16. 放課後、ここで待ってるから。
「3!」
(この中から、出れればいいだけの話。)
「2!」
(ただし、さっきの魔法で、あまり自由にはできない。)
「1!」
(うん。こいつ、やるな。)
レーラは目を細め観察する、腕を組み片手を顎当てて言う。
「分析!」
フローラルは少し離れた場所で体育座りをして、じっくりとレーラの動きを分析していた。
「さて、この絶望的な状況。どう乗り越える??」
楽しそうでなにより。
「0!」
『ドシャリリィィォンッ!!』
氷の檻が生成され、爆破する。
しかし、土煙の奥には、やられたレーラの姿は見えなかった。
「あれれれ!?」
「あっははっ。とても面白い魔法だ。気に入ったよ。」
レーラは爆発したところから少し離れたところにいた。
「え!?ギリギリまであそこにいたはずなのに…!」
『ピッピー!!』「時間切れです!」
「ありゃ、もう3分か。楽しかったのになー。」
マヨーナは驚きながら聞く。
「あの…、どうやってあそこから抜け出したんですか?」
レーラは「ふふっ!」と微笑みながら言う。
「確かに、あの魔法陣の範囲は大きいね。」
「3秒で、しかも超冷たい霧があったら、そりゃ抜け出せない。」
「だから、私はジャンプすることにしたんだよ。」
「3秒経ってから、作られる氷の檻。下から上へと半球、ドームのように覆われるから、」
「半分ほど氷の檻が作られたら、ある程度高さが把握できる。」
「高さを把握したので、まだ覆われてない上の方に向かって大ジャンプ。」
「そしたら、なんとかあの氷の爆発から抜け出せたって感じかな。」
「いくら3秒とは言え、3秒経ってから覆い出すから、完全に覆われるのは、そっからさらに、1秒ぐらいかかるからね。」
文字だけで理解するのは難しい。
ほんとは、絵とか使ってで説明したいが。許してくれと言ったところだ。
「ぁあ、す、すごすぎて、ちょっと…!」
「って!てぇことは、4秒間でそんなこと考えれたの!?」
驚きを隠せなかったマヨーナだった。
「ちょっと感動。」
そしてちょっと感動したマヨーナだった。
「君の魔法の技術は素晴らしい。」
「はっ!」マヨーナは顔を上げる。
「でもね、ひとつだけ欠点がある。」
「な、なんですか?」
「君があの最後の時限爆弾式魔法で勝てると思い込んでいたのがダメだったんだよ。」
「あの時、また抜け出されるかもしれないと警戒すれば、私が上から飛び抜けていったことに気づいたかもしれない。」
「たっ確かに。」
「もし君が、私が抜け出したことに気づいて、遠距離魔法を打たれていたら、おそらく負けていたよ。」
「くっ…。ありがとう…ございます!!」
「じゃ、つg!!」
『キーンコーンカーンコーン』
「「「あ、」」」
フローラルは、がっくし。
「なんだ、ちょっと楽しみにしてたのに。」
レーラは微笑む。
「ちょうどいい。」
レーラはフローラルに近づいてこう言う。
「じゃあ、放課後ここでやろうよ。」
「ぇえ、」
「楽しみにしてたんじゃないの?」
「え、ぁいや、めんどくさいなって思っただけです。」
「正直だなっ。」
レーラはガクッとする。
「まぁ、とりあえず、放課後ここで待ってるから。」
「はぁい。」
そう言って、レーラはフローラルの方へ歩き去っていこうとする。
そして、フローラルとすれ違ったとき。
「フローラル、1人だけできてねっ。」
「ぇ」
フローラルは今までにないほど、ドキッ!とした。
(正体がバレた…?!)
(いや、わわからない!言い間違いかもだしっ!)
「本当に、あいつ何者だ?」
フローラルはそう呟き、離れていくレーラの方を振り返った。
今まで以上に緊迫した空気が漂っていた。




