第1章 イエローなCD(初杉ジロウ編)中編
初杉ジロウ
「ああ。いたいた。虹谷さんから聞いたよ。…………へえ。ここが音楽部屋か。」
真瀬志奈
「ジロウ。ちょうどあなたを探していたのよ。」
私はジロウと一緒に楽曲の案を考えようとしたことをジロウに話した。
初杉ジロウ
「なるほどね…………。そうだね。まずは志奈さんの案を教えてほしいな。」
真瀬志奈
「ええ。私はね…………。」
私たちは今度の声優さんに歌ってもらう楽曲の案を出した。
初杉ジロウ
「なるほどね…………。さすが真瀬志奈って案だね。」
真瀬志奈
「ありがとう。ジロウの案もなかなかね。これならとても素敵な曲になるわ。早速それぞれの案を音源に表してみましょう。」
初杉ジロウ
「そうだね。じゃあ楽器を…………。」
ジロウは楽器を手に取る。試しに以前作った曲を演奏する。ジロウは基本的にほとんどの楽器を演奏できる。けれど私ほどではないというと失礼にはなるが。
初杉ジロウ
「今の状態はこんな感じか…………。やっぱり楽しいな演奏は。」
真瀬志奈
「ええ。私もジロウと演奏するのは楽しいわ。」
初杉ジロウ
「ありがとう。…………僕ももっと頑張らないと。」
真瀬志奈
「そうね。私も…………ね。さてと、そろそろ部屋に戻りましょう。続きはまた明日。カギも返さないと。」
初杉ジロウ
「うん。また明日! 明日も講義があるからね。頑張らないと。」
真瀬志奈
「…………ねえ。明日の講義が終わったどこか出かけない? 作曲にも息抜きが必要よ。」
初杉ジロウ
「名案だね。じゃあ明日の講義が終わったらどこに行くか考えよう。」
真瀬志奈
「決まりね。それじゃあまた明日!」
私たちは管理人室にカギを戻し、それぞれ自分の部屋に向かった。
――――みやくる荘 志奈の部屋――――
私の部屋に着いた。部屋はアパートの割には広くて電子ピアノが置けて、部屋も防音になっているらしい。これなら作曲もはかどりそうだ。おまけに家賃も3万台と多分安めになっている。このアパートに決めてよかったと思う。
真瀬志奈
「さてと…………。」
何をしようか考えているとアプリのチャットの通知音が鳴る。
真瀬志奈
「何かしら…………?」
チャットを確認する。マサキからだ。
薮本マサキ
(今日もお疲れ様。志奈さんとジロウは実習を考えているの? さっき大学の職員さんからアンケートでいろんな人に聞いているみたいだよ。確認してみてね。)
実習か…………確かに教育学部にいるし教員免許とかも考えないと…………。
そう思っているとジロウがチャットに返事を送る。
初杉ジロウ
(そうだね…………まだ考えていないかな? でもそろそろそんな時期になったんだね。頑張らないと。)
ジロウは実習を考えているみたい。私は教師になるならもちろん音楽教師ね。ジロウは何の教師になるのかしら?
真瀬志奈
「まあ…………いいかな。よし。寝よう。」
私は寝る準備をしてベッドに潜り込んだ。
――――虹夢大学 1201教室――――
翌日。私は講義を受け終わりジロウのところに向かう。
真瀬志奈
「講義お疲れ様。準備はできてるかしら?」
初杉ジロウ
「もちろん。…………アウトレットモールに行こうか。サークルの買い出しもお願いされたし。」
真瀬志奈
「そうね。じゃあ私が車を出すからあとでガソリン代ちょうだいね。」
私がそう言うとジロウは頷いた。
初杉ジロウ
「志奈さんは車の運転が好きだね。でもそういうところが好きだよ。」
真瀬志奈
「照れるじゃない…………もう。…………行くわよ。」
私たちは車に乗り込んでアウトレットモールまで走らせる。
――――アウトレットモール――――
アウトレットモールに着いた私たちは早速買い出しを始める。サークル内で食べるお菓子や飲み物を買うこと数十分。重たい荷物を車のトランクに入れて、私たちの私的な買い物も始める。
初杉ジロウ
「よし。ギターのピックも買い替えたし、志奈さんの買い物も終わりそうだね。」
真瀬志奈
「ええ。レポートの参考文献を買わないと…………。」
初杉ジロウ
「そういえばレポートもやらないと…………。僕も買わなきゃ。」
真瀬志奈
「ジロウはどんなのレポートを書くの?」
ジロウは頭を悩ませている。
初杉ジロウ
「そうだね…………。うーん…………。教育学部だから教育に関わることの文献かな?」
教育か…………私もそうしようかな…………? そんなことを思っていると、スマホの着信音が鳴る。私はスマホの画面を見る。アイクからだった。
浦川アイク
(お疲れ。ホームページが完成した。大学のサークル室に来てくれないか?)
どうやらホームページが完成したらしい。私はそれに返答する。
真瀬志奈
(わかった。今すぐ向かうわ。みんないるのね?)
アイクはすぐに返信してくれた。みんないるみたい。
初杉ジロウ
「なんか嬉しそうだね? 良いことあった?」
真瀬志奈
「ええ。どうやらサークルのホームページが完成したみたいよ。」
そう言うとジロウも喜んだ。なにしろ発案はジロウからだったからだ。
初杉ジロウ
「そうと決まれば大学へ戻ろう! とても楽しみだな!」
真瀬志奈
「ええ。…………文献はまた今度ね。戻りましょう。」
私たちは車を走らせて、大学へ戻った。




