【エピソード 051】 フレーズの区切り。レガートとフレーズの違い。ショージは『ユーモレスク』がだらしない。「付点8分音符と16分音符」は、シャッフルに似ている。
【前書き】
当作品は、楽典をアニメで表現することを目的としています。文字を読んでアニメを想像する手間があります。楽典以外は余談ですので、次々とストーリーが続くジャンルではありません。
なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?
初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。
▼ 登場人物
ハル、ミッツ、ステラ、ショージ …… 同じ中学校の生徒。
ヤッ子 …… 理科教師。プライベートでジャズピアノ。
楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。
「一方的に教えるのではなく、疑問に応える」「アニメ表現を利用」です。
オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』から、「余計な物語りは不要、要するに音楽の話だけ」の需要に応えた、楽典に特化したものです。
そのため、ドラマチックな「キャラの魅力」「ラブ要素」「ジョーク」は無くなりました。
唐突に音楽の話になる「教育アニメ(エデュテインメント)」となりましたから、ストーリーには違和感があります。
「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。
人間ドラマも含めたもの、アニメ化に向けての自由度(情報の取捨選択、話数変更など)は、オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』を、ご覧願います。
ここでは、人間ドラマなどが無く、音楽の情報だけが、連続している。レトロSFの宇宙食のように、味気の無いものです。
◆ ご感想を頂けると嬉しく思います。ログイン不要ですので、お気楽に一言をお願いします。
◆ 「評価」はログイン必要ですが、「感想」はログインせずに、どなたでも書けます。
【エピソード 051】 フレーズの区切り。レガートとフレーズの違い。ショージは『ユーモレスク』がだらしない。「付点8分音符と16分音符」は、シャッフルに似ている。
ヤッ子「フレーズの区切りでは、音を出す時間を少し短くし、小さな休符が挿入されたような演奏もいいな」
ハル「音価を表す、四角の横幅が、少し痩せて、隙間ができるような?」背景に、ピアノロールを表示する。
ミッツ「それ、ブレスだよ」
ハル「ブレス?」
ミッツ「息継ぎ」黒板の楽譜の、いくつかの箇所にブレスの「V」を書く。
ハル「ああ、ブレスの頭文字の「V」か」
ミッツ「違うよ。ブレスは「B」から始まるから、これは文字の「V」じゃなく、楔(くさび)のような記号」背景に、息継ぎの「BREATH」を表示する。背景に、ハンマーで楔を叩き、木材を割る絵を表示する。
ヤッ子「そうだ、ブレスも、表現方法のひとつだ。ただし、楽器によっても異なるし、曲によっても、箇所によっても異なる」
ステラ「トロンボーンも、違いますか?」
ヤッ子「そうだな。どんな工夫がされているのか、様々だな。バイオリンでは、弓の上げ下げの方向を変えるとか、あるんだろうな」
ステラ「スタッカートでも、表現方法は「音価の途中で、鳴らすのを終える」とか「ちょっとしたアクセント」とか「それぞれの音符を明確に」とか、ありますよね」第2話で、メモを誤って「スターカット」と書いた場面を思い出す。
ヤッ子「おおっ、丁寧な演奏を心掛けているのか」
ステラ「はいっ!」
ヤッ子「レガートとフレーズとは、同じ書き方だから、区別できない」背景に、『月の光』の楽譜。レガートの記号を強調。
ミッツ「あ、あたしもそれ、知りたい」
ヤッ子。『月の光』の、フレーズの範囲が、1小節以内のものと、2小節にわたるものを指す。「これは、「この範囲を滑らかに」なのか「この範囲を1つのまとまりとして考えろ」なのか、区別できない」
ミッツ「そうなんです。どう違うんですか?」
