6ー1
レモンティの滝にたどり着いたあたしたちは、周囲を見まわし、そこにダリアたちが居ないか確認した。
けれど、滝の周辺に人影はなく、やはり彼女たちは滝壺にいると結論づけられた。
「あたし、また飛び込んでみます」
「まぁ待て、ミカリン」
国王陛下にとめられていなければ、すぐに飛び込んでいた。
「我々は全員で滝壺へとワープする。まだ魔力は残っているな? ジェイン」
「はっ。まったく問題ありません」
ジェインさんはびしっと国王陛下に返事をした。
「それでは行こう」
あたしたちはまたワープをした。
だけれど、リンレイはおろか、ダリアたちの姿もない。
「たしか、リンレイの姿は魔女にしか見えないって言っていました」
大切なことをすっかりわすれていて、今言ったわけだが、彼女はあたしの目にも見えていない。
「遅かったか?」
ダリアたちはともかく、リンレイがここから出ることはない。そのくらい彼女は責任感を持ってこの場所に居たのだ。
「魔力測定器の反応もない。別の場所に移動したのか?」
だとすれば、どこに?
今度こそ予想もつかない。
そしておそらく、その場所にリンレイたちは居るはずだ。
「その前に、どうしてリンレイの姿は魔女にしか見えないのですか?」
「おそらく、飲食もせず、この場所にとどまっていたため、精霊のようになってしまったからであろう。彼女にとって、この滝は生贄に捧げれた魔女を見ることが仕事のうちの一つだったのだろう」
国王陛下は、あたしなんかの問にも優しく答えてくれた。
「あるいは」
陛下は一度言葉を切った。
「魔王城に居るのかもしれん」
魔王城!?
今現在魔王の姿が見えないため、観光のついでとしてしか存在していない、あの魔王城!?
だとしたらそこに、ユイニャンたちは居るの?
そして、なぜかリンレイも連れて行かれた。
だとすれば。行くしかないでしょ。
「父上、魔王城の場所は特定されているのですか?」
ジョシュアが陛下に聞かなければわからないわけがない。
だって魔王城はロイヤルミルクティ国の突端にあるのだから。
「突端にある魔王城はただの飾りなのだ。この我にも見当がつかん」
そんな。あの魔王城は飾りだったっていうの?
だとしたら、手詰まりじゃん。
つづく




