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【エピソード 052】 「付点8分音符と16分音符」と「3連符」を、明らかに区別している曲。ミッツは『幻想即興曲』が、なぜか弾けた。『春の歌』の装飾音符(小玉)を見て、音価があふれてる。

【前書き】


当作品は、楽典をアニメで表現することを目的としています。文字を読んでアニメを想像する手間があります。楽典以外は余談ですので、次々とストーリーが続くジャンルではありません。


なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?

初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。


▼ 登場人物

ハル、ミッツ、ステラ、ショージ …… 同じ中学校の生徒。

ヤッ子 …… 理科教師。プライベートでジャズピアノ。


楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。


「一方的に教えるのではなく、疑問に応える」「アニメ表現を利用」です。




オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』から、「余計な物語りは不要、要するに音楽の話だけ」の需要に応えた、楽典に特化したものです。


そのため、ドラマチックな「キャラの魅力」「ラブ要素」「ジョーク」は無くなりました。


唐突に音楽の話になる「教育アニメ(エデュテインメント)」となりましたから、ストーリーには違和感があります。


「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。




人間ドラマも含めたもの、アニメ化に向けての自由度(情報の取捨選択、話数変更など)は、オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』を、ご覧願います。


ここでは、人間ドラマなどが無く、音楽の情報だけが、連続している。レトロSFの宇宙食のように、味気の無いものです。



◆ ご感想を頂けると嬉しく思います。ログイン不要ですので、お気楽に一言をお願いします。


◆ 「評価」はログイン必要ですが、「感想」はログインせずに、どなたでも書けます。


【エピソード 052】 「付点8分音符と16分音符」と「3連符」を、明らかに区別している曲。ミッツは『幻想即興曲』が、なぜか弾けた。『春の歌』の装飾音符( )小玉)を見て、音価があふれてる。


ミッツ。黒板に、4種類のセットを書く。


セット( )1)、4分音符。その下に、4分音符の音価を表す横長の長方形。長方形の左右の両端から、下に点線を伸ばす。この点線は、4分音符の全体の音価を表し、この下に書く例と比較するため。


ミッツ「この下にも、別な音符を書くけど、どれも、これ、4分音符と同じ時間だからね。いつものように、この横幅が、鳴らし続ける時間の意味だよ」


セット( )2)、棒が上向きの、付点8分音符と16分音符のセット。その下に、音価の長方形。長方形は音価を4等分する線を書くが、付点8分音符は点線で区切る。音価の長方形の下には、棒が下向きの、16分音符を4つ、符桁で繋げる。


セット( )3)、棒が上向きの、4分音符と8分音符の3連符。その下に、音価の長方形。長方形は3等分する線を書くが、3等分した左側2つの区切りは点線。音価の長方形の下には、棒が下向きの、8分音符の3連符、符桁で繋げる。


ヤッ子。ミッツが黒板に書いている間に、ミッツから演奏を頼まれることを予測し、ピアノの椅子に座る。


ミッツ「( )3)の下の音符は、有名な『禁じられた遊び』だね。『ロマンス』っていうタイトルもあるよ」


ヤッ子。ピアノで、5小節くらい弾く。後でシャッフルと比較するので、少しテンポが速い。


ミッツ「ありがとうございます」


ステラ「ありがとうございます」


ミッツ「本当は、クラシックギターのソロ曲だけど、ヤッ子先生なら、ピアノで弾けると思いましたので」


ヤッ子。微笑みで応える。


ヤッ子。( )2)の演奏を4回( )4拍分)、( )3)の演奏を4回( )4拍分)。両方を何度か交互に弾く。左手がアルペジオで、右手は拍の頭だけ。


ステラ「これを、跳ねる感じにすると、紛らわしい」


ヤッ子。さっきと似た、( )2)の演奏を4回( )4拍分)、( )3)の演奏を4回( )4拍分)。両方を何度か交互に弾く。さっきと異なるのは、右手は拍の頭だけでなく、( )2)は「タンタ」、( )3)は「タンンタ」を、跳ねる感じにする。


ミッツ「どう、ステラちゃん。わかった?」


ステラ「はい、違いがわかりました」


ハル「3等分と、4等分の違いだから……12等分か!」背景に「3×4=12等分」が、輝いて表示。


ミッツ「素晴らしい! ハル、エクセレント、ハクビシン!」


ヤッ子「3等分と4等分は、どっちも「跳ねる感じ」で似ているから、ごっちゃになっていることもある」


ミッツ「跳ねる感じじゃない曲で、こだわって区別していることもあるんだよね」


ハル「例えば?」


ミッツ「よくぞ、聞いてくれた」歯をむき出しにした笑顔。


ヤッ子。ミッツにピアノを譲る。


ミッツ「しっかり拝聴しなさい」『月光』( )ベートーベン)を弾き始める。1小節目の次は、すぐに5小節目に繋げる。


ミッツ「わかった? さっきハルが、タイトルを間違えた曲で、『月光』だよ、『月の光』じゃないよ」


ステラ「うーん、もうちょっと」


ハル「具体的に、楽譜が見たい」


ヤッ子「先に、説明用の黒板を見るのが、良いだろう。右手のメロディは( )2)で、左手の伴奏は( )3)だ」


ハル「あっそうか」


ミッツ。『月光』の5小節目の、3拍目と4拍目を、何度も繰り返す。


ヤッ子。黒板に改めて音符を書く。付点8分音符と16分音符のセットを、棒を上向きに。その下に、音価を表す長方形を4等分する図を書く。付点8分音符の音価は、16分音符3つ分に、点線で区切る。


