01.「遅刻しない魔法」が欲しい。
早速、1話投稿しました!
『!!!ジリリリリリリリンッ!!!』
「ふぇ?」
時計を見ると時間はなんと、8時10分。8時20分までに学校に入らないと遅刻する。登校時間は徒歩12分。
「や、やべ!寝坊だ!遅刻するぅ!!アラームの時間ズレてた!!!」
「食パン三枚とバナナ3本食べないとなのに!!」
飛び起きて、真っ直ぐキッチンに向かう。
食パンを袋から取り出し、オーブントースターにパンを入れながら言う。
「昨日、夜中に泥棒して、そのまま本に夢中になってしまって…早く帰るべきだった〜。」
「しかもあの記伝、偽物だったし。でも、なんか文章の“地”だけ光ってたよな。なんなんだろう。」
そう、寝坊したこの女の子はフローラル。そう、あの大魔法使いの、だ。
まさか、学生だと思わなかっただろう。
彼女は、たった14歳で大魔法使いへと上り詰めたのだ。
と、気づいたら、彼女はもうすでに完食し終わっている。
「制服よ、カモン!!」
彼女の目の前に、全て綺麗に畳まれた状態の制服が浮いてやってくる。
気づいている人もいるだろう。そう、この世界は魔法を使うとき、だいたいそのまま言葉にするだけで発動することができる。しかし、魔力消費量が激しい魔法などは杖が必要になってくる。
フローラルが玄関に向かい、外に出る。
「足よ、スピードアップだ。」
彼女は今までにないほどの速さで通学路を駆け抜けていく。
通りすがる人たちは
「なんか、一瞬学生が見えたような…ま、気のせいか」
と、まぁこんな調子だ。
この世界は謎に都合が良い。まぁ、悪い時もあるが。
「ん、あ!ありゃ、先生、門を閉めようとしてるな!!」
千里眼の魔法で見ているようだ。
学校が見えてきた。
フローラルが通う学校、魔法北私立中学校は、より魔法を高めていきたい人たちが入る希望者のみの学校である。中学校とはいえ、子供からお年寄りまで通うことができる。そうしないと、定員割れするからだと言われている。が、この学校は数学や国語など、普通の科目もあるため、年齢による不公平が起きないためにも、学年分けをしていて、一学年 1クラスとなっている。話していくと、難しすぎて混乱するので、説明はまた別の機会に。
『キーンコーン
「とりゃぁー!」と滑り込みセーフ…?
カーンコーンー』
「残念だが、遅刻だ。」と先生。
おっと!間に合っていなかったようだ!!!
「そぉんなぁ!」
大魔法使いであることを知らない先生はびくともしない。知らんぷり。
フローラルはこっそりひとりごと。
「涙よ、瞳を満たせっ」
「そぉこぉをどぉうぅにぃかあ!」
「そこをどうにか!ソコヲドウニカ!ソコヲドウニカ! ソコヲドウニカ! ソコヲドウニカ!」涙で満たされた目で、何度も言う!!
「ねえ、お願い!」フローラルはこれで、トドメを刺した気分。
先生は…
「だめだ!遅刻は遅刻だぁ!」怒鳴った。逆効果だ。
「ちぇっ、無理か。」またこっそり、ひとりごと。
「ん?なにか言ったか?」
(だめだ。次こそ、こ◯される。)
「ななななにもっ?」
先生が近づいてくる。
(お、おわった…。いっそ、闇に葬る魔法使うしか…!?)
先生は目を丸くして言う。
「おまえ、いつまで涙流してるんだ?」
「…え?」
「ぁ、もしかして、キツく言いすぎたか?」
「え、」(そうだった!『涙よ、やめ。』って言わないと涙が止まらない!でも、今言えないな…)
「あぁ、えーっと、だ、大丈夫でぇーす!!」とそのまま、校舎に向かって走って行った。
「お、おい!」と、先ほど闇に葬られかけた先生。
「やっぱ、強く言いすぎたかな…次からは優しめに言おう。」
まぁ、ある意味効果があったのかも知れない。
1話から遅刻するフローラル。
この先、ちょっと心配だ。
つづく。
次回の投稿はまだ決まっておりませんが、気長に待ってくれたらと思います。




