第31話 澪も鑑定士だった
古い攻略ログ区画は、無音エリアの奥に続いていた。
白い壁と白い床で作られた第二予選の会場とは違う。
そこだけ、時代から取り残されたように灰色だった。
ひび割れたコンクリート。
古い記録端末。
壁に埋め込まれた停止済みの監視ドローン。
読めなくなった警告表示。
足音を抑えて進むたび、空気の重さが変わる。
ここは、試験用に新しく作られた場所ではない。
昔、本当に誰かが何かを調べていた場所だ。
俺はさっき見た文字を、頭から追い出せなかった。
国家選抜関連調査。
鑑定支援班。
記録保全。
異常反応観測。
そして、表示されかけた名前。
黒――
それが黒瀬なのかどうかは、まだ分からない。
分からない。
でも、俺の心臓はもう勝手に答えを決めかけていた。
澪。
黒瀬澪。
あの断片の声が、また耳の奥で響く。
『お兄ちゃんには、まだ見せないで』
俺は奥歯を噛んだ。
ここで足を止めるな。
今は第二予選中だ。
無音エリアだ。
声を出せば魔物が寄る。
時間制限もある。
全部分かっている。
分かっているのに、古いログ端末が視界に入るたび、足が勝手に遅くなる。
先頭の御影カナタが、手のひらを下に向けた。
止まれ。
全員が静かに止まる。
前方の床に、細い銀色の糸が張られていた。
見えにくい。
普通に歩けば、足に引っかけていただろう。
カナタはしゃがみ、糸を指差す。
次に天井を見る。
天井には、小さな音響センサーのようなものが並んでいる。
糸を切るか引っかけると、音が鳴る仕掛けだ。
リアが息を呑みかけ、慌てて口を押さえた。
セイラは壁際の設備を確認する。
ミナトは端末を出しかけたが、カナタに睨まれて止めた。
カナタは俺たちに、右側の細い隙間を指した。
そこを通れ、ということらしい。
一人ずつ、壁に体を寄せて糸を避ける。
リアは軽く通った。
セイラも姿勢を崩さず通った。
ミナトは少し危なかったが、何とか抜けた。
俺は最後から二番目。
足首に意識を集中する。
ここで引っかければ、音が鳴る。
魔物が寄る。
全員に迷惑がかかる。
一歩。
二歩。
通れた。
そう思った瞬間、背後で小さな音がした。
かち。
全員が固まる。
音を出したのは、俺ではない。
最後尾のカナタでもない。
壁の古い端末だった。
勝手に起動したのだ。
薄い緑色の光が、端末に走る。
【閲覧権限:一部復旧】
【関連ログ:第二記録室】
第二記録室。
その表示の下に、矢印が出た。
俺の心臓が跳ねる。
そちらへ行けと言っている。
いや、誘導かもしれない。
罠かもしれない。
俺は端末を鑑定した。
対象:旧記録端末
状態:部分復旧
嘘:出口誘導
内容:過去調査ログへの案内
危険:時間消費
出口誘導ではない。
過去調査ログへの案内。
危険は時間消費。
つまり、ここで見れば予選突破が危うくなる。
だが、情報そのものが罠という表示ではない。
俺はセイラを見た。
彼女はすぐに俺の表情を読んだらしい。
眉をひそめ、首を横に振りかけた。
今は見るな。
そう言いたいのだと思う。
でも、俺が端末から目を離せないことも分かっている。
リアがそっと俺の袖を引いた。
目で問いかける。
行きたいの?
