第1章 イエローなCD(初杉ジロウ編)後編
――――虹夢大学 音楽サークル部屋――――
サークルの部屋に向かうと顔なじみの同期たちがいた。みんなホームページが完成したのを楽しみにしていたんだろう。
薮本マサキ
「完成したよ。ホームページ。見る?」
真瀬志奈
「もちろんよ。」
私はホームページを見る。とても素敵なホームページになっている。ホームページにはみんなのブログや色々なホーム動画やブイログ。そしてみんなが作った楽曲もワンコーラスだけ聴けるようになっている。もちろん声優さんたちにも許可は取っている。
真瀬志奈
「これならみなさん見てくれそうね。そういえばこのホームページを作るとき色々と衝突もあったわよね? 大丈夫かしら?」
浦川アイク
「ああ。まあみんなが仲良しこよしではないからな。特に三蜂と月川は衝突が多かったな。まあお互いに色々あったからな。」
真瀬志奈
「でも私と莉緒を思ってくれたからこそみんなで作ったのよね。あの楽曲は。」
初杉ジロウ
「そうだよ。みんなのおかげで志奈さんたちが目覚めたからね。」
真瀬志奈
「本当にみんなのおかげよ。ありがとう。」
そう言うとジロウは少し照れた表情で喜んでくれた。
初杉ジロウ
「えへへ…………。ありがとう。次の曲もいろんな人の心に響く曲にしたいな。だから僕も頑張らないと。志奈さん! 頑張ろうね!」
真瀬志奈
「ええ。もちろんよ。…………早速、みやくる荘に戻りましょう。音源を少し手直ししないと。」
初杉ジロウ
「そうだね。じゃあ僕らはこの辺で帰るから。」
薮本マサキ
「ああ。頑張ってね。」
浦川アイク
「期待しているぞ。」
私たちはサークル部屋をあとにして帰路に立つ。
帰りの道中の車の中で音楽をかける。
音楽の効果なのかとても心が躍る。CDの色も黄色のためかとても気分が明るい。
初杉ジロウ
「とても素敵な曲だね。もっと頑張らないとって思ったよ。」
真瀬志奈
「ええ。頑張りましょう。素敵な曲を作るわよ。」
私たちは車を走らせて、みやくる荘に戻る。
――――みやくる荘 志奈の部屋――――
部屋に戻ると私は声優さんに歌ってもらう楽曲を1人で作っていた。
真瀬志奈
「よし…………ある程度は完成ね。」
私はデモテープを再生する。…………うん。なかなかの演奏でこれなら声優さんも満足するだろう。
そう思っていると、チャットの通知音が鳴る。
誰だろう…………? アイクからだ。グループチャットにメッセージを入れたみたい。
浦川アイク
(初杉。どうするんだ? この間の話は嘘なのか?)
ん…………? 何か様子が変ね?
初杉ジロウ
(嘘じゃないよ。…………けど、自信がないんだ。)
浦川アイク
(ならいい。けどあまり志奈を困らせるんじゃないぞ。)
もしかして…………個人チャットの内容を間違えてグループチャットでやりとりしているのかしら?
薮本マサキ
(2人とも。ここ、グループチャットだよ。そういう個人の話はチャットで…………)
やっぱりだ。マサキも個人チャットへと促している。
浦川アイク
(すまない…………。)
そう返信が来て、グループチャットの通知は止まった。
真瀬志奈
「ジロウ…………。何か考えているのかしら?」
私はとりあえずシャワーを浴びて、眠りに就いた。




