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次に目が覚めたら、少しだけ動けるようになってきた。
「ミカリン。俺、やっぱりジェイクの機械人形を母上に会わせることにした」
「会わせる?」
「そう。あの時、母上だけがジェイクにわかれを告げられなかった。だから、それをさせようと思って」
「やるじゃん」
あたしが言うと、ジョシュアはうれしそうにはにかんだ。
「これから会わせようと思うんだけど、ミカリン一緒に来れるか?」
「いいの? あたし、部外者だよ?」
「俺のフィアンセだ。部外者なんかじゃない」
思わぬセリフに頬が熱くなる。
「では、よろこんで」
あたしはジョシュアの手を借りてベッドを降りた。この調子だと、歩くの大変そうだけど、さっきよりずっと痛みがよくなっている。
なるほど。それでユイニャンは身体に傷一つ残さずに帰れたわけだ。
よちよちした足取りで、ジョシュアの部屋に向かう。そこにはすでに、ジェイク様にそっくりな機械人形が直立していた。
「ジェイクの性格はインストールしておいた。あとは、母上が来るのを待つばかり」
すると、部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「ジョシュア様。ジュリア王妃様をお連れして参りました」
「入ってくれ」
王妃様は、侍女さんに導かれて部屋に入って来た。
その瞬間、ジェイク様の機械人形を見て大粒の涙をこぼす王妃様。
「この子、どうしたの?」
「俺が作った機械人形です。母上だけがわかれを告げられませんでしたから」
「そう。ありがとう」
王妃様はそう言うと、愛しそうにジェイク様を抱きしめた。
「お母上。くすぐったいよ」
「そうね、ジェイク。でもね、今だけこうさせて」
王妃様の涙はしばらく乾かなかった。
そのうちに、ジェイク様が言葉をつむぐ。
「僕は、お母上に生んでもらえてうれしかった。お母上に会えてうれしかった。僕を愛してくれて、ありがとう」
「ああ、ジェイク。それはこっちのセリフよ。わたくしもあなたに会えてうれしかったわ。理由はどうあれ、あなたを生むことができてすごく光栄だった。ジェイク、これまでありがとう」
王妃様はジェイク様の偽物の髪の毛を優しくなでた。
「できればおねえしゃまにも会いたいな」
あ! シャノン様!!
侍女はすぐに部屋を出ると、シャノン様を連れて戻ってきた。
その頃には王妃様の涙もだいぶ乾いていた。
「ジェイクだっ!!」
シャノン様はジェイク様を見るなりそう叫んだ。そしてまだ小さい身体でジェイク様に飛びついた。
「ジェイク、だぁ〜い好きっ」
シャノン様まで泣かせてくれるよ。
つづく