ヤッ子「だから、区別できないんだ。困ったもんだな」
一同、諦めと納得の表情。
▼ Bパート
Aパートの続き。
音楽室、放課後。
ハル、ミッツ、ステラ、ショージ、ヤッ子。『月の光』(ドビュッシー)の、レガートとフレーズの区別。
ヤッ子「付点と連符の話では、「跳ねる感じ」の、紛らわしいのがあるな」
ミッツ。ちょっと意地悪な気持ちで「ねえ、ショージ。さっき『ユーモレスク』を弾いたよね。もう一回、ステラちゃんにも聞かせてあげて。サンプルで、2小節だけ」
ショージ「よーっし。しっかり拝聴してくれよ」弾く。
ミッツ「さーっすがー。じゃあさ、次は、何かアドリブでブルースを」
ショージ「俺は、ピアノが弾けないのっ! アドリブなんて無理」
ハル「ヤッ子先生は、どうしてアドリブができるんですか?」
ヤッ子「早坂君には、音階スライドなどで、「よく使う鍵盤」の話をしたな」
ハル「はい。ペンタトニックなど」
ヤッ子「「よく使う」というのは、音階だけでなく、リズムやメロディも、ジャンルによって「よく使う」というのがある」
ハル「はい」
ヤッ子「様々な「よく使う」があって、それを覚えていることを「引き出しが多い」なんて言い方をする。「引き出しを増やす」は「音楽理論を学ぶ」ということだ」
ハル「ここで言う「音楽理論」は、書籍に載っていないものも含めて、「効果的な工夫」ですね」
ヤッ子「そうだ。演奏中に、今ここで相応しい手法を用いるのがアドリブだが、大切なのは、演奏のテンポを乱さず、手法を選択して演奏することだ」
ハル「「よく使う」という手法ですか……」
ヤッ子「もちろん、効果的なら、使用例が少ない手法も覚えておく。しかし、今みたいに、ちょっと弾いてみてという時なら、雰囲気を楽しみたいのだから、「よく使う」手法が適しているな」
ショージ「でも、ブルースをアドリブだなんて」
ヤッ子「蜜霧君は、何か企みがあるんだろう。芝居じみたやり取りに乗ってみないか。コードのC7を、「ジャン、ジャン、ジャン、……」と弾いてみてくれ。メロディには、ソ、ラ、シ♭をデタラメに「タントラント」と鳴らしてくれ」
ショージ「ううーんと、こんな感じかな?」弾く。
ミッツ「ステラちゃん、わかった?」
ステラ「え? 何がですか?」
ミッツ「ショージの演奏サンプルで、2曲弾いたでしょ。2種類の跳ねる感じには、ちょっとした違いがあるんだよ」
ステラ「えっ?」
ハル「えっ?」
ショージ「えっ?」
ミッツ「なんであんた(ショージをツンと指す)まで驚くのよ、弾いた本人なのに。……って、やっぱり、意識していなかったか」
ヤッ子「まあ、雰囲気が似ているし、実際、3連符の意味で付点の記譜をしているものもあるからな」情報過多に感じなければ、背景に「記譜」と、フリガナの「きふ」と、説明「楽譜の表記、書き方」を表示しても良い。
ハル「シャッフルの記号の話ですか?」
ミッツ。ハルはヤッ子に返答したが、話を横取りするように。「そう。楽譜の始まりに、シャッフルのこれが書いてある代わりに、こう書いているものもある」
ミッツ。黒板に、2種類のシャッフル記号の表現を書く。「8分音符が2つ=4分音符と8分音符のシャッフル」と、「付点8分音符と16分音符=4分音符と8分音符のシャッフル」
ステラ「イコールで繋げていますが、おかしいですよね」
ハル「これは、算数のイコールの意味ではなくって、「こう書いてあれば」「イコール」「このように演奏して」の意味なんだ」
ミッツ。黒板に書いた「付点8分音符と16分音符=4分音符と8分音符のシャッフル」を指しながら話す。
ミッツ「ショージは、これとこれの、区別をしないで演奏したけど、この記号が書いていなければ、普通の演奏、つまり、区別して演奏するのが正しい。別な楽譜だもんね」
ステラ「そうですよね、それって、違いますよね」
次回は …… 【エピソード 052】 「付点8分音符と16分音符」と「3連符」を、明らかに区別している曲。ミッツは『幻想即興曲』が、なぜか弾けた。『春の歌』の装飾音符(小玉)を見て、音価があふれてる。
◆ ご感想を頂けると嬉しく思います。ログイン不要ですので、お気楽に一言をお願いします。
◆ 「評価」はログイン必要ですが、「感想」はログインせずに、どなたでも書けます。




