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第46話 情報

 アナタ方にはほとほとゲンメツ致しました。俺の憧れの命の恩人に向かって素直にお礼も言えないのかい?まあいい、いつか俺だけでいいからまた会いに来てやる。


「あと一つ分かったことなんだが。」

 神妙な口調でアレスが続けた。

「我々を襲ってきた山賊なんだが。どうやら鋼の決起団と言って、反王国活動をしている輩たちだったらしい。あの時生き残った二人がその賊の幹部だった様なんだ。調べ上げたそうなのだが、なかなか口を割らずはっきりと詳細は分からないらしい。」

 只の物取りでは無かったって事か。確かに最後の6人は雰囲気が違っていたしな。そうじゃなきゃ俺だってあんな大怪我しなかっただろうにな。


「そいつらのリーダーはその界隈では結構なカリスマで、志同じくする他団体とも友好関係が強かったらしい。アルゼ君が相打ちになった相手がそのリーダーだったそうだ。腕前も世に名だたる強者だったのだが、よく相打ちまで持ち込めたものだな。見かけによらずアルゼ君もやるもんだね。」


「まあな、まさかアルが相打ちにされるとは思わなかった。そんな奴がそうそういるとは思えなかったからな。」

 何故かディッドが俺を擁護しだした。変なプレッシャーかけんじゃねえよ?俺は基本後ろから見るだけだからな。二度と俺から目を離すんじゃない。


「君達の素性は相手は分かってないから特に問題はないと思うが、尋問中に必ず復讐をしてやると血の涙を流していたそうだ。いたる所に奴の信奉者がいるらしく、下手にバレると厄介なことになりそうだから十分に注意してくれよ。」

 すいませんが寝耳に水なんですけど………まあ、生き残りも監獄行きなので基本心配はいらないそうだ。変な所で有名になるのはやめて欲しいよ。怖えよ、勘弁して欲しいんだけど。


 その後しばらく話した後、任期が迫ってることもあり、腰を落ち着かせること無く出発することにした。去り際にタクが遺跡について知ってることがあるらしく教えて貰うことになった。


「これから皆さんが任務で向かうのは無窮の遺跡っていいます。僕は趣味で考古学もやってるので多少の知識があります。ですが、まずこの世界の生物についておさらいですけど、世に普通に生息している獣や鳥類、昆虫等がいます。ですが魔物と呼ばれるのもいますよね?その魔物の出処の一つが遺跡なんです。

 遺跡では様々な魔物が発生するのですが、その中で生存競争が始まるわけです。その戦いに勝ち抜き、遺跡を抜け出したモノがこの世界上に定住するんです。時と場合によっては群れで世界に現れてそのまま繁殖する種とかもいます。ですので、この地上の魔物は手強いのが多いという訳なんです。

 無窮の遺跡は大量発生する類の魔物が多いそうです。遺跡毎に特色があるので、今後別の遺跡に行くときは特色を調べておくことが良いと思います。」

 なるほどね、地上の魔物は手強いんだ。でもその魔物は遺跡から発生する、と。………結局遺跡には手強い魔物がいるってことね。それじゃあ皆さん頑張って下さい。連れて行かれる俺の身にもなれってこったよ。


「そういう仕組みなんですね!私はスポーツばかりやっていたので魔物の知識とか疎いので助かります!いやぁ、楽しみですね!どんな魔物が出て来るんですかね!?」

 このデカブツやっぱ安心できないぞ。この頃はアグレッシブ感を隠す気全く無いな、ワクワクしてんじゃねえよ、クソ。


「アル君はまだ完調とは言えないんだからちゃんと守ってあげてね。自分もできる限りサポートするよ。でも、そんなに気張らなくても大丈夫かも、ねえ?アル君。」

 何だよ、この変態も俺への期待値上げてんじゃねえよ。この間のは必死だっただけだからな。結果死にかけてるし。たまたまだ、た・ま・た・ま。


「よし、回り道しちゃったからね。ちゃっちゃと行くよ。」

 はいはい、悪うございました。体調は大丈夫だからとっとと行くかね。


「じゃあな、タクも気をつけてな!アレスさんも皆さんも!採掘の結果も気になりますし、またお会いしましょう!」



 知らない所で恨みを買ってそうだし、身内からの評価が嫌な上がり方してたり……不安しか無いよ、これからどうなっちゃうんだ、俺………







「あのさぁ〜アルなんだけど、魔物とか敵とかを殺る時コッチの傍にいて貰うことにしたからね。」

 物騒に藪から棒だな。それと提案じゃなくて決定なんだ…… 色々あるぞ俺の主張、まず役に立たない、次に騒がしい、結果すぐ死ぬ。以上だな。


「ああ、それはいいね。自分もそれに賛成だよ。そうすると、2・2で別れて、うん。………新しいぃ〜連携がぁ〜生まれぇ   ごふぅ!」

 見慣れてきたな、悶絶の極みボディブロー。てゆうか、俺が前線に出ることでなんでそんなに興奮した? ま、後衛でラッキーとの連携も取り易くなるだろうしな。実験も捗るだろうよ。


 いや…だから俺は、何もできない、うるさい、星にされる。  分かんだろ?


「最高じゃないですか!アルさんが前に出て色々指示出して下さい!何でも従いますよ!楽しみですね!!」

 目がイッてるぞ、バトル禁断症状だな。前にディッドが良くそうなってたよ、その状態に。


 …だ・か・ら、すること無い、采配できない、秒死する。 サムズアップしてんじゃない、デカブツ。その満面の笑顔が鼻につくんだよ。


「何の冗談だ?俺がそんな所で何ができるっていうんだ?お前だって俺を守る手間が増えるだけだろ?」

 このバカいつも勝手に突進すんじゃねえか。肉体的にも精神的にもついて行ける訳ないだろ。

「なんで?」


 なんでってなんで? 守る気ないの?で、親の仇ばりの威圧をされた。風前の灯火なんだろう、救って貰った俺の命。


「アルに攻撃力は期待してないよ。前に出てガンガン騒いでくれればいいからね。コッチの内臓入ってんだから少し位は強くなってるかも知れないし、でもそれで強くなるんならもう一個くらい内臓あげてもいいよ。」


 先ず軽く貶してきたな、だがその後が問題だ。

「ふざけんな、冗談も大概にしろ。内臓移植で強くなったら世話無いだろが。」

 困ったな、ディッドは下手したらマジでもう一個内臓移植する気だ。アレは本気の目だ。バカとかそういうレベルじゃない。狂気を感じた。これ以上広げちゃいけない話だな。


「私の血もいっぱい入ってますからね!きっと何か変化があると思いますよ!期待してしまいますね!」

 何の根拠で言ってんだよ、血ぃ抜きすぎて脳まで栄養回ってないだろ?入院したほうが良いんじゃないか。




 俺、戦いの前線に繰り出されるんだ、強制的にだってさ。 身内が一番の敵だな、どうやって攻略すりゃいいんだよこんな奴らをよぉ………


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