表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
60/75

【エピソード 060】 台所のコップで、グラスハープ。ト長調の音階が「ド、レ、ミ、ファ♯、ソ、ラ、シ、ド」ではない理由。ト長調で使っている音と、ト長調の音階の違いは、音階スライド。

【前書き】


当作品は、楽典をアニメで表現することを目的としています。文字を読んでアニメを想像する手間があります。楽典以外は余談ですので、次々とストーリーが続くジャンルではありません。


なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?

初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。


▼ 登場人物

ハル、ミッツ、ステラ、ショージ …… 同じ中学校の生徒。

ヤッ子 …… 理科教師。プライベートでジャズピアノ。


楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。


「一方的に教えるのではなく、疑問に応える」「アニメ表現を利用」です。




オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』から、「余計な物語りは不要、要するに音楽の話だけ」の需要に応えた、楽典に特化したものです。


そのため、ドラマチックな「キャラの魅力」「ラブ要素」「ジョーク」は無くなりました。


唐突に音楽の話になる「教育アニメ(エデュテインメント)」となりましたから、ストーリーには違和感があります。


「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。




人間ドラマも含めたもの、アニメ化に向けての自由度(情報の取捨選択、話数変更など)は、オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』を、ご覧願います。


ここでは、人間ドラマなどが無く、音楽の情報だけが、連続している。レトロSFの宇宙食のように、味気の無いものです。



◆ ご感想を頂けると嬉しく思います。ログイン不要ですので、お気楽に一言をお願いします。


◆ 「評価」はログイン必要ですが、「感想」はログインせずに、どなたでも書けます。


【エピソード 060】 台所のコップで、グラスハープ。ト長調の音階が「ド、レ、ミ、ファ♯、ソ、ラ、シ、ド」ではない理由。ト長調で使っている音と、ト長調の音階の違いは、音階スライド。


■ 第10話。


▼ OP曲前


OP曲前の定型。他の登場人物は知らない、過去の出来事。


ハル( )小学2年生の頃)、ミッツ( )小学3年生の頃)。


ハルの一人称は、ミッツに対しては「俺」だが、ここでは小学生時代なので「僕」としておく。


ミッツの家。表札の「蜜霧」。ミッツの顔だけのセリフ「あたしは蜜霧多岐( )みつきり・たき)。ハルの従姉だよ」。


台所で並んで、食器を洗っている。従姉弟同士なので、互いの家では、家事を手伝う。


ミッツ「はい、終わり。あたしの仕事は終わったから、あとはヨロシク」


ハル。洗い終わったコップで、グラスハープ。水を入れたタライの上で、コップの縁をこすっている。


ミッツ「ねえ、なあに? 今の音」怪しむ。


ハル「テレビでやってた」


ミッツ「何の音?」台所に近付く。「ああ、コップだ」


ハル「知ってた?」


ミッツ「音が出るのは知ってたけど、こんな風に、ずっと鳴らそうとは思わなかった。ハル、面白いじゃなーい」軽く肘でつつく。


ハル「こうすると、音が変わる」


水を入れたコップを、斜めにする。水を捨てて、タライの水に半分沈める。伏せる向きで沈めて、斜めになって水が入り「コポ」と鳴る。


ハルとミッツ。図らずも面白くて、笑って噴き出す。ミッツが鼻水を手で拭く。




▼ Aパート


校外で、美術の写生。ハルとステラが並んで写生。トロール将軍が見回っている。


二人とも、時間に余裕がある。


ハル「ステラは、転校してから、音楽を始めたんだろ」


ステラ「そう。それまでは、普段の生活に、楽譜なんて使わないし」


ハル「ステラなら、わかるかなあ」


ステラ「何?」


ハル「音楽のテストで、「ト長調の音階を書きなさい」の問題で、「ド、レ、ミ、ファ♯、ソ、ラ、シ、ド」って書いたら、バツだったんだ」


背景に問題用紙。五線とト音記号。そこに手書きで、♯が1つの調号と、音符は下第1線の「ハ」から、1オクターブ上の第3間の「ハ」まで。手書きがわかるように、鉛筆の先で順番にトントンと叩きながら出現する。


ステラ「あたしはマルだったよ」


ハル「何ぃ、何でだよ」


ステラ「同じ回答じゃないよ。「ソ、ラ、シ、ド、レ、ミ、ファ♯、ソ」って書いたの」ハルと同じ問題用紙。調号はハルと同じ。音符は、第2線の「ト」から、1オクターブ上まで。


