元に刺繍された校章。


背景に映る校内の風景。


動画の端に映っていた学校名の一部。


それらを手掛かりに、投稿者とは別の人間が学校を特定した。


『これ、私立青葉学園高校じゃない?』


その投稿が、さらに拡散された。


『青葉学園って、あそこか』


『生徒指導どうなってんの?』


『学校はこの件を把握してるのか?』


『こんなことをする生徒がいる学校に、自分の子どもを通わせるのは不安だな』


やがて、学校の公式アカウントにまでコメントが寄せられ始めた。


学校への問い合わせ先を調べる人も現れた。


最初は一人の生徒に向けられていた批判が、学校そのものへと広がっていったのだ。


一方、その頃。


相沢大輝はスマートフォンを見つめていた。


「……は?」


画面に表示された再生数は、すでに十万回を超えていた。


コメント欄には、批判の言葉が並んでいる。


「おい、翔! これどうなってんだよ!」


大輝は慌てて翔に電話をかけた。


『なんだよ、いきなり』


「動画だよ! めちゃくちゃ拡散されてるぞ!」


『は? マジで?』


「マジだよ! 学校まで特定されてんだぞ!」


電話の向こうで、翔が息をのむ気配がした。


「お前、どうすんだよ……!」


『いや、俺に言われても……』


「お前が投稿したんだろ!」


『お前だって撮影したじゃねえか!』


二人の声が荒くなる。


だが、言い争ったところで動画が消えるわけではなかった。


すでに複数のアカウントが動画を保存し、転載していた。


元の投稿を削除したところで、拡散を止められる状況ではない。


その頃、橘莉子もスマートフォンを握りしめていた。


「何なのよ、これ……」


コメントを読むたびに、表情が険しくなる。


自分の名前が直接書かれている投稿もあった。


『罰ゲームを考えた女子が一番悪質』


『こういうことを平気でできる人間とは関わりたくない』


「……ふざけないでよ」


莉子はスマートフォンをベッドに放り投げた。


「たかが冗談じゃない。なんで私たちがこんな目に遭わなきゃいけないの?」


けれど、画面に映っていたのは、冗談では済まされない光景だった。


本気で告白した湊。


それを笑う美月。


面白がって撮影する大輝。


そして、その様子を外部に拡散した翔。


動画を見た人たちには、彼らがどんなつもりだったのかなど関係なかった。


傷つけられた人間がいて、それを笑いものにした人間がいた。


ただ、それだけだった。


そして最後に、動画を見たある保護者が、青葉学園の問い合わせ窓口へ連絡を入れた。


「御校では、生徒がこのような行為をしていることを把握されているのでしょうか?」


その一本の電話を皮切りに、学校への問い合わせは増えていく。


翌朝、青葉学園は大きな問題に直面することになる。


湊を笑いものにした四人は、まだ知らなかった。


自分たちが軽い気持ちで行ったことが、すでに取り返しのつかない事態へと変わり始めていることを。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。