02 もしかしてデート!?
「え? 今度の日曜にホラー映画を一緒に見てほしい?」
それは嬉しいお誘いだった。
交換した通信アプリでのお誘いだった。
「はい、でも映画館とかじゃなくて、配信サイトの………」
「あー!もちろんいいですよ! 一人でホラー見るの怖いんですね!」
ホラー怖いのに見たがっててかわいい!
そしてこれは、お家にお呼ばれされてる!!
いやがおうにも期待は高まった。俺の胸もはち切れそうに高鳴るってもんだ!
「それで、場所はですね」
「場所は!?」
君の部屋!? 部屋ですか!? どんな部屋かな?
かわいい部屋かな? それともオタク的な祭壇でもあるのかな!? それでも俺は引いたりしない!
「レンタルスペースのでかいテレビで見ようかなって考えてます」
あー! お家デートではなかったかーー! そらそうだよな! それは展開が早すぎるし!
「しかしわざわざホラー見るのにわざわざレンタルスペースを?」
ホラー映画視聴の為だけにレンタルスペースはなんとなくお金がもったいなくないか? なんて考えは貧乏性すぎるか……。
「ホラーの後には口直しに爽快アクション系のインド映画のやつでも見ましょう! あ、アニメでもいいです! ネットフェニックスの見れるとこなので、選べます! それで怖さは中和します! 実家暮らしの時は弟を付き合わせたんですけど、女の子の知り合いは怖いの苦手な人が多くて、私もビビりのくせになんかやけに見たくなることがあって」
ミユさんはここまでオタク特有の早口で喋った。
かわいい。
「怖いけど見たい……怖いもの見たさってやつですね。わかる気はします。そして弟さんと仲良いんですね」
「弟はピザとかお菓子で釣れますから」
弟羨ましい!!
「あはは、ピザなら仕方ないですね、それは釣られます」
俺はレンタルスペースでもお部屋デートに近い気分が味わえるのでは!? と、気を取り直した。
「お化け屋敷も1人じゃ入れない癖に笑えますよね。」
「お化け屋敷は急に出てくるからビクッとしますよね」
「そうなんですよ! 急に大きな音が来るとビクッとしちゃって恥ずかしいのですが。あ、ピザもとりますね! 私支払い全部持ちますから里中さんは、身一つで来てくだされば大丈夫です」
「え、半分出しますよ。それと俺も多分ホラーの途中の大きな音にはびっくりするので、恥ずかしくはないかと」
「ダメですよ、私のわがままで貴重な日曜日潰して付き合わせるんですし」
別にいいのに……でも、ミユさんが気にするなら仕方ない。頑固に払うと言ってこの話が流れるのは阻止したい!
「じゃあ、日曜日に現地集合ですか? それとも駅等で待ち合わせしますか? あ、車で迎えに行けますよ」
「え? 車出してくれるんですか? じゃあコンビニの駐車場を待ち合わせ場所にしてもいいですか?」
「ええ、それで大丈夫です、特別かっこいい車ではないですが」
「車なんて乗れて走ればいいんですよ」
「助かります……」
かっこいい外車とか期待されるとあれなんで一応な。
俺の愛車は4駆のライ〇だ。悪路でも走れそうという理由で4駆にしたのだ。
しかし、そんな訳で、次の日曜日にレンタルスペースデートだ!
勝手に脳内再生でデートにしてしまってるが、言わなきゃ平気だ。
ミユさん的にはおそらく映画オフ会みたいな感覚であるのだろうが。
ミユさんがビザを頼んでくれるみたいだし、こっちはスナック菓子とコーラでも持ち込みOKなら持って行くかな?
ミユさんがこのレンタルスペースだと、あらかじめ情報を共有してくれたので、スマホで調べて見たらそのレンタルスペースは持ち込みもOKだったので適当に美味しそうなのをチョイスしていくことにした。
遠足の前みたいにワクワクする。
俺は土曜日になってスーパーに行き、お菓子とドリンクとマウスウォッシュ等を買った。
爪のチェックに口臭チェックに、風呂も入って清潔感にも気を使う。
女性は指先までしっかり見るらしいから、油断できない。
日曜日、彼女が最初から最期まで機嫌よく楽しく過ごせるように頑張るぞ!
着ていく服は……レンタルスペースだし、カジュアル系でいいよな?




