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第12話 学びと迫り来る影

ミヤたちが洞窟へ進入する頃、おじいちゃんたちは紅茶を飲んでいた。

「相変わらずこの紅茶は美味いのぉ」

八雲が嬉しそうに飲んでいた。

「そう言っていただけると嬉しいです」

おじいちゃんも嬉しそうだった。

「そろそろ着いたかの〜」

「無事に帰ってきて欲しいです…」

おじいちゃんが心配そうに呟くと

「ミヤなら大丈夫じゃよ」

八雲は何も心配していないようだった。

「八雲さん、ミヤはどの程度魔法を扱えると思いますか?」

「それは種類か?それとも属性か?」

「どちらもです」

「本人の努力次第じゃろうな」

「やはりそうですか…どの程度までやるつもりですか?」

八雲は少し考える。

「本人次第じゃな…わしは無理強いはせんつもりじゃ」

「まあ、あなたはそういう人ですよね」

「ただな、ミヤは案外勝手に強くなる気がするんじゃ。今日も薪割りしておったしの」

「今日はどれくらいかかりました?」

「2時間じゃったかな?前よりは早くなったんじゃろ?」

おじいちゃんはニヤニヤしていた。

「まだまだですねぇ」

自分がまだ負けていないことが嬉しいようだった。

「お主のやり方は地味だがミヤには合っているようだな」

「地味とはひどいですね。でも、ミヤには合っていて良かったですよ。あの子のすごいところは、1つのことを続けられることですね。魔法が使えなかったということも関係あるんでしょうけど、それでも尊敬しますよ」

「ミヤは強くなるよ、なんせお前とわしの弟子みたいなもんじゃからな」

八雲も誇らしげに話していた。

「そーですね、過保護になりすぎて道を狭めないようにしないといけませんね」

「案外自分で色々な道を開くかもしれんしな」

「八雲さんが言うとそうなりそうですね」

二人は紅茶を飲むのも忘れて、ミヤの将来を楽しそうに話した。


ミヤのファイヤーボールに反応してどんどんゴブリンが出てきた。

「すごい量出てきましたね」

「ボブゴブリンが出てくる前に数を減らさないと面倒だな」

想像以上の数に気合を入れ直す黒豹だった。

「ギャギャー!」

「ギャー!」

ゴブリンたちは波のように押し寄せてくる。

「ファイヤーボール!」

ドカン!という音が洞窟内に響き渡る。

「ミヤちゃん、そんなに連射して大丈夫か?」

「まだまだ大丈夫です!任してください!皆さん、可能ならゴブリンが出てくる場所を1つにしたいんですが、どーでしょう?1つになれば私の魔法をそこに打ち続ければどうにかなりませんかね?」

「できる限りやってみましょう。鷹、いけますか?」

「コク。アースウォール」

鷹が土の魔法で壁を作り進入経路を塞ぎにかかる。

それに気づいたゴブリンが壁を壊そうと動いた。

「やはり知性が上がっていますね。確実にいますね、ボブゴブリンが」

「まあ、いるつもりできてるから、大丈夫だ!」

鷹が進入経路を絞ったおかげで、順調に倒すことができていた。

「だいぶ減ってきましたね。ミヤさん魔力はどうですか?」

「まだまだ大丈夫です!」

「ミヤちゃんタフだねぇ。さすが」

「すごい、ね」

4人が話していると、奥からズシッズシッと足音が聞こえた。

「ついにお出ましかな」

「ですね、ミヤさん、気合い入れていきますよ」

「はい」

ついに現れたボブゴブリン。鷹が先手必勝で魔法をかます。

「アースニードル」

地面から土の魔法がボブゴブリンに向かって飛んでいく。

ドスン。と大きな音を鳴らして魔法が当たった。

しかし、ボブゴブリンにはダメージがあまりないように見える。

「さすがに1発は無理か〜」

「それは欲張りすぎでしょう」

「なんか、くやしい」

黒豹の3人は次の準備を始める。その間にミヤはこっそりとボブゴブリンを鑑定した。

ピロン鑑定結果

ボブゴブリン メス 弱点:火 称号:ゴブリンの準指揮官

鑑定結果を見てミヤが疑問に思う。

(あれ、“準“指揮官?てことは指揮官もいるってこと?)

「皆さん、気をつけてください。もう1体いるかもしれません!」

ミヤは鑑定を秘密にしていることを忘れて叫んだ。

「え、もう一体いるってどういうことだよ?」

「ミヤさん、理由を伺っても?」

ミヤはなんていうか迷った。鑑定のことを話してもいいものか、それとも秘密にし続けるべきか。悩んでいるとボブゴブリンが大きなコンボウで攻撃してきた。

「おっと、話してる余裕はなさそうだな」

「そうですね、まずはボブゴブリンを倒しましょう。鷹、盾を構えてください。」

「コク」

「ミヤさんは鷹の後ろで魔法を打ち続けてください」

「了解です。ファイヤーボール」

ミヤのファイヤーボールがボブゴブリンに命中した。

「ギャー」

ミヤの魔法はボブゴブリンに効いたようだ。

「効いていますね、続けましょう。私たちはミヤさんに敵が近付かないように攻撃を続けます。虎、やりますよ」

「はいよ。サンダーボール!」

虎は雷の魔法を放った。周りのゴブリンにどんどん当てていくが火魔法ほど効いてはいないようだ。

「ちっ、やっぱり足りないか。豹、合わせろ!」

「そーですね、その方が早そうですね。ウォーターボール!」

豹の水魔法がゴブリンたちを濡らした。

「よし、いくぞ!サンダーボール!」

豹の水魔法の影響で、周りのゴブリンにどんどん感電していく。威力もさっきとは打って変わってかなりのものだった。

「よっしゃー、いい感じだ」

虎が嬉しそうに言った。ミヤは2人の魔法を見て、

「なるほど、そういう使い方もできるんですね。すごい」

と魔法の使い方を学んでいた。

「さあ、あとはこいつだけだな」

ボブゴブリンを残し、今いるゴブリンは殲滅した。

「グ…」

ボブゴブリンは少し焦っているように見えた…

「さあ、追い詰めたので、一気に倒しましょう」

豹が声をかけ、攻撃を仕掛けようとすると

「ギヤー!!!!!」

とボブゴブリンが大きな叫び声を上げた。

「うわっ」

思わず耳を塞いでしまうほどの叫びだった。

するとその叫びに呼応するように、奥から大きな音がした。

「ガー!!!!!」

なんと洞窟の奥からもう一つ大きな影が近づいてきた。

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