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69 未来へ進め! ~第 1 章 完~


 残りのモンスター群生を倒していく。指揮を失ったモンスターはただ立ちすくんでいるだけ…。


 こちら側が完全に勝利するのも目に見えていた…。


 一度は死んだが、血の複製によりアレックスに汚されるよりも前…、一年前の体へと複製できたクリステルやシュー、エアロも俺といる。あの時の暗い表情はお互いなく…。まさに一年前のサプライズパーティーをしてくれたあの時の関係に戻った感じだ…。お互いを信じ合い、残りのモンスターを駆逐していく。


 そして、育ててくれた父さんの親友の娘…。竜神の彼女の力も頼もしく申し分ないほどだ。


 スルトも実の母であり、俺の育ての親から授かった新しい力を使いこなし敵を粉砕していく。


 向こうにはフレアとケアルも頑張って戦っている…。二人はふたりがけを使う。その様子は可愛くもあり美しくもあり。そして威力が凄い…。


 「兄貴~っ!!」


 シューは俺の腕を掴んでくる…。


 「まだボク、夢見てるみたいだぜ!」


 「ああ。奇跡ってすげぇな」


 「皆さん良かったぁ…」


 ヒナルも嬉しそうだ…。


 「ヒナル様のお陰でもあります…。ありがとうございました!」


 「ふふふ…本当ですわ…。ありがとうございます…。」


 「でも良かったです!」


 ヒナルはクリステルに抱きつく。


 「後、ヒナルちゃんの恋が実って良かったですよ…」


 「次はクリステルさんだね!」


 「ルイスが許してくれるなら…」




………。

……。

…。




 「うっし!こっちは片付いたぞ!」


 「こっちもだ!」


 アドバンさんもガッシュも元気だなぁ…。

 あれから、俺達は残りの敵を倒し、無事に勝利した…。


 「さすが勇者様だぜ!」


 「おいおい!あのスキルやばくねぇか!?はははっ!」


 アドバンは俺の頭をワシャワシャと力強く撫で回してくる。


 「いてて、…ははは…。なんもだよ!いて!」


 その光景を見て、ヒナル、コタース、スルト、ミランダ、フィリシア… そして…クリステル、シュー、エアロが笑う。それから、俺の育ての母親が微笑んでくれている…。


 「なんか新しいチビッ子もすげぇなぁ!?将来有望な冒険者になれるんじゃねぇか?!」


 「余は竜神なるぞ。姿はこうでもお主達よりも年は上だぞ」


 「へっ!?」


 「うむ。余は竜神バハムート。余をなめるでないぞ」


 「バ、バハムート!!」


 バハムートは何故かニヤっとしている。表情こそあまり分かりずらいけど、なんかドヤ顔っぽく見えてしまう。




………。

……。

…。




 それからというものかなり忙しくバタバタとしている。まずは王様の件。

 戦いの後に、王様から招集の通達があり、俺達全員で王様の元に行った…。


 「あー、もうめんどくせぇ。素でいいよな?!」


 「あ、はい…」


 「いや、敬語はいらねぇよ!はははっ!」


 「ああ!」


 相変わらず、仕事?と素のギャップが凄い王様だ…。でもそんな王様にも好感が持てるし、この国が統治する街や村に魔族差別がないのは間違いなくこの王様が仕切っていたからだろう…。


 「んでな?ルイス。お前には勇者だけでなく、栄誉騎士としての称号も与えたいんだがな?受け取ってくれねぇか?」


 「え、えええ、栄誉騎士!?」


 この国の栄誉騎士とは、貴族の位。辺境伯の地位まで授かるくらいの貴族騎士の事だ。


 「うわ~っ!ルイス~っ!すごいすごい~っ!ウチも貴族のお嫁さんだ~っ!」


 いや、コタース…。あんたはお姫様だろ!


 「まさか~受け取るのはイヤだって言わんだろーな?あぁっ!?」


 やっぱこの王様… 盗賊のボスだろ?!


 「ありがたく受け取らせてもらうよ」


 「ははは!何せルイスは英雄だ…。でも勘違いするな。お前が勇者でこの国を救ってくれた英雄だからってだけじゃない。お前と話しているとちっぽけな事を忘れられるくらいにもいい友人だからだ!」


 「さすがルイスどのでござるな!」


 「全くだ!俺も一仲間として嬉しいぞ!」


 「んっまっ!! ルイスちゃんにお屋敷が貰えたら今度アタシが美味しいご飯作りにいくわぁ~!」


 仁さんも、ルシルさんも、ファデューさんも無事で良かった…。本当にいい仲間に巡り合えた…。


 



………。

……。

…。


 



