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「おにいちゃま、このジェイクって?」
シャノン様は体温のないジェイク様を不思議そうに眺めた。
「そう、これは機械人形だ。みんなとおわかれするために作ったんだ」
そうなんだ、とぽつりとつぶやくなり、シャノン様は瞳を潤ませる。
「泣かないで、おねえしゃま」
「な、泣かないもんっ」
そう言っておきながら、しっかり涙を流すシャノン様が愛おしい。
そのうちに国王陛下もいらっしゃって、部屋の中は大賑わいに。
「こうしてまたジェイクとあらためておわかれができるのはありがたい。ジョシュア、感謝する」
「父上……。そのようなことは」
国王陛下に褒められて、ジョシュアもまんざらでもない顔をしている。
よかったね。
だけど、ここまでにぎやかになってしまうと、どのタイミングでおわかれするのかわからなくなってしまう。
「どうかみなさん、今のうちにジェイクとあいさつしておいてください。こいつが眠くなると同時に、すべての動きがとまる仕組みになっています」
ジョシュアってば、どこまでも計算高いな。
そうして、その時は突然やってきた。
「お父上、お母上、おにいしゃま、おねえしゃま、みんな。僕はとてもしあわせでした。どうもありがとう」
ありがとうとたくさんの声を送られるジェイク様。機械人形だとわかっていても、瞳が潤んでしまう。
「僕、もう眠るね」
そこで、国王陛下がジェイク様を抱きしめた。
「目が覚めたら、今度こそ素晴らしい家族となろうな」
「うん。みんな大好き」
さようならとは言わなかった。
だけど、機械人形のジェイク様は、すべてをわかっているように眠りについた。
「ジョシュア、このジェイクを今後どうするつもりだ?」
「はっ。できればジェイクの墓に埋葬できればと思うのですが」
「かまわん。そうしようではないか」
こうして、機械人形のジェイク様は役割を終えて、次の日に埋葬することになった。
あたしはさすがに動くのがつらかったので一緒に行けないけれど、みんな思い思いの言葉をジェイク様にかけていた。
「ジョシュア、すごいね」
「なにがすごいんだよ。俺、本当はジェイクの本性を知った時にすごく嫌いになったくらいなんだぜ。だからこれは、その罪滅ぼしでもある。理由はどうあれ、俺の弟だったことに間違いないからな」
あたしはジョシュアと手をつないだ。
誰だって間違う。だからそれを認める気持ちが大切なんだ。
つづく