ヤッ子。その下に、3連符の音価を表す長方形。その下に、3連符を、棒を下向きで。


ハル「やっぱり、12等分ですね?」


ヤッ子「早坂君は、理屈の理解が素早いな。1拍の短い時間を、12等分するのが、数学的だな」


ステラ「そんなの、不可能です」


ヤッ子「安心しろ。こんな無茶苦茶なことを、一般人には求めないから。蜜霧君は、幼少の頃からクラシック音楽に縁がある、特殊な人だからな」


ミッツ「それ、褒め言葉ですよね」


ヤッ子「もちろんだ。蜜霧君は、『幻想即興曲』が弾けるだろう? きっと、「なぜか弾けた」という経験ではないか?」


ミッツ「その通りです。どうしてわかるんですか?」


ヤッ子「早坂君は、練習してきちんと弾けるようになるだろう。12等分を忠実に」


ハル「ピアノは、勘弁してください」


ヤッ子「あはは、まあ、生徒それぞれを、推測してみただけだ。そっと紹介はするが、無理強いはしない。所詮、他人の心なんて、正確に把握するなんて無理だとは、自覚している」




ヤッ子「ところで、音価の誤りと言えば、早坂君、この曲は、どう思う?」さっき出した楽譜集から、『春の歌』( )メンデルスゾーン)のページを開く。「これだ」


このページにも、手書きメモが、たくさんある。主にコードネームが手書きされている。


ハル「えーっと、これは「2/4拍子」だから……」背景に手拍子の楽譜。拍子記号から「4分音符」「2つ」の差し棒。その下に、8分音符2つを符桁で繋いだものを、2セット。


ヤッ子。2小節目の上段を指して「ここ、8分音符が4つで正解だが、右手でAさんとBさんの、2人分があるからな」楽譜が、AさんとBさんを色分けされる。


ここでは、1小節目のAさんに16分音符があるので、2小節目から確認するように指示したが、1小節目からの確認でも良い。


ハル「はい……。Aさんは正しい」背景に、大きく2小節目。「これは下向きの棒があるけど、玉を共有しているから、足し算しないのかな。足し算すると、溢れるし」


ヤッ子「ふふーん。いいねえ、様々な可能性を思い付くのは、早坂君が謎解きをたくさん練習したからだろうな」


ヤッ子「そして、どの可能性が当たりなのか、答えは1つだろうが、確認するまでは、全部の可能性は未確認状態だと認識している」


ヤッ子「だったら、次の小節はどうだ?」


ハル「えーっと。やっぱり、これも溢れる。ヤッ子先生、やっぱりAさんはぴったりなのに、Bさんは溢れます。これも、市販の楽譜なのに、誤りですか?」


ヤッ子「これは正しい。玉が小さい音符があるだろう、それを無視したら、どうだ?」


ハル「えっと、もう一度計算します」


ヤッ子「まだ慣れていないから、ゆっくり計算したまえ」


楽譜の、装飾音符が赤く点滅し、ゆっくり消えて行く。または、薄い水色になる。


ハル。「小さい音符を無視したら、ぴったりです」


ここまで、画面の一部に、楽譜を表示したまま。ハルが迷っている間、視聴者も確認するため。ずっと楽譜だけの画面なら退屈なので、ハル達の顔も表示する。


とはいえ、画面に表示された楽譜で確認視聴者もいるので、楽譜の表示を邪魔しない程度に、ハル達の顔を表示する方法が良さそう。


ヤッ子「そうなんだ。その、小さな音符は、「装飾音符」だ。音符の玉が小さいから「小玉」とも呼ぶ」背景に「装飾音符」と、そのフリガナ。「装飾」の部分を、ぼんやり色分けし、「飾りの意味」と指し棒。


近くに「俗称は「小玉」」と、フリガナも表示する。


ヤッ子「そう。蜜霧君、ちょうど、ピアノの前に座っているから、いいように扱って悪いのだか、これを、最初の部分だけでいいから、装飾音符無しで弾けるかい?」


ミッツ「あ、やってみます。そんな弾き方やったことないんで……」弾いてみるが、うまく弾けない。「……ああーん、やっぱり駄目です」


ヤッ子「済まなかった。みんな、蜜霧君の名誉のために言っておくが、いきなり、いつもと違う演奏は難しいもんだ」


次回は …… 【エピソード 053】 装飾音符は、こっそりと。前打音の記譜の種類。前打音の「同時」と「先んじて」。



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