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15. VSマヨーナ

「なにっ。こいつ殺す気かっ。」


『シュルルルゥドオォォオンッ!』


大きな砂埃が舞う。


ジークの手は震える。


「まぁ…そうはいかないよな。」


「先生じゃねぇだろ。もはや。」


レーラは動かなくなった木の根に座っていた。

つまり、全て避け切ったのだ。


「はぁ。死ぬかと思ったよ。」


「この人、強すぎるってっ!」


『ピッピーッ!』笛が鳴る。


「時間切れだね。」


「ほんと危なかったよ。正直、殺されるかと思ったっ。」


ジークは頭の後ろに手を当てて言う。


「そんぐらいしないと、当てれないと思って。」


「まぁ、実際当てれなかったしね。」


ジークはイラッとくる。

「っかつくな。」


「まぁ、でも、魔力の調整をもうちょっとできたら、」

「もっと、スムーズにできると思うよ。」


「あと、もうちょっと冷静に、特殊魔法を使いこなせれば良いねっ。」


「あ、ありがとうございましたっ。」



フローラルとマヨーナは感心していた。


「そういや、ジークが戦ってるの見るの初めてだね。」


「うん。結構、頑張れてたんじゃない?」


「そうだね。魔力の操りが苦手な割には上出来だった。」


フローラルはマヨーナの背中を押す。


「さ、次はマヨーナだよ。」


「次っ!!」

レーラに呼ばれる。


「頑張るか…。」


マヨーナはそう呟き、前へ進んで行った。


日差しが強く、綺麗に晴れ渡っていた。もうすぐ授業が終わり、お昼休憩。


「君はマヨーナさんだね。」


「よろしくお願いします。」


マヨーナの口が動く。


「あの…?」


「こんなとこで、質問かい?良いよ。」


「先生ってどれだけ強いんですか?」


「それならもう言