36. 始動!!
フローラルはワクワクしながら言う。
「次はいよいよ、図書館だね!」
バスに乗って次の目的地である神代市立図書館に向かっていた。
「うん!そうだね。フローラなんかソワソワしてない?」
「え?そ、そうかな?」
フローラルはスマホを眺めていた。
(レッシェル…。もうそろそろだね。)
レッシェルも別のバスでそう思う。
(先輩。必ず成功させましょう!!)
そして、到着。
「ここかぁ、神代市立図書館!!」
フローラルは大きな建物を見上げる。
「おぉー!想像通りデカいね…!」
マヨーナも見上げて「わぁ…!」と目を輝かせる。
5階建てにも及ぶこの図書館は地下もある。
(そして地下には閉架書庫がある。)
(さらに今日はなんと初期魔法特別展がある。)
フローラルはニコッとして、中へと入って行く。
(その展示会は、閉架書庫にある書物が展示されるから、ここで必ず閉架書庫の出入りが行われる。)
(その隙を狙って入るってわけだね。)
「予習バッチリだ!」
「ん?なにが?まさか、図書館の構造とか配置とかそういうの覚えてきたの!?」
マヨーナは目を丸くして聞く。
「え!?ま、まぁそうだね。張り切っちゃって。」
フローラルはなんとか動揺を隠す。
それをまた遠くからジークは怪しそうに見ていた。
「……ゴクリ。」
「ここから1時間。自由行動です。」
レーラの代わりの先生がそう言う。
「レーラ先生、きっと大魔法使いリヒトの書物読みたかっただろうな〜。」
フローラルはあたりを見渡しながら話す。
「確かにね。先生、リヒト好きだもんね!」
「あ、そうだ。ちょっと別行動して良い?」
フローラルは今思いついたフリをして聞く。
「ん?良いけど、なんで?」
「いやぁ、まぁなんか、本に熱中しすぎて、マヨーナのこと振り回すのもアレだなーって思って。」
「え?それはいつものことじゃ…。」
フローラルは走って行く。
「ってことで〜!」
「ぁ、ちょっと!」
マヨーナは呼び止めようとする。
マヨーナは疑問に思う。
「なんなんだ?なんか急いでたような…。」
フローラルは走りながら、スマホを見る。
画面には、レッシェルとのメッセージ画面が表示されていた。
『とりま、言ってたとこに着いたら、一応連絡して。』
とメッセージを送信。
するとすぐに返信がくる。
『りょ!』
(順調に行けると良いな…!)
「ぼふっ!」
と、前を見ずに進んでいたせいで、誰かのお腹にぶつかってしまう。
すると、ぶつかられた人は「あぁんっ?」と下を向く。
フローラルも上を向く。
「「あ。」」
「よぉ、フローラじゃねぇかっ。」
「ゲヴァルトじゃん!」
「元気だったか??ジーク、楽しくやっていけてるか??」
「ぁ。」
フローラルはジークがフローラルのことを見られていた場面が脳裏によぎる。
「ん?なんかあったか?!」
「うぅうん。何もないよ。楽しそうにやってる。」
フローラルは作り笑顔でそう言う。
「あぁ、なら良いんだが…」
「…って、こんなことしてる場合じゃないっ!」
「んじゃ、また!!」
とフローラルは慌てて先へ進む。
ゲヴァルトは首を傾げる。
「ぉ、おう。」
「はぁ、早くしないとっ…!」
フローラルは走っているなか、『ピコン』っと通知が鳴る。
フローラルはスマホを開ける。
『どこですか?』
「レッシェル、もうついてる!!」
「急がなくちゃ!」
と、階段を降りて地下へ向かっていった。
その姿を陰で見ていた。
「……。」
「頼むから、むちゃだけはしないでくれよ…!」
そうジークは呟いた。