俺は小さく頷いた。
声は出せない。
でも、それだけで十分だった。
リアは迷った顔をした。
それから、カナタを見る。
カナタはしばらく俺を見ていた。
そして、指を一本立てた。
一分。
たぶん、そういう意味だ。
一分だけ見る。
それ以上は進む。
俺は頷いた。
セイラは不満そうに目を細めたが、最後には小さく頷いた。
ミナトは興味深そうに笑っている。
この人だけは、状況を面白がっている気がする。
第二記録室は、すぐ隣にあった。
半分壊れた扉。
手動で押せば開く。
だが、音が出る。
セイラが前へ出た。
扉の金属板に手をかざす。
この扉は、古い施設側の設備。
今の運営所有ではないらしい。
セイラの《所有権》が、細く扉のロックを掴む。
ぎ、と音が出かけた瞬間、カナタが布を挟んだ。
音が吸われる。
扉は静かに開いた。
中は小さな部屋だった。
壁一面に古い記録端末。
中央に壊れた机。
床には埃。
だが、一台だけ、端末が生きていた。
画面には、薄い文字が浮かんでいる。
【国家選抜戦関連調査記録】
【鑑定支援班・補助ログ】
【閲覧権限:限定】
俺は息を止めた。
鑑定支援班。
その文字だけで、胸が痛い。
端末に触れるべきか迷った。
触れば何かが起こるかもしれない。
音が鳴るかもしれない。
記録されるかもしれない。
でも、見たい。
見なければ、ここに来た意味がない。
俺は端末を鑑定した。
対象:鑑定支援班・補助ログ端末
状態:破損、閲覧可能
嘘:現在の試験用ダミー
危険:閲覧時間超過、外部通知
試験用ダミーではない。
本物の古いログ。
ただし、外部通知の危険がある。
誰かに閲覧が知られる可能性がある。
俺は全員を見る。
セイラは険しい顔。
リアは心配そう。
ミナトは目を細めている。
カナタは時間を気にしている。
俺は片手で、ごめん、と口だけ動かした。
それから端末に触れた。
画面が切り替わる。
【記録番号:NS-OLD-17】
【任務名:国家選抜戦予備区画異常反応観測】
【参加者一覧:破損】
【復元可能項目を表示します】
ノイズが走る。
名前がいくつか表示され、すぐに崩れる。
読めない。
読めない。
読めない。
そして、一つだけ、はっきり残った。
【黒瀬澪】
【鑑定系スキル保持者】
【担当:異常反応読取・記録補助】
世界が止まった。
黒瀬澪。
間違いない。
妹の名前。
そして、その横に書かれた言葉。
鑑定系スキル保持者。
俺は画面を見つめた。
息ができない。
澪も。
澪も鑑定士だった。
俺と同じ系統のスキルを持っていた。
そんな話、聞いたことがない。
家族からも。
管理局からも。
事故報告書からも。
誰からも。
澪は普通の事故で死んだことになっていた。
探索者ではあったが、特別な能力を持っていたなんて、俺は知らなかった。
知らされていなかった。
なぜ。
なぜ黙っていた。
澪が隠したのか。
誰かが隠したのか。
それとも、俺だけが何も見えていなかったのか。
画面の文字が滲んだ。
涙ではない。
たぶん、違う。
そう思いたかった。
リアが俺の腕にそっと触れた。
声は出せない。
でも、彼女の目が言っている。
大丈夫?