 それから…。


 ホーエン襲来の日から4ヶ月が経った。俺達は王様から授かったとある小さな村に向かう。王国からはさほど離れていないため、物資の調達もしやすく、良い場所らしい…。勿論、俺ひとりだけではない…。


 「お兄ちゃん~!行くよ~!!正妻は私なんだからね!」


 ヒナル。俺の妹…。出会いは偶然だった。俺が変われたのもこの愛するヒナルが居たからだった…。



 「ルイス~っ!!はやく~っ!ウチ~っ、待ちくたびれちゃうよ~っ…!」


 コタース。しゃべり方がおっとりした感じだけど物凄く機転を利かしてくれる大事な女の子…。まさかラビット族のお姫様だったとは…。

  


 「あ!我の荷物。まだこれだけじゃ足りないのじゃ!ルイス!いや 義理の弟よ!少し待つのじゃ!」


 スルト…。まさか魔王とは思わなかったし。俺の義姉だとも思わなかった。でも妹に見えるのは… 黙っておこう…。だって見るからに のじゃロリなんだもん…。




 「ルイス君?これ、私が持つよ?はい!」


ミランダ…。彼女が14歳の頃、初めてできた女友達であり婚約者の一人だ。約束のためにずっと俺を待っててくれた…。だから次は…。



 「る、ルイス!後から私も行く!!エルフ国のもうすぐで再建できるから先に行って待っててくれ!」


 フィリシア…。エルフ国のお姫様。この間まで王国再建のため中々会う機会が少なかったけど、ここ最近になってよく顔を出すようになった。一緒に何回か食べ歩きもした仲だ…。


 


 「アンタと一緒に行くのはクロがいるから!いい!?クロがいるからでアンタと一緒がいい!なんて思ってないんだからね!」


 「にゃーん!」


 ケアル…。フレアとは双子の妹でツンツンしている子。でも途中で何故かデレて最近どういう子かよく分かってきた。この間なんてワザと俺が風呂入っている時に裸で入ってくるしで…。そして子猫のクロがよく懐いている…。



 「姉さん…。嘘ばかり…です。でもルイス兄さんと私の方が…」


 フレア…。姉のケアルとは性格が全くの逆な女の子…。無表情だけど、よく見ると目がころころ変わるときもあり、最近なんとなく分かってきた。




 「まぁまぁ、皆さん…。ルイスが困ってしまいますわ!はい!一列に並んでくださいね?」


 クリステル…。色々あったけど初恋相手だった彼女…。今は何故かヒナルが俺とクリステルをくっつけようとしている。クリステルもまんざらじゃない?

 


 「兄貴~!今日から一緒にねよーぜ!!へ、変な事なんて考えてねーよ!!ボクの初めてをあげたいなんて…おっ、おもってねーし!」


 シュー…。あの日からあまりベタベタしてこなかったけど、一ヶ月くらい前から徐々にベタベタするようになってきたエアロと双子の幼馴染み…。一昨日は俺のベッドの下に隠してあったエロ本を読まれて大騒ぎしたよ…。



 「お姉様…。お兄様と昨日お風呂はいったじゃありませんか!今日は私ですからね!」


エアロ。シューの双子の妹…。あんな事があったのが嘘みたいに元気になった…。なんかぶつぶつと ルイス兄様に初を捧げるのはシューじゃなく私からです!とシューに言ってるとか…。シューに聞いた…。




 前からみれば、かなり賑やかになったけど…。皆の事が大事だし、これからも守っていきたい…。最高の仲間だ!そして…。


 「ルイスどの!拙者も途中まで物を運ぶでござる!決して、娘達が不安だからでないでござるからな!!」


 俺達は、自分の村へと歩き進むのだった…。

 


   



~~~~~~  第1章 終幕  ~~~~~~



 ここまで読んで頂きありがとうこざいます。ここで1章は終わりですが、第2章から、とある青年とルイス(の偽物)が絡んでくる話になります。新しいヒロインも増えていきます。見所は、青年の恋人達がルイス(の偽物)に寝取られてしまいます…。更には周りからも迫害されていった青年はルイスが全てを奪ったと勘違いしてい敵対していくような話になっていきます。

 他の見所はアレックスに初を奪われる前の姿になって戻ってきたクリステル達の幼馴染み3人がこれでもかというくらい、ルイスにベタベタしてきます…。勿論、1章のヒロイン達も更にルイスと親密な関係になっていきます。

 まだまだお話は続きますので、どうかゆっくりお付き合いください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 身体さえ綺麗になれば救いを与えるっていうのが作者の答えか・・・ 違う作者の作品でも似たような話を見たことあったけど、魅了されてた頃の汚れた記憶があったら身体だけ綺麗になっても意味が無いってコ…
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