【エピソード 009】 音符の名前は、音価が「半分の半分の……」だけ。「4分音符を1つと数える」に「この曲では」を忘れずに。「拍手」「手拍子」「1拍、2拍」が、漢字の「拍」で繋がる。
【前書き】
なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?
初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。
▼ 登場人物
ハル、ミッツ、ステラ、ショージ …… 同じ中学校の生徒。
ヤッ子 …… 理科教師。プライベートでジャズピアノ。
楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。
「一方的に教えるのではなく、疑問に応える」「アニメ表現を利用」です。
オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』から、「余計な物語りは不要、要するに音楽の話だけ」の需要に応えた、楽典に特化したものです。
そのため、ドラマチックな「キャラの魅力」「ラブ要素」「ジョーク」は無くなりました。
唐突に音楽の話になる「教育アニメ(エデュテインメント)」となりましたから、ストーリーには違和感があります。
「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。
人間ドラマも含めたもの、アニメ化に向けての自由度(情報の取捨選択、話数変更など)は、オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』を、ご覧願います。
ここでは、人間ドラマなどが無く、音楽の情報だけが、連続している。レトロSFの宇宙食のように、味気の無いものです。
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【エピソード 009】 音符の名前は、音価が「半分の半分の……」だけ。「4分音符を1つと数える」に「この曲では」を忘れずに。「拍手」「手拍子」「1拍、2拍」が、漢字の「拍」で繋がる。
全音符の長方形の右側に「全部の音符の長さの基準となる音符」と書く。ここの「全」と「音符」をマルで囲む。文字数が多いので、長方形の右側に書いた。
2分音符の長方形の右側で、「全部の音符の」の文字の下に、「全音符の2分の1の時間、音を出し続ける音符」と書く。ここの「2分」と「音符」をマルで囲む。
ミッツ「この音符の名前が「全音符」で、この音符の名前が「2分音符」だよ」
ミッツが長方形の左側の音符を指し、妖精ちゃんが長方形の右側の文字を指す。または、黒板の全体を見渡し、左右の中央が折り紙の谷折りになり、時空の歪みに吸い込まれ、左側の音符と、右側の文字が近付く。
ミッツ「音符の名前は、「音を鳴らし続ける時間」を表す。これが、さっき言った「音価」」背景に、さっきと同じ「音価=音を鳴らし続ける時間」を表示する。
ミッツ「全部の音符の基準は「全」音符。曲によって違うけど、2秒から4秒の曲が多いよ」
ミッツ。声で「ビー」など、楽器の音を真似しながら、長方形の左から右に向かって指を移動すると、説明のために、指の動きに合わせて長方形に色が塗りつぶされる。
ミッツ「全音符を基準として、2分音符は、2分の1の時間、音を出し続ける。だから、名前が2分音符」
ハル「おおっ、そういうことか。まずは、音符の名前の謎は解けた。ということは、4分音符は、時間が4分の1か?」
ミッツ「エグザクトリィ(その通り)」黒板に、4分音符から32分音符まで、音符と長方形を追加。
ミッツ「ついでに、休符もあるよ。音符が「音を出し続ける時間」で、休符は「音を出さないでいる時間」。どちらであっても、時は平等に流れ続ける」各音符の隣に、各休符を添える。
ミッツ「2分音符なら、この時間、音を出し続ける」長方形を、左から右に指を移動しながら、声を「あー」と出す。指の動きに合わせて、長方形に色が塗りつぶされる。
ミッツ「2分休符なら、この時間、音を出さないでいる」長方形を、左から右に指を移動しながら、口に指を当てて、黙っていることを示す。または、呟き「音を出さないでいる、出さないでいる」と言う。指の動きに合わせて、長方形に色が塗りつぶされる。
ハル「3分の1は?」
ミッツ「音符は、「半分の半分の……」ってものだけで、3分の1の音符は無い。その代わりに、3分の1を示すための特別な書き方をするけど、それは、またの機会に」
背景に「3分の1など、「連符」は、第6話と第8話で説明します」を表示する。ここの主題の「音符の音価」「拍子記号」から外れるため、気になった箇所は予告程度にしておく。
