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87 とある少女の悲鳴?

 仕事が多忙のため、更新遅れました。もしかしたらまた少し更新が遅れるかもしれません…。がんばります!


 「なんだあいつ!兄貴と瓜二つの割には気持ち悪いやつだったな!」


 「はいっ!あんなの許せませんっ!!あのクズを思い出しましたぁ!」


 「お兄ちゃんとそっくりで不快…」


 宿屋の俺の部屋で女性メンバー達集まってあの偽物の事を話していた。ヒナル達は偽物をボロクソに言うが…、全くその通りだ。自分と瓜二つの人物が目の前に居たんだから…。見た目も全部同じだ。自分の顔なんて嫌と言うほど鏡とかで見てるから自分がどんな顔をしているのかなんてよく理解している。


 「クローディア?大丈夫かい?」


 「うん…。一つ分かった事あった。兄ちゃんは生きている…。アイツに殺されてなかったんだ…」


 「ハロルドさんを探しているって言っていたよね…」


 どこかで倒れていないかぎり、クローディアの兄さんは生きている事が分かっただけでも良かったよ。クローディアは少し落ち込んだ表情をしているけど、でもその反面安心したようにも見えた。


 「それで、あの3人がハロルドさんの恋人だった人達?」


 「うん。あんなにベタベタして気持ち悪かった…。操られているのかな…?」


 「クローディア?一ついいかな?」


 ヒナルは椅子に座っているクローディアに近づくとしゃがみ、クローディアの目線の高さと同じ位置で話し出す…。


 「実はあの時ね?鑑定スキルを使ったんだけど…。彼女達は操られてなかった…」


 「つまり、あの3人は自分の意思で偽物に近づいたの?」


 「そうみたい…」


 「そっか…」


 その事実に、クローディアは部屋の天井を見上げる…。


 「なんであんなやつが兄ちゃんに近づいたのかな…」



 上を見上げて、落ち込んでいるクローディアに今度はクリステルが近づいて…。


 「あの人達にはいずれ天罰が降されます…。大丈夫。私達を信じてください。ルイスの偽物なんて私達が許しませんし、あの女の子達も分かっててやってるなら同じです…」


 「クリステルさん…。うん。いつか兄ちゃんを裏切った事の天罰がくだるって信じています!」


 「だなっ!あの3人にも言ってやらないとな!!それにあんなやつは許せねーよ!おまけに兄貴そっくりに化けやがって!」


 「はいっ!絶対に許せませんっ!!いつか後悔して気が付くといいですね…」


 クリステル達もかつては魅力されて洗脳から俺から引き離されてしまったからか、今回のあの偽者と一緒に居た3人の事を特に気に掛けるのだろう。それは操られていないのにも関わらず3人を愛していた者を裏切った事からきているのかもしれない。


 「それにしても、アイツらはここに来てまで魔族を捕まえに来ているのか?」


 「そうかもしれません…。兄ちゃんと一緒に居た時もそうやって捕まえた魔族を人々の前でショーなんか開いて殺していましたから…」


 「ひどいね~。それ許せないよ~っ!」


 「ホント酷い!!ルイスなんかより酷すぎる!コイツはエロいけど、困っている人を助けるのがコイツの良いところなんだから!」


 「たしかに…です。お風呂とか平気で覗かれる…です。でも困っている人に手を差しのべるのがルイス兄さんの良い所…です」


 それからもしばらく、偽物の話で盛り上がっていた。仁さんも途中から戻ってきて、仁さんが聞き回っていた情報も教えてくれる事になった。


 「ルイスどの。やはり、偽者がこちらに来ていたみたいですな。この街の情報では近々、魔族を刈るショーを開くみたいでござる。中には魔族を庇った人も捕まったらしいという話を聞いたでござる…」


