第2章 漆黒の集団(夏目ホノカ編)前編
――――みやくる荘 音楽部屋――――
動画を保留にしてから数日。僕はホノカに声優さんが歌う楽曲のベースを聞いてもらっていた。
夏目ホノカ
「はあ…………さすが莉緒さんです。私もこの曲ならきっとみなさん満足されると思います。」
真瀬莉緒
「ありがとう。ホノカのおかげだよ。ホノカがコードを考えてくれたから僕も一生懸命に考えられたよ。」
夏目ホノカ
「莉緒さん…………。ありがとうございます。」
嬉しそうにホノカは喜ぶ。僕も嬉しくなる。
真瀬莉緒
「さて…………練習しようか。」
夏目ホノカ
「はい。頑張りましょう。」
僕たちはこの曲がもっと良くなるように練習をする。
…………久しぶりにホノカと練習をする。とても楽しい気持ちと真剣にやらねばという気持ちが交わりながらがむしゃらに取り組む。
真瀬莉緒
「よし…………キリが良いのでここで一旦練習を終えましょうか。」
夏目ホノカ
「そうですね。莉緒さんもお疲れ様です。」
僕たちは音楽部屋を戸締りをして、それぞれの部屋に戻った。
――――みやくる荘 莉緒の部屋――――
真瀬莉緒
「よし…………。この調子なら声優さんに良い曲を提供できるぞ。」
気合を入れ直していると、スマホの着信音が鳴る。学務課からだ。
真瀬莉緒
「はい。真瀬です。…………ああ。はい。実習の件ですね。明日で決めてほしい…………。わかりました。」
教育実習か…………教育学部にいるからせっかくなら資格を持っておきたい。参加しよう。
僕は決意して明日の講義の準備をする。
――――虹夢大学 食堂――――
翌日。僕は講義を終えて食堂にいた。
真瀬莉緒
「うーん。このカレーは相変わらず美味しいな。」
カレーを吟味しているとリカコがやって来た。
春井リカコ
「お疲れ。」
真瀬莉緒
「うん。お疲れ。」
最近のリカコは冷たいというか…………少し嫉妬心があるような気がする。
何があったのか…………。昔よりかは優しくなった気はするが…………。
真瀬莉緒
「リカコ…………?」
春井リカコ
「何よ。」
真瀬莉緒
「その…………。何か最近…………。」
すると大学中にサイレンが鳴り響く。
真瀬莉緒
「これは…………?」
リカコも僕も戸惑う。するとそこにアナウンスが流れる。
アナウンス
「不審人物がサークルルームに現れました。学生は避難をお願いいたします。」
真瀬莉緒
「不審者!?」
春井リカコ
「サークルルームって…………ホノカがいる場所よ!」
真瀬莉緒
「なんだって!? くそっ…………!」
春井リカコ
「り、莉緒!?」
僕は無我夢中でサークルルームに向かった。
真瀬莉緒
「ホノカ…………ホノカはどこに!?」
僕は自分の所属するサークル部屋に向かう。
――――虹夢大学 音楽サークル部屋――――
真瀬莉緒
「ホノカ!!」
ドアを開けながらホノカの名前を叫ぶ。けどそこにはホノカはいなかった。かわりにホノカの藍色の靴があった。
真瀬莉緒
「これは…………。」
名雲メイ
「莉緒くん!」
メイもサークル部屋に来た。
真瀬莉緒
「メイ…………。ホノカは…………?」
名雲メイ
「それが…………黒い服を着た人たちが…………。」
真瀬莉緒
「そんな…………!?」
僕は頭がハンマーで殴られるような感覚がした。
真瀬莉緒
「その集団はどこに?」
名雲メイ
「おそらくは正門に…………。」
真瀬莉緒
「急げ!!」
僕は血相を変えて正門のところまで走る。