俺は頷けなかった。
大丈夫ではない。
だが、止まるわけにもいかない。
セイラが端末画面を見た。
彼女の表情が険しくなる。
カナタも近づき、文字を一瞥した。
ミナトは、いつもの笑みを消していた。
俺は震える指で、次の項目を開く。
【備考】
【黒瀬澪の鑑定結果は、通常の人間対象鑑定とは異なる】
【対象:ダンジョン内異常反応】
【詳細:破損】
通常の人間対象鑑定とは異なる。
対象、ダンジョン内異常反応。
俺の鑑定は、人間の嘘や危険を見る。
澪は違ったのか。
ダンジョンの異常を読んでいた。
詳しいことは破損していて分からない。
でも、それだけでも十分だった。
澪は、ただの探索者ではなかった。
ただの事故の被害者でもなかった。
国家選抜戦に関係する調査に、鑑定系能力者として関わっていた。
佐伯が見せた黒塗りの事故報告書。
アルカディアの記憶断片。
お兄ちゃんには、まだ見せないで。
全部が、少しずつつながっていく。
でも、まだ肝心な部分が見えない。
俺はさらにスクロールしようとした。
その瞬間、カナタが俺の手首を掴んだ。
強くはない。
でも、止まった。
カナタはもう片方の手で、指を一本立てる。
一分。
約束の時間。
もう過ぎている。
俺は首を横に振りかけた。
まだ見たい。
もっと見たい。
澪のことを。
何をしていたのか。
誰といたのか。
なぜ死んだのか。
今ここで、少しでも。
だが、カナタの目は動かなかった。
進め。
そう言っている。
セイラも、俺を見る。
彼女は声を出せない。
だが、その目ははっきり言っていた。
今決めつけるな。
ここで飲まれるな。
リアも、俺の袖を軽く引いた。
ミナトは端末の横を指差す。
外部通知。
小さな赤い表示が点滅し始めている。
【閲覧ログ送信準備中】
まずい。
このまま見続ければ、誰かに知られる。
国家選抜戦の運営か。
アルカディアか。
それとも、もっと別の誰かか。
俺は歯を食いしばり、端末から手を離した。
画面が暗くなる。
同時に、赤い点滅も止まった。
残ったのは、俺の頭の中に焼きついた文字だけ。
黒瀬澪。
鑑定系スキル保持者。
俺は息を吸った。
浅い。
もう一度。
まだ浅い。
カナタが進めの合図を出す。
俺たちは第二記録室を出た。
無音エリアはまだ続いている。
予選中だ。
俺だけが過去に引きずられている場合ではない。
そう分かっているのに、足元がふわふわしていた。
澪も鑑定士だった。
なぜ言ってくれなかった。
いや、言えなかったのか。
誰かに止められていたのか。
お兄ちゃんには、まだ見せないで。
あの言葉の意味が、また変わる。
澪は、俺に自分の能力を隠したかったのか。
それとも、もっと大きな何かを見せたくなかったのか。
分からない。
分からないまま、進むしかない。
通路の先で、白い蛇型魔物が二体、床を這っていた。
こちらにまだ気づいていない。
カナタが止まれの合図。
全員が止まる。
彼は周囲を見渡し、右側の壁にある古い配線カバーを指した。
セイラがそれを見て、軽く頷く。
所有権で外せるらしい。
だが、彼女が動かす前に、俺の視界に表示が出た。
対象:右側配線カバー
嘘:固定済み
危険:落下音
固定されていない。
動かせば落ちて音が出る。
俺は慌てて拳を胸元に置く。
危険。
セイラが動きを止める。
俺は配線カバーを指して、首を横に振った。
セイラはすぐ理解した。
代わりに左側の小さな保守プレートへ視線を移す。
俺は鑑定する。
対象:左側保守プレート
状態:固定
危険:なし
俺は頷く。
セイラが保守プレートを静かに外し、床へ滑らせる。
魔物の注意がそちらへ向く。
カナタが先導し、俺たちは反対側を抜けた。
動けた。
澪の情報を見た直後でも、俺はまだ役割を果たせる。
そう思った瞬間、少しだけ呼吸が戻った。
リアが横で小さく親指を立てた。
声はない。
でも、伝わる。
大丈夫。
たぶん。
次の通路に入ると、また古いログパネルがあった。
俺は見そうになる。
だが、今度は自分で視線を逸らした。
全部は今じゃない。
今見るべきものと、後で追うべきものを分ける。
