27. 赤点、回避なるか!?
「それでは、テストを返すよ!!!」
レーラ先生は張り切って、出席番号順に読んでいく。
「次、ジーク!!」
「ぁはい!」
ジークは教卓に向かう。
「はい、よく頑張ったね。」
「ぅ、うぉ!なんとかまぁ余裕だったなっ。」
その姿を席から見ているフローラルとマヨーナ。
「ジーク、いけたっぽいな。」
「うん!まぁジークは頭良いから!」
「んー…やっぱり、頭が良くなる魔法、リスクを負いながらでも使うべきだったか?」
「それバレたら、0点になるから!!あまりにもハイリスクでしょ!」
「まぁそれもそうかなぁ。」
レーラは次にゼクトを呼ぶ。
「次、ゼクト!!」
(あ、あの子がゼクトか…。)
(とりあえず、マークしておかなくちゃ。)
次々と生徒が呼ばれるなか、ドキドキしながら待つ。
そして、やっとレーラはフローラルを呼ぶ。
「次、フローラ!」
「はぃ」
ジークとマヨーナは息を呑む。
フローラルは汗だくになりながら願っている。
(「こういう流れは、だいたい赤点回避するパターンだろ。」とかなんとか思ってる君に言う!!今回は赤点ある可能性全然ある!!)
(頼む、たのむ、タノム、タノム、タノム、タノム、タノム、タノム!!!)
「はぁ…、まぁなんとかっていったところかなっ。」
そう言われ渡される。
フローラルは結果を見ると、驚きを隠せなかった。
「わぁ…!」
「ぁ、ぁ、ア、ア、あ…!」
そして、嬉しさも隠せなかった。
フローラルはガッツポーズをして叫ぶ。
「赤点、回避だぁ!!!」
「え!?フローラ赤点回避!?全教科!?」
マヨーナは勿論、驚いた。
ジークも席から立ち上がる。
「お!やったな!フローラ!」
ゼクトもそれを見て、独り言で呟く。
「まぁ、よー頑張ったな。フローラの割には。」
「良かったね。フローラ!!」
マヨーナは嬉しさのあまり、フローラル両肩を掴み振る。
「あわあわあわあわ。」
ジークも駆け寄る。
「夏休み没収されるところだったもんな!!」
(ほんと、友達に恵まれたもんだなぁ。)
そう感じるフローラルであった。
そして、放課後。
廊下でマヨーナとフローラルは話していた。
「フローラ!今日も一緒に帰ろ!」
「うん!と言いたいところだけど…。」
「何?何かあるの?」
「そう、今日私、部活あるんだよね。」
「えぇ!?フローラ、部活入ってたの?!」
「まぁね。帰宅部よりかは良いかなって…入部したんだけど。」
フローラルは「あと暇だしね。」と自慢げに言った。
「で、何部なの?」
「魔法歴史研究部だよ!」
「でしょうねっ。想像ついてた。」
「まぁね。フッフーン!」
「じゃあ、私は1人で帰るとするかー。」
「え?ジークは?一緒に帰ったらよかったのに。」
「ジークにも言ったんだけど…、なんか用事あるからーって。」
「ふーん。」
「じゃね!」と2人は別れて、フローラルは部室に向かっていた。
「はっはーん。今日は、赤点を回避した日!なんて素晴らしい日だぁ!」
明らかに調子に乗っているフローラル。
後ろから、後輩らしき女の子がやってくる。
「フローラ先輩!赤点回避したんですか?!?」
「この声は!」とフローラルは振り返る。
そこには魔法歴史研究部で唯一の後輩、レッシェルが立っていた。
茶髪で、フローラルより背が低い。白衣を着ている可愛らしい子だ。
「レッシェル!」
「ふふんっ!お久しぶりです!先輩!」
「おぉー!私の可愛い後輩よ!元気にしてたか?」
「もちろんです!先輩も、元気にしましたか?」
「おかげさまで!元気にしてたよっ!」
2人は一緒に部室へ向かう。
「そうそう!で!先輩、赤点回避したんですか?!」
「あ!そうなんだよ!私の繰り返された歴史は、ついに塗り替えられたぁ!」
「あはははっ!先輩は、やっぱり面白いです!」
「で、レッシェルは、どうだった?」
「もぅ、どうだった?じゃないですよ。部活は最初の2回きりで、来なくなって!」
「あはは、ごめんって。色々、忙しかったんだよ。」
「まぁ、これからはちゃんと来てくださいよ?」
「はぁいはぁい。で?どう?研究は順調?」
「そうですねぇ。魔法歴史学の研究、だいぶ頑張ってるんですけど、なかなかうまくいかなくてぇ…。」
「あ!でも、なにか魔法の起源に繋がるような資料?は見つけました!」
「おっけぇ!じゃ今日は、久しぶりの活動。一応、私も成果はあってね。徹夜でやるぞぉ!」
「おぉー!!…?」
「夜まで居る気ですか?!」
「そのぐらい意気込まないと!って話。」
「なるほどです!」
そう2人は話し、部室へ入って行った。




