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8ー2

 先生に引率されて、体育館に行くと、ジョシュアとジェインさんの姿を見つけた。


「ミカリン。ジョシュア様が会いに来てくれたのかもよ?」

「そんなわけないじゃん」


 だいたい、あたしが学生だって知らない可能性があるもん。


 この学校はくらげ島の真ん中にあって、三つの国の生徒たちを平等に扱っている。


 そんなところにジョシュアが来るかね、なんて。本人を目にしても実感はなかった。


「え〜、この度、ロイヤルミルクティ国から第一王子であらせられるジョシュア様と、その従属であるジェインさんが直々に身を守るすべを教えてくれることとなりました。生徒のみなさんには木刀を配りますので、安全に使用してください。それではジョシュア様、お話をお願いします」


 校長先生のあいさつの後、紹介されたジョシュアが教壇に上がると、いきなりあたしと目が合った。


 そしてすぐそらされた。


 おのれっ。このあたしをわすれたとは言わせないぞっ。


「今回は特別教師として招かれました、ジョシュアです。みなさんが急を要する場合にしかるべき防御、そして攻撃をするために、まずは構えからやってみましょう」


 敬語かよっ。みなさんて笑っちゃう〜。


 だけど。壇上で剣を構えるジョシュアを見て、かっこいいと思っちゃったし、そこかしこからかっこいいという言葉がささやかれている。


 ジョシュアはジェインさんを壇上に呼んで、攻撃と防御の両方を実践して見せた。


 お〜お〜。ちゃんと王子様やってるじゃん。


 なんて風に心の中で茶化していたのを見透かされたのか、ジョシュアは壇を降りてあたしの前に立ちはだかった。


「ミカリンはレンチでいいぞ。俺が直々に鍛えてやる」

「げっ。なんで!?」


 そうは言っても、例のレンチは腰に差したままだから、すぐ引き抜いた。


「ね、ジョシュア。真剣はやめて木刀にしない?」


 あたしが言うけど、黙殺された。くそぅ。


 そしていきなり斬りかかってくるジョシュア。本気かよっ。


 そしてあたしの耳元で。


「学校が始まったのに悪いが、また一緒に旅に出てくれないか?」


 なんてささやかれた。


 今度はなにっ!?


     つづく

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