それができなければ、俺はまたアルカディアの断片に振り回される。
進む。
進む。
声を出さずに、足音を抑えて。
やがて、エリア奥の認証端末が見えた。
第二予選のゴール。
だが、その手前に最後の広間があった。
床は白いタイル。
中央に認証端末。
その周囲に、音響センサーが四つ。
そして天井に、白い蛇型魔物が三体。
端末に触れるには、どうしても広間中央へ行く必要がある。
だが、誰か一人が音を出せば魔物が降ってくる。
カナタが全員を見た。
それから、手信号。
止まれ。
進め。
危険。
さらに、自分の胸を指し、端末を指す。
俺が行く。
そういう意味だ。
セイラが眉をひそめる。
リアも首を横に振りかける。
俺も同じだった。
カナタだけが行けば、もし魔物が降れば一人で危険を背負う。
自己犠牲。
俺の鑑定に出ていた危険。
対象:御影カナタ
危険:自己犠牲
俺は首を横に振った。
そして全員を指す。
全員で行く。
カナタは目を細める。
それは危険だ、と言いたげだった。
だが、セイラも俺に同意した。
彼女は五本の指を立て、端末を指す。
五人で登録する。
リアも頷く。
ミナトは少し肩をすくめたが、拒否はしなかった。
カナタは数秒だけ黙った。
やがて、小さく息を吐く。
声は出さない。
でも、諦めたように頷いた。
五人で動く。
足音を合わせる。
一人ずつ行くより、難しい。
誰かが少し早くても遅くても、音がずれる。
音が重なれば、大きくなる。
カナタが手でリズムを取る。
一歩。
止まる。
一歩。
止まる。
全員で同じタイミング。
リアは上手い。
セイラも合わせる。
ミナトはやや遅れるが、カナタが睨むとすぐ直す。
俺は必死だった。
足首が少し痛む。
でも、音は出さない。
中央の端末まで、あと三歩。
二歩。
一歩。
全員が手を伸ばす。
端末に触れる。
【九条セーフティリンク臨時隊】
【第二予選・通過登録中】
その瞬間、天井の魔物が動いた。
認証音。
小さな電子音が鳴ったのだ。
こちらのせいではない。
運営端末の音。
だが、魔物は反応する。
白い蛇型魔物が三体、落ちてくる。
俺は息を呑む。
声を出すな。
出すな。
カナタが剣を抜く。
今度は鞘ではない。
刃が、白い光を受けて静かに光った。
彼は一歩前に出る。
剣を振る。
音がしない。
ありえないほど静かな斬撃だった。
一体目の魔物の軌道が逸れる。
二体目を柄で押し、床に落とさず壁へ流す。
三体目はリアが横へ滑り込み、足で軽く蹴って向きを変える。
セイラが床の小さなメンテナンスプレートを動かし、魔物の着地点へ敷く。
衝撃音が吸われる。
ミナトは端末を操作し、認証完了音をミュートにした。
全員が、声を出さずに動いた。
【通過登録完了】
端末が光る。
今度は音が鳴らない。
出口が開く。
俺たちは一斉に走らない。
走れば足音が出る。
早歩きで、音を抑えながら出口へ向かう。
最後にカナタが下がる。
魔物が追おうとする。
カナタは剣先で床を軽く突いた。
低い振動。
魔物の注意が一瞬そちらへ向く。
その隙に、彼も出口へ入った。
光が視界を包む。
次の瞬間、俺たちは仮設ドームの出口に立っていた。
音が戻る。
観客席のざわめき。
ドローンの羽音。
運営スタッフの声。
リアが大きく息を吐く音。
「はあああ……喋れるって最高……」
リアが心底疲れた顔で言った。
セイラも少し肩を上下させている。
「二度とやりたくありませんわね」
ミナトが笑う。
「俺も。黙ってるの向いてない」
「でしょうね」
カナタは剣を袋に戻した。
何事もなかったような顔。
だが、俺は知っている。
この人がいなければ、俺たちは途中で何度も止まっていた。
それどころか、負傷していたかもしれない。
俺は頭を下げた。
「御影さん、ありがとうございました」
「通過しただけだ」
「それでも」
カナタは俺を見た。
数秒。
「……礼は全員に言え」
「はい」
俺はリア、セイラ、ミナトを見る。
「皆さんも、ありがとうございました」
リアが笑う。
「こちらこそ。黒瀬さんの合図も助かったよ」
セイラが言う。
「最後、カナタを一人で行かせなかった判断は悪くありませんでした」
ミナトが軽く手を上げる。
「俺も認証音消したから褒めて」
「はいはい、ありがとうございます」
「雑だなあ」
少しだけ笑いが起きた。
その時、大型モニターに結果が表示される。
【九条セーフティリンク臨時隊】
【第二予選通過】
【通過順位:五位】
五位。
上がった。
リアが小さく拳を握る。
「よし」
セイラも少しだけ満足そうだった。
だが、俺の目は別の表示に釘付けになっていた。
運営記録端末からの通知。
【旧攻略ログ閲覧痕跡あり】
【該当ログ:国家選抜戦関連調査記録】
【権限照会中】
まずい。
やはり、見られていた。
佐伯がこちらへ駆け寄ってくる。
「黒瀬さん。何か見ましたね」
俺は頷いた。
「澪の名前がありました」
佐伯の表情が変わる。
セイラもリアも、息を呑んだ。
「黒瀬澪。鑑定系スキル保持者。国家選抜戦関連調査に関わっていたと」
佐伯はすぐに記録する。
「詳細は」
「破損していて分かりません。ただ、澪の鑑定は、人間の嘘じゃなくて、ダンジョンの異常反応を見るものだったみたいです」
その場の空気が変わった。
リアが小さく言う。
「澪さんも、鑑定士……」
セイラは何か考え込むように目を伏せる。
カナタは無言。
ミナトだけが、少しだけ表情を変えた。
まるで、その情報の価値を測っているような目。
俺はミナトを睨んだ。
「これは売らないでください」
ミナトは両手を上げる。
「契約範囲内では売らない」
「範囲外でも売らないでください」
「それは追加契約が必要かな」
リアが本気で睨む。
「ミナト」
「冗談だよ」
鑑定。
対象:鴉羽ミナト
嘘:完全な冗談
「完全な冗談じゃないですね」
「……ほんと嫌な目」
ミナトは苦笑した。
セイラが即座に言う。
「追加契約を結びます。黒瀬澪に関する情報の第三者提供を禁止。違反時はあなたの持つアルカディア関連取引網を九条側へ開示」
「重すぎない?」
「嫌なら今ここでチームを抜けなさい」
ミナトは黙った。
そして、小さく笑った。
「分かった。結ぶ」
佐伯が頷く。
「こちらでも保全します」
その時。
大型モニターに、新しい表示が出た。
【第二予選通過者一覧】
【特別審査ログ照会】
その下に、一瞬だけ名前が浮かんだ。
神楽坂レイジ。
俺は目を疑った。
神楽坂レイジ。
現代探索者制度の頂点。
英雄と呼ばれる男。
S級ダンジョン攻略の象徴。
その名前が、澪のログと同じ系列に表示された。
すぐに画面は切り替わった。
だが、俺は見た。
確かに。
神楽坂レイジ。
佐伯も見ていた。
セイラも。
リアも。
カナタも。
ミナトも。
誰もすぐには話さなかった。
俺は喉の奥から、ようやく声を出した。
「……今の」
佐伯が静かに言う。
「見ました」
「神楽坂レイジ、ですよね」
「はい」
心臓が速くなる。
澪。
国家選抜戦関連調査。
鑑定系スキル。
ダンジョン異常反応。
そして、神楽坂レイジ。
まだ、本人に会ったわけではない。
でも、名前が出た。
俺の知らないところで、澪と英雄が同じ記録の中にいた。
第二予選は突破した。
だが、俺たちは別の迷路に入り込んだのかもしれない。
嘘つき迷路よりも、無音エリアよりも深い。
澪の死に続く、古い記録の迷路に。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
今回は、無音エリアの突破と、澪に関する大きな情報が出る回でした。
澪も鑑定系スキル保持者でした。
ただし、透真のように人間の嘘を見る能力ではなく、ダンジョン内の異常反応を読むものだったようです。
ここではまだ、澪の能力の詳細までは分かりません。
けれど、彼女が国家選抜戦に関わる調査に参加していたことは明らかになりました。
また、同じ流れで神楽坂レイジの名前も出てきました。
まだ本人は登場していません。
ただ、澪と国家選抜戦、そして神楽坂がどこかでつながっていた可能性が示されました。
次回は、第三予選へ進みます。
チームの中から一人を脱落させるという、さらに嫌な課題が待っています。