 「酷すぎるよ…。そういえば、お兄ちゃん?あの偽者と話した時に、姉妹のケットシー族にとある事するって…」


 「うん。そう言ってたよな…。酷い話だ。関係ない人もそうやって被害にあっている。ましてや俺の姿でそんな事しているんだからさ?」


 ああ。ひでぇよ。どうにかしてやりたいたけど…。そう悲観的に陥っていた時の事だった…。


 『た、助けてください!!助けて~!!!』


 すっかり暗くなった外からそんな声が聞こえてくる。誰かが助けを求める声だ。


 「ルイス~っ!聞こえた~!?」


 「拙者も聞こえたでござるよ!」


 「ああっ!コタース!クリステル!仁さん!一緒に来てくれないか!?」


 「良いですわよ!ルイスの役にたてるなら…!」


 俺がそう言うと、3人は気持ち良く引き受けてくれ外に出る準備を始める…。耳の良いコタースだから、どこで声がしたのかも正確に分かるみたいだ。それに隠密行動に長けている仁さんなら、この暗闇の中なら尚更上手く行動ができる。そして万が一、助けを求めていた人がケガしているなら回復術にクリステルが良い。



………。

……。

…。



 支度をし終えて、外へと出る。辺りは暗くて街の街の建物のあちらこちらに飾ってあるランタンの火だけがぼんやりと辺りを照らしている。


 「レイジ~っ!こっち~っ!まだ聞こえてくるよ~っ!こっちこっち~っ!」


 コタースはよく聞こえるらしい可愛らしいウサギ耳をピョコピョコと上下に動かしながら小声で俺達を呼ぶ…。


 「仁さんは上空からお願いします…。クリステルはただの恋人みたいに俺の隣に居てくれ…。コタースは引き続き先頭を歩いてほしい!」

 

 「分かったでござるよ!」


 「レイジ?私は一応、恋人ではないんですか?もう、妬けちゃいますよ?」


 「ご、ごめんごめんっ!」


 「クリステル~っ、羨ましい~!帰ったらウチも一杯甘えさせてもらうからね~っ!」


 「コタース!お前もかっ!でも分かったよ!」


 そんな会話をしながら、コタースの案内の元、裏小路を歩いていく。次第に少女とおぼしき声が聞こえてくる方へと近づいてくる。この辺の周りも所々にあるランタンでただ、ぼんやりと周りが映し出されている程度だった。


 「レイジ~っ!こっち~っ!!ここでストップ~!」


 少女の声がする方へと近づくと、コタースはしゃがみながら建物の物陰に隠れながら、仁さんから貰った赤くぼんやりと光る発行石を手に持ち上へと翳した。俺とクリステルは警戒しつつゆっくりとコタースの居る方へと歩み寄る。仁さんもコタースがしゃがんでいるすぐ側にある建物の屋根の上でスタンバっているのが月明かりのお陰でぼんやりと分かる。


 「レイジ~っ。あれ見て~。やっぱり女の子が男みたいな人に追われてたみたい~…」


 コタースに言われた方角へと視線をやると。たしかに女の子が一人、数人の武装をした男の集団に囲まれている…。情報を知りたいため、俺達は警戒しながら少女達の話に耳を傾ける…。


 「もう終わりだ!早くこっちに戻ってこい!お前達は勇者ルイス様の奴隷なんだよ!!逃げたらどうなるか分かってるんだろうな!?」


 背の男が、また俺の偽者の名前を使って何かをしようとしている。


 (それに奴隷だって!?ふざけろよ!!)


 つい一瞬の怒りに俺は立ち上がろうとしてしまった…。しかし、クリステルが俺の手を握ってくれた…。クリステルは首を横にふり…。


 「レイジ…。焦らないで…?何かあれば私もいますわ…」


 「ありがとう…。クリステル!」

 


 

 皆様からの評価頂けたらモチベーション向上にもなり励みにもなります!楽しい!思ったら 評価やお気に入りしていただけたら嬉しいです。コメントもお待ちしております。

※誤字脱字には気を付けるようにしていますが、結構あります…。あった際は教えて頂けると嬉しいです。


 皆様からの評価お待ちしております!

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