ハル「じゃあ、「4分音符が1で、2分音符が2」ってのは、4分の1の時間が2つなら4分の2か? ややこしいな。単純にならないか?」
ハル「例えば、4分音符は「4」、2分音符は「2」って、ああ、うまくいかないな。でも、どうせ4分音符は「1」に決まっているから、何か、ぴったりな説明が、できないかな」
ミッツ「それねえ、困っているんだけど、決まってないんだよね。4分音符を基準にする曲なら「4分音符が1」だけど、8分音符を基準にすると「8分音符が1」なんだよね」
ハル「基準って、何だよ」
ミッツ「手拍子のことなんだけど、教える時に「この曲では、4分音符を1つと数える」のうち、「この曲では」を省略するから、教わっている方は「いつでも、4分音符を1つと数える」と勘違いする」
背景に注意書き「実際は、「この曲では」を省略しないことになっています。なぜか、忘れられているようです」を表示する。
背景に注意書きの続き「しかし、「この曲では」が記載されていない教則本も、少なからずある」を追加する。
ハル「その、「この曲では」って言うからには、基準が曲によって違うってのか?」
ミッツ「そう」
ハル「うーん。ヤッ子先生も言ってたけど、楽典が紛らわしいのは、場合によって基準が違うのに、「今回の場合は」ってのを、省略したのが原因なのか?」
ミッツ「ああーんと……そうかも。あたしは、いつの間にか自然にわかっていたけど」
ハル「ところで、基準って、なんだよ」
ミッツ「手拍子のための楽譜ってこと。音符は音を出し続ける時間を表して」両手で、長方形の左右の幅を示す。
ハル。ミッツが長方形の横幅を示すため、ハルに背中を向けている途端に、大声で。「手拍子の、いっぱく、にはくってことか」背景に「1拍、2拍」を表示する。
ミッツ。ハルの大声に、びびくんと驚く。「いきなり大声を出さないでよ」
ハル。黒板の別の所に歩きながら。「ゴメン」
ハル。黒板に「手拍子」「1拍、2拍」と書く。
ハル「「1つ、2つ」ってのは、「1拍、2拍」ってことか。漢字のこれだろう?! 「拍手」の「拍」だ」
ミッツ「だから、さっきから言ってるじゃない」
ハル「ミッツは知っているから、言っているつもりでも、こっちは知らないんだ。だから、「1つ、2つ」と「1拍、2拍」と、漢字の「拍」が繋がっているって、今、気付いたんだ」
ミッツ。ヤッ子の言葉である「君にとって当たり前の知識でも、早坂君は迷いながらだから」を思い出す。
ミッツ「ああ……じゃあ、今、言った」
ミッツ「手拍子は叩く時刻、タイミングを表す」片手で、長方形の左端をコツンと叩く。
説明に、「時間は長さがある。時刻は長さが無い」の指し棒があっても良い。
ミッツ。黒板の全部の長方形を、全音符の長さになるだけ付け足す。16分音符と32分音符の長方形は、省略して、点々「……」も使用する。
または、ミッツが指をパチンと鳴らすと、妖精ちゃんが長方形を書く。
省略した点々「……」と、妖精ちゃんが書いた全部の長方形の、どちらが、視聴者の「うんざり」が小さいか、小さい方を採用する。
ミッツ「多くの曲は、4分音符の「鳴り始める瞬間」の時刻で手拍子するから、手拍子が2回分の意味で「2つ」とか言ってるの。これじゃ説明不足。なぜなら、時間は「2つ分」って言えるけど、時刻は「2つ分」じゃなくて「2回分」でしょ」
ミッツ。「2つ分」と言う時に、両手で長方形の幅を、1つ、2つと移動する。「2回分」と言う時に、1回目、2回目と、長方形の左端を指してから、コツ、コツと叩く。
両手で黒板の長方形の幅を表す時、胴体が邪魔なので、肘から指先までを描く。または、肘から先だけが宙を浮く。または、妖精ちゃんが示す。
ミッツ「曲によっては、8分音符の「鳴り始める瞬間」で手拍子するのもあるし」
ハル「なるほど。でも、歌に4分音符が無ければ、手拍子ができない」
ミッツ「ではなくて、手拍子の楽譜は、歌の楽譜と並べて書くんだな」黒板に『メヌエット ト長調(♪レーソラシド、レーソーソー)』(バッハ)の2小節を書く。
普通の教室で、黒板には五線が無いから、高さは曖昧。8分音符は、符桁を使わず、それぞれ独立して旗を書く。五線を含め、全部が手書きなので、説明用の綺麗な楽譜が望まれる。
ミッツ。呟く。「面倒だからって、妖精ちゃんにお願いするのは、やりすぎか?」
ハル「音楽室に行こうか? きっと、ピアノやギターを使いたくなるだろう」
次回は …… 【エピソード 010】 音符とは無関係な場所にある調号が気になる。臨時記号の有効範囲は、そのうちに。ナチュラルは必ず白鍵。「半音」は距離ということ。
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