22. 夏休み、消滅の危機。
「てことで、今日から私が担任になります。」
「「「「えぇぇー!?」」」」
レーラが朝のHRで話す。
「ぇ、なに、フローラ昨日なんかあったの??」
マヨーナは驚いてフローラルに聞く。
「ぇ、ささささぁ、何でだろうネェ。」
「なんか、知ってそうだけど…。」
「ほ、本当に何も知らないよ!こっちだって驚いてるんだってっ。」
(まさか、担任になるとは…!)
「あ、そうなのね。確かにこれは本当っぽい。」
「はいはい、気持ちはわかるけど静かにねぇ…。」
「ま、担当教科は変わらないから、大丈夫よ。大丈夫。」
「そう言われると心配になるんだよ。」
フローラルは寝そべりながら、そう呟く。
「おい!そこ!フローラさん!」
フローラルは慌てて、体を起こす。
「は、はい!?」
「姿勢正す!」
「ぁ、すんません…。」
(ちゃんと先生してんの腹立つわぁ…!)
(昨日の放課後の姿見てると尚更。)
「あと…連絡は…あ、そうそう。」
「もう定期試験1週間前だから。ちゃんと準備することね〜。」
「勿論、実技もあるからね。」
「一応、テストとなる教科を言っておく。」
そう、実はこの学校、魔法の教育優先の学校なので、定期試験は学期ごとに1回だけだ。
その代わり、教科は多い。
「数学、国語、社会、英語、家庭科、技術、音楽、魔法歴史学、魔法科学、魔法薬学、魔法実技。」
「以上11教科だよ。ちゃんとどの教科も勉強、鍛錬を積むように。」
フローラルは人生で一番、焦っている。
「あわわわわわわっ…」
「ちょ、大丈夫!?」
マヨーナはまたフローラルの拒否反応か何かに振り回されてる。
「お、終わった…!」
フローラルは気絶しかける。
「始まってすらないよ!?」
レーラは話を付け足す。
「あ、あと赤点取ったら夏休み一生補習だぞ。」
「「…。」」
「人生、終わったぁぁぁぁ!!」
フローラルは大泣きする。
「ま、まぁ一緒に頑張ろ!ね!」
マヨーナは励まして何とかしようとする。
そして、休みの日…。
今日はマヨーナの家で3人は勉強をしていた。
「じゃあ、まず数学から…。って!」
「ぐう…。むにゃむにゃ。」
「「もうフローラ寝てる!!!」」
ジークはフローラルを起こそうと揺さぶる。
「流石に、初手から寝るはヤバいぜ?」
「ふぇーい。」
「ていうか、なんでフローラって勉強苦手なの?」
「たしかに、魔法のことならなんでも覚えてるし、何が苦手なんだ?」
「それだよ。私は魔法のこと以外興味ない。」
「楽しくないものは、やりたくないでしょ。」
フローラルはダルそうに答えた。
「ぁあ、なるほどね…。」
フローラルはマヨーナたちに聞く。
「逆に、勉強好きなの?」
ジークは答える。
「俺はまぁ、頭を使うのが得意だからさ。得意分野は伸ばさないとだから。」
マヨーナも答える。
「私はなんというか、やらなくちゃヤバい!ってなるからかな。」
「だって、赤点なると、夏休み消えるんだよ?!」
フローラルはため息をつく。
「まぁ、それもそうかぁ…!」
そして、自然と寝転ぶ。
「おやすみぃ…。」
「「いやだから、寝るな!!」」
そして迎えた試験当日…。
「ぉ、おわった…。」
絶望的な表情で死にかけているフローラル。
「で、でもちゃんとテスト勉強してきたじゃん。」
「そうだそうだ。俺もなんか巻き込まれてぇ…。」
ジークはため息をつく。
「キツかったなぁ…。教えんの。」
「魔法薬学、そんなむずいのかねぇ…。」
ジークも目の下のクマがひどく、疲れている。
「と、に、か、く!ちゃんと自分の力信じないと!!」
「一時間目は数学だよっ。ちゃんと準備してきたかい?」
「席ついて!」
レーラは解答用紙と問題用紙を持ってやってくる。
そして、配っていく。
「はぁはぁはぁ…。」
緊張や不安やたくさんの感情が込み上げてくるフローラル。
「ほんと、今までどうやって過ごし抜いてきたんだよ…。」
マヨーナもある意味疲れていそうだ。
「試験は50分間!解答用紙は裏面もあるからね。では、初め!」
そうして、フローラルの絶望的な時間に幕を開けた。




