【エピソード 054】 なぜ赤いサスペンダーは、コードの「sus」の伏線。「小節線」か「縦線」か。ハルが自宅で、2種類の「×(バツ)」と、「ミ♯」で悩む。
【前書き】
当作品は、楽典をアニメで表現することを目的としています。文字を読んでアニメを想像する手間があります。楽典以外は余談ですので、次々とストーリーが続くジャンルではありません。
なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?
初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。
▼ 登場人物
ハル、ミッツ、ステラ、ショージ …… 同じ中学校の生徒。
ヤッ子 …… 理科教師。プライベートでジャズピアノ。
楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。
「一方的に教えるのではなく、疑問に応える」「アニメ表現を利用」です。
オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』から、「余計な物語りは不要、要するに音楽の話だけ」の需要に応えた、楽典に特化したものです。
そのため、ドラマチックな「キャラの魅力」「ラブ要素」「ジョーク」は無くなりました。
唐突に音楽の話になる「教育アニメ(エデュテインメント)」となりましたから、ストーリーには違和感があります。
「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。
人間ドラマも含めたもの、アニメ化に向けての自由度(情報の取捨選択、話数変更など)は、オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』を、ご覧願います。
ここでは、人間ドラマなどが無く、音楽の情報だけが、連続している。レトロSFの宇宙食のように、味気の無いものです。
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【エピソード 054】 なぜ赤いサスペンダーは、コードの「sus」の伏線。「小節線」か「縦線」か。ハルが自宅で、2種類の「×(バツ)」と、「ミ♯」で悩む。
■ 第9話。
校内のどこかで、雑談。偶然にも、「sus」の伏線となる話をしている。
生徒同士の話。2人か3人。
ギターを弾いている。
生徒「ナポレオンは、なぜ、赤いサスペンダーをしていたか」
生徒「それ知ってる。サスペンダーをしないと、ズボンが落ちるから」
生徒「そういえば、コードの「sus4」は、サスペンダーの「サス」だって知ってたか?」
生徒「知らなかった。確かに、3度音を、4度に吊り上げるもんな」
生徒「それが、「吊り上げ」じゃなく、「維持する」だって」
生徒「じゃあ、サスペンダーも、「落ちないで維持する」なのか?」
生徒「そう。「サステナブル」も同じ」その他、自動車の「サスペンション」維持を意味する「SUS」を含む単語があれば、背景に表示する。
生徒「でも、コードの維持って、何だ?」
生徒「コードの全体じゃなくて、コードが変わっても、変わる前の音の1つを維持したままだって」
生徒「直前のコードの音か」
生徒「維持は短い時間で終わって、今のコードの音になることを「解決」という」
生徒「だったら、「Csus4」に変わる前は、「G7」ならいいけど、「G」だったら駄目だってことか?」背景に楽譜。「変わる前の和音に、「ファ」が無い」の解説。
生徒「今は「sus4」は名前だけで、変わる前がどんな和音でもいいんだって」
生徒「つまり、今となっては、名前と実態が乖離したってことか」背景に、文字で「乖離」と、そのフリガナ。
▼ 場面変更
中庭。
バドミントンを中断し、雨宿りをしていた女生徒達2人が、ヤッ子と、音楽の先生に、声を掛ける。
生徒「「小節線」と「縦線」の、どっちが正しいんですか?」
音楽の先生「どちらも正しいです。というのは、音楽は多くの人に親しまれていますから、誤解も含めて、様々に語られます。「元々の意味」「正しい意味」の口論より、伝わることが大切なこともあるでしょう」
音楽の先生「ただし、あまりにも用語が混沌とするのは、学ぶ方も会話も、困ってしまいますが」
生徒「そうなんですよね、同じものなのに違う呼び方、違うものなのに同じ呼び方。一問一答をしたいのに、説明がいつまでも続く」
ヤッ子「わかりやすいように、授業は工夫しているつもりだが、一部分だけを話すと、誤解されることもある。だから、ストーリーを設けてはいるが、授業をする方も難しいんだ」
▼ CM明け
ハル。自宅。外は、夜の雨。
楽譜を見ながら、ギターを弾いている。クラシックギター曲の楽譜集。
ハル「この「ミ♯」って? ♯はピアノなら黒鍵なのに、ミの半音上のファは白鍵だし、じゃあ半音低い?」
第2話で、ミッツから「変位記号」「本位記号」の楽語を教わり、ハルは「♯や♭は、必ず黒鍵」と誤解している。
ハル。弾いていて「やっぱり、半音高いのかなあ」また、弾いてみる。
ハル「この「×」マークは何だ? 弾いちゃいけないのか? ここにも、形は違うが「×」がある」
楽譜には、音符の玉が「×」の不定音高と、ダブルシャープがある。
ハル「フェルマータだ。これは、音価が2倍になるんだ」楽譜を表示する。
クラシックギターでは、1段の五線に、2声以上が書かれることがある。Aさんは、4分音符にフェルマータ、続く4分休符には無い。Bさんは、2分休符にフェルマータ。
ハル「あれ? 4分音符の2倍と、2分休符の2倍なら、比率が違うな。あー、わけがわからん」
次回は …… 【エピソード 055】 「ミ♯」と「ファ」の違い。「Csus4」は「ミ♯」ではない。「掛留」「先行音」の再説明。「掛留」なのに独立。『結婚行進曲』は「掛留」が半分の時間以内ではない。
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