ハル「どっちだって、同じだろう」


ステラ「音階は、「どこから始まって、どこで終わる」も一緒に、テスト問題になってるの」


ハル「いや、どこからだって、同じだろう」


ステラ「あたしも、そう思うんだけど、トロンボーン先輩が「とりあえず、そういうもんだ」って言ってた」




▼ 場面変更


放課後。音楽室。


ハルとミッツ。


ハル「音楽のテストで、ト長調の音階で「ド、レ、ミ、ファ♯、ソ、ラ、シ、ド」って書いたら、バツだったんだ」


ミッツ「当たり前でしょ、ト長調なんだから」


ハル「何が当たり前なんだよ」


ミッツ「音階は、「どこから始まって、どこで終わる」が決まってるんだから」


ハル「とりあえず、そういうもんなのか?」


ミッツ「「音階を答えなさい」って問題でしょ? だったら、音階スライドの、左端から右端までを答えればいいんだよ」


背景で、鍵盤モノサシの上を、音階スライドが左右に移動する。念のため、指し棒で「鍵盤モノサシ」と「音階スライド」も表示する。


ハル「あ、そういうことか」


ミッツ「ト長調の音階で「使われる音は何か」って設問なら、ハルの答えだって正解。でも設問は「音階は何か」だからね」


ミッツ「ピアノの白鍵だけなら、ハ長調でしょ」


ハル「そうだな」


ミッツ「ハ長調の音階は、ドから始まって、ドで終わる」ピアノで、ドからドの1オクターブを弾く。素早く何度も往復。


ミッツ「これが、普通の音階」


ミッツ「これを、白鍵だけのハ長調なのに、例えばミから始まったり、ソから始まったりすると、こうなる」ピアノで、ミからミの1オクターブを弾く。素早く何度も往復。ピアノで、ソからソの1オクターブを弾く。素早く何度も往復。


ミッツ「どう?」


ハル「え? それって、本当にハ長調か?」


ミッツ「ハ長調で使う鍵盤だけ、つまり、白鍵だけだよ。でも、始まりを変えただけで、ハ長調っぽくないでしょ。だから、どこから始まるかってのも答えるのが正解」


ミッツ「第6話での、長調と短調の話で、ヤッ子先生が言ってたよね。教会旋法は白鍵だけだから、ハ長調と同じ鍵盤だけど、主音が違うと印象が変わるって」話しながら、ちょっと憤慨したように、足音を大きくして、書棚に行く。


ミッツ。書棚から、学校に配布される副読本を取り出し、『グリーンスリーブス』のページを開く。


ミッツ「ホラ、この曲は、調号のシに♭がある、ニ短調の曲。だけど、せっかく調号でシに♭を付けたのに、メロディではナチュラルになっている」


ハル「本当だ。だったら、調号に♭なんて、付けなくていいのに」


ミッツ「調号に♭が無ければ、ハ長調と勘違いするでしょ。主音がレ、つまり、音階はレから始まってレで終わる。それを知らせるために、♭があるの」


ハル「そうか。だから、ぱっと見て、すぐに「レが主音」とわかるのか」


ミッツ「でも、ニ短調のように見せて、本当は教会旋法の「ドリア調」だから、ヤッ子先生は、「乱暴な言い方だが」って前置きして、「長調」と「短調」のどちらかに集約って言ったの」


ミッツ「音階は、どこから始まって、どこで終わるかってのが重要。主音から始まって、主音で終わる。ト長調だったら、「ト」が主音だから、「ト」の鍵盤から始まって、「ト」の鍵盤で終わる。わかった?!」


ハル「そういうことかぁ」


ミッツ。ピアノで『月の光』( )ドビュッシー)を弾く。


ハル。後ろから楽譜を見ている。「これって、Bさんの声部が、左手から右手に担当が移動するんだろう?」左手の速いアルペジオが始まった箇所を指す。


ミッツ。手を止める。「そういうのって、曲が終わってからにしてくれない?」機嫌が悪くなったミッツが、急にペダルを離した「ガコ」という音があっても良い。


ハル「あ、悪い。気になって」


ハルが楽譜に見入っているのを、ミッツが「仕方ないなぁ」という顔で見ている。


次回は …… 【エピソード 061】 2段の楽譜で、手拍子のタイミング位置が、ずれて書かれている。ポリリズムの種類によっては、2段の楽譜で拍子記号が違う。



◆ ご感想を頂けると嬉しく思います。ログイン不要ですので、お気楽に一言をお願いします。


◆ 「評価」はログイン必要ですが、「感想」はログインせずに、どなたでも書けます。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