6ー2
「陛下、飾りの魔王城だからこそ、そこに居る可能性にかけてみませんか?」
ジェインさんが訴えると、そうだな、と陛下も頷いた。
「他にあてがないのだから、行くしかないな。ジェイン、たびたび悪いが、もう一度ワープできるか?」
「はっ。すぐにでも」
ジェインさんが答えた時だった。
足元がやたらに揺れて、あたしたちは立っていられなくなる。
「早くせんと、本当にくらげ島が崩壊してしまう」
「はっ。ワープします」
ジェインさんが言って、まだ揺れる滝壺から、観光名所になっている魔王城へたどり着いた。
だけど、門の前でダリアに遭遇してしまう。
「やっぱり来たのね。今度は手加減しないわよ」
ダリアはどこから出したのか、死神が持つような大きな斧を持っている。
「ここはわたくしにお任せくださいっ!!」
ジェインさんが魔剣でダリアと構えるとそう言った。
「ならば、先へ進もう」
国王陛下は乱暴に門をこじ開けると、魔王城へ進入する。
「待っていたわ、国王陛下」
なんと今度はアイシアが矛を構えて立っている。
「父上、ここはわたしにお任せくださいっ」
ジョシュアは最強の魔女と一人で戦うつもりだ。
「ジョシュア、あたしも――」
「ミカリンは父上と行け。おまえとエリオットがいなければ、ユイニャンを正気にさせることはできないだろう? さぁ、早くっ!!」
「では任せた」
国王陛下はそう言って先に進む。あたしとエリオット様もそれにならって進み始めた。
途中、魔獣の攻撃にあった。
そんな時はあたしはレンチを振るって攻撃した。
ジョシュアに素振りをさせてもらったおかげで、効率よく攻撃があたるようになっていた。
「この先か?」
ジョゼフ国王陛下は独り言のようにそう言うと、大広間で足を止めた。
玉座には、変わり果てた姿のユイニャンが座っている。
赤い髪は逆だっているし、金色の瞳はぎらぎらと輝いていた。
「魔王よ。我と勝負だ」
「断る。なぜならこの体は最強の魔女であるユイニャン・セイロンのものだからだ」
そっちはそれでこの身体を傷つけたくないだろうと簡単に言われてしまった。
「そうだな。ジェイクをなぜ殺した?」
「アレは不完全な存在だったからだ。ファレスと俺の子供だったが、いかんせん器が小さすぎた」
「なぜ人の身体に乗り移る必要がある? 魔王のままでよかっただろう?」
魔王はそんなこと、とばかりに鼻で笑う。
「魔王の体は寿命が来たからだよ。そのため、不完全な人間の身体に取り付くしかなかった」
「だからって、ユイニャンの身体に取り付くなんて、ひどいわっ!!」
あたしが叫ぶと、魔王はだからだよ、と答えた。
「おまえたちの大切な人ならば、攻撃できないだろう?」
う〜、悔しいっ。たしかにユイニャンの身体を傷つけたくない。
でも、このままじゃあたしたちがやっつけられちゃう。
その時、国王陛下がなんの躊躇もなく魔剣を抜いた。
え? 戦うんですか?
つづく




