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21. レーラ先生

今回は結構長めです!!!どぅぞ!!

「ハッハー!」

ものすごい勢いで、フローラルの目の前へとやってくる。

そして、満面の笑みで、でもどこか負の感情があるような表情で拳を振りかざしてくる。


「はっ!」

フローラルは新たな魔法を繰り出す。


「『魔導解析』。」


迅速だったレーラの拳が一瞬にしてフローラルが手で受け止める。

フローラルは、いくつもの桃色の魔素のようなものを身にまとっている。


「!?」


レーラは意味が分からなかった。

みんなも、理解できていないだろう。


「試しに使ってみたけど、すごいな。これ。」


「我ながら完璧だ。」


レーラは状況の把握ができず、その場で固まる。

「ど、どういうことだ…?」


「分析の上位互換といったところかな。試作段階だと思ってたんだけど。」

「50回も分析をさせてくれたおかげで、しっかり反応した。」


(これは、体にまとう魔力から抽出される魔素で力を補い、どんな攻撃でも反応して、対応することができる魔法。そして、)



〔レーラ〕《筋肉(パワー)型》

【特徴】

・基本魔法すべて使える。

・身体能力抜群。

・普段から魔法と殴りのコンボで戦っている。


【特殊魔法】

『天操空 “曇” “雨” “雷” “雪” “霰” “雹” “嵐” “虹” “晴”』〜10MP

天気を操れる。込める魔力量によって、天気を変えられる範囲が変わる。

『嵐来乱雷』20MP

巨大な人型の嵐が雷を放つ。もとの天気が雨の方が強くなる。

自我を持っているため、レーラ自身を攻撃する可能性もある。



(相手の特徴までしっかり見れる。)

「この魔法、良いね。」


レーラはフローラルから一旦距離を取る。


(何をいってるんだ…?)

「…ったく。こいつ、どこまでもイカれてやがるっ。」


「嵐よ、フローラにさらに大量の雷を浴びさせろ!!」


『ブゥウォォォン!!』


『ゴロゴロ…!』


人型の嵐は、雷を両手からどんどん放っていく。


『ピシャャァァアア!!』


「私も隙を狙って打つ!」

そう言って、レーラは嵐の中に入り、姿を隠す。


(く…!まただ!)

(さっさと終わらせたいのに…!!)


(どこに隠れた?)


『ピシャャァァアア!!』


「あっぶね…!」


「ここだぁ!!」

雷が落ちた直後、フローラルの背後に現れる。

そして、拳をぶつけられる。


「ぐはっ…!!」


「はっ!」

(くっ!気づけなかった…!)

(もっと、魔力を集中させないと…!そうだ。いつものことだ。)


フローラルは何度も、何度も挑戦する。


「ここかっ!」


「遅い!」


「ぐはぁぁ!」


「ここ!」


「まだまだ!!」


「んぐぅっ!!」


「はははっ!さっきのあの自作した魔法は使わないの??」


『ゴロゴロゴロ…!』


フローラルは目を閉じる。

(はぁ…。はぁ…。集中だ。集中しろ!!!)

(相手の言葉になんか、無視しろ!)


『ピシャャァァアア!!』


「はっ!」

フローラルは素早く避ける。


「これで終わりだぁ!」

そして、雷が落ちた直後、フローラルの背後に現れる。


(『魔導解析』!)


フローラルは尋常じゃない早さで振り向く。

「ここだっ!」


基本攻撃魔法!!!



『ドオオォォォオンッ!!!!!』



土煙が止むと、レーラは仰向けになって倒れていた。


「…まだくるか…?」

フローラルは念の為、構える。

が、フローラルにも、もう体力は残っていなかった。


(初めて使った『魔法解析』、魔力の消費がめちゃ大きいのは勿論。体力の消費も大きいな…。)


「もう、動けねぇよ。」


「…分析なんて使わなくたって魔法使えば勝てるって思ってた。」


「先生として情けないな。」


「負けは負けだ。」


フローラルは安堵した。


そしてまた、レーラは語り出す。


「私はな。日本魔導機関の…」


「それは知ってる。で、第何監視官?」


人の話を遮るのはフローラルの得意技だ。


「…第七だ。」


「そうなんだ。まぁ先生らしくない強さだったね。」


「…そうかもしれないけど、これからおまえはもっと強い監視官に出くわすことになる。」


フローラルはダルそうな顔をする。

「めんどくさいなぁ…。」


レーラはさっきまでとは違った表情を見せる。

「でも、私はおまえを応援することにするよ。」


「フローラの魔法技術は想像以上だった。」


「途中、何言ってるか分からんこともあったしな。」


「たしかにおまえの方が強い。」


「でも、私がおまえに教えられることはまだまだある。」


「いつか、本当の魔法の真実を見つけ出し、世界に知らせろ。」


「おまえならできる。」


フローラルはレーラに背を向けてニコリと笑う。


「言われずとも、やってみせます。」


「このただの魔法使い、フローラが。」


フローラルは「あっ!」と思い出す。


「そそそそういや、あの時なんで私のこと『フローラル』って呼んだの??」


レーラは不思議そうに言う。

「ん?…ぁーあの時?」


フローラルは息を呑む。


レーラは答える。

「ぇ、いや普通におまえが大魔法使いフローラルと同じくらいって言ってたからだけど…。」

「あと、フローラルとフローラ、似てるし…。」


「あ、そうなんだ…。」

フローラルは安堵する。


小声で「よよよよかったぁ…!」と呟いていた。


「ま、とにかく今日は帰れ。もう時間も時間だ。」


「もう18時か…。これから先生はどうするの?」


「おまえに負けた。つまり私はもう本職を失う。」

「私はこれからは本当に先生になるだろうな。」


「そか。まぁ良いんじゃない先生。」


「なんでだ?」


「これから、もっと沢山の魔法を知れるんだよ!この学校で!」


「はぁっ。」レーラの顔が明るくなる。


「楽しみだね。レーラ先生。」

フローラルは笑顔でそう言った。


そうして、フローラルはフラフラで帰って行った。

「ぁあ、久しぶりに疲れたなぁ…。」



「あいつのおかげで、魔法は何のためにあるのか、気づけたような気がする。」


そう言って、ボロボロの旧体育館の大きな穴の空いた壁から、レーラは沈んでゆく夕日を眺めていた。

レーラ編これにて終わり!!これからもよろしくお願いします!

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