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第39話 ロックリザード討伐へ

「おい、ロックリザードはどこだ?」

冒険者たちはギルド職員に聞いていた。

「いえ、私たちは存じ上げません。皆さんで痕跡などを探して見つけ出してください」

「舐めてんのか?お前らが教える方が早いじゃねーか!さっさと教えろよ!」

しかしこのギルド職員も元Bランク、そんな脅しには屈しない。

「私は聞かされておりませんので、皆さんで確認してください。それが冒険者でしょー?」

「知るか、俺らは暴れられて金がもらえるから冒険者やってんだよ!そんな細かいことやってられるか!」

豹はギルド職員に質問をした。

「えっと、こちらのギルドはこういった者たちが増えたんでしょーか?」

「はい、女王様が国を追われた者たちに手を差し伸べた結果、ならず者のような者たちが少し増えてしまいまして。街で暴れられるより、外で暴れさせる方が良いだろうということで、冒険者にさせております」

「で、冒険者としての常識が無く、梅ちゃんの凄さもわかんねーバカが増えてしまったと。大変だなぁ」

話していると、冒険者たちはイライラして、豹たちな向けて威嚇のように魔法を打った。

「ファイヤーボール。おら、無視してんじゃねーよ!言う通りにしねーなら次は当てるぞ!」

すると豹がかなり怒った様子だった。

「あのですね、皆さん自信満々にDランクだー!っておっしゃってましたよね?Dランクならそれくらいの情報収集能力は必要でしょう?今までどーしていたんですか?」

「他の冒険者に聞いて参考にしてたんだよ。自分たちでやるなんてめんどーだろ?だが、誰もいない時はやってたぞ。時間はかかってたがな!」

豹とギルド職員は目を合わせてため息をついた。

「これは冒険者全員のランク見直しが必要そうですね。討伐数や結果のみ見すぎましたね。ギルドマスターと再検討いたします」

「はー!?舐めたこと言ってんじゃねーぞ!再検討なんて認めねー!」

「では、実力で証明してください。今回の依頼であなたたちの実力があることを証明できれば、ランクアップの可能性もありますから」

豹の話を聞き、単純な冒険者たちはすっかりランクアップのことばかりになっていた。

「よし、お前たち、やるぞー!」

冒険者たちは闇雲に探しだした。通常の手法ではなく、とりあえず手当たり次第という感じだった。豹たちとギルド職員はそのやり方に口を出さず、一旦は見守ることにした。約2時間後、ロックリザードを発見した。

「いたぜ、ロックリザードだ!てめーらは手出しすんなよ!俺らだけでやるからな!」

「はいはい、どーぞご自由にー」

「僕たちは、ここで、見てる」

「お怪我に気をつけてー」

豹たちは冒険者に勝手にやらせることにした。冒険者たちは特に作戦をたてたり、相談したりもせず、突っ込んでいった。

「おらー!いけー!」

「ファイヤーボール」

ロックリザードには全く効いていなかった。何度も繰り返し、何度も弾き返されていた。

「ねぇ、あの人たち、バカなの?」

「鷹、考えれてたらそもそもDランクでこの依頼受けてないだろ?」

豹は虎の言葉に同意した。自分の実力を過信して討伐対象がどんな相手か、どのように対処するかを相談できない者は早死にする。それを未然に防ぐために冒険者ランクと依頼のランク設定がある。しかし今回の目的は指導。痛い目をみて、自分の実力をしっかり確認し、行動を見直させることが目的だ。そのため今まで以上に命の危険が伴ってくる。

「くそ、こいつかてーぞ。とりあえず攻撃し続けろ!」

冒険者たちは何も考えていなかった。それを見ていた豹たちとギルド職員はため息が出まくっていた。

「これはそろそろヤバそうですね。虎、鷹、準備しておいてください」

「オッケー」

「了解」

豹の予想通り、冒険者たちはロックリザードに押され出した。ロックリザードに攻撃が通らず、体力がどんどん削られ、限界が近くなっていた。

「くそ、キツい。あっ」

1人の冒険者がロックリザードの突進をくらった。

「ぐぁっ」

血を吐き、蹲っていた。

「おい、大丈夫か!?起きろ!」

しかし反応はなかった。おそらく気絶しているのであろう。するとそれに気づいたロックリザードは気絶している冒険者に向けて突進をした。もう1度くらってしまい、身体が宙に浮いた。他の冒険者たちもロックリザードを止めようとしたが、攻撃が通らず、効果がなかった。宙に舞った冒険者が地面にぶつかりそうになった時、鷹が受け止めた。

「ふぅ、危ない」

「鷹、危ないじゃないです、ほぼ瀕死ですからね。はぁ、仕方ないですね。私が治している間、お願いしますね?虎、鷹。ヒール」

「はいはーい、やっとくやっとく」

「虎、まずは僕が受け止めるね。その後に関節を狙ってね」

虎と鷹は戦闘体制に入った。それを見た冒険者たちは文句を言った。

「おい、手を出すなって…」

しかしその声を遮るようにギルド職員が叫んだ。

「良い加減にしなさい!死にますよ?自分たちの実力を過信して実力以上の依頼を受け、挙句普段から自分の実力ではなく、他人の力でランクを上げるとは、恥ずかしくないんですか!もうあの人たちに任せなさい!仲間を失いますよ!」

あまりの剣幕に冒険者たちは静かになった。

「でもよー、あんな弱そうな奴ら…」

「はぁ、だからそれがいけないんですよ、人を見た目で判断して、本当の実力を見抜く力もないなんて」

冒険者たちはキョトンとしていた。ギルド職員は続けた。

「あの人たち、いいえ、あの方たちはAランク冒険者です。そして、今のAランク冒険者の中で最もSランクに近いと言われている方々です!」

「は!?あいつらが!?あ、いや、あの人たちが…?」

ロックリザードが鷹に向かって突っ込んできた。鷹は盾を構えた。ドンっという音が響いたが、鷹はしっかりロックリザードを受け止めていた。

「マジか…」

冒険者たちは唖然としていた。

「虎、攻撃」

鷹の言葉に反応して虎が攻撃を始めた。

「おら!」

虎が剣を振ると、1撃でロックリザードの足が切断された。虎はそのまま1歩下がり、豹の様子をチラッと確認して、もう少し時間がかかりそうなことを理解し、さらに攻撃した。

「豹、あとどのくらいだ?」

「2.3分です」

豹の声に反応して、ロックリザードは豹の方へ突っ込んだ。

「危ない!」

冒険者たちはそう叫んだが、虎と鷹は武器を収めた。

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