開発区域、~Jewels龍神~
太一が人影が消えた宝石店に入ると中は地震による落下物だろう、ショーケースが砕けて中がすぐにとれる状態になって散らばっていた。
「ふーん、ここもセールしているのか」誠二が剥がれて地面に落ちている張り紙を拾いあげてみる。
店主がとっくに逃げていないカウンターにはメモ用紙がスポーツ用品店の時のように置かれていた。
「ここもちゃんとメモ置いてあるのかしっかりしてるねー、ここの人達」
と、いいつつ目に入った翼をあしらったペアリングを、値段を見ながら思案しながらメモと一緒にポケットに納める。
「はぁーしばらくは我慢だなぁ~」誠二がため息をつきうなだれる。
「誠二さん、さっきの人あそこにいるみたいですよ?」太一がカウンター横の扉を差してちかずいてみる、それは電子ロックがかかった(といっても今は外れている)重そうな扉だった。
「なるほど、貴重品をしまう金庫に入っていったのか」誠二は前にテレビで見たことあるなーと思いながら扉の中に入っていく。
と、同時に割れているガラスは多分地震のせいだけではなく、入っていった人が、何か鈍器をもっているんだろうなと思うと少し中に入るのをためらっていた。
その気持ちを察したのか、太一が胸を叩き"任せてください"とジェスチャーをしてみせる。
意を決して中に入ると少し狭い空間があり、もう1つ電子ロックが取り付けられている扉が開いており、カンカンと叩く音が聞こえてくる。
中を除くとショーケースが並んでおり高価そうな商品がならんでいた、そして奥には黒いスーツ姿で白色の手袋(指紋がつかないようにする例のアレ)をしており、手にしたバールを降り下ろしていた。
中に入るとこちらに気づいて、手を休めてこちらを振り向かずに喋りだす。
「あんたら誰だい? レスキューの人かい? これ取り出したらちゃんと避難するから先にいってくれよ、店長が先に逃げたから開けられないんだよ」
声からすると中年くらいだろうか、その男は後ろを振り向かずバール再び降り下ろしはじめる、ただならぬ雰囲気をその姿から感じてこれ以上は声をかけても無理と思い、"気をつけてな"と声をかけて外に出る2人であった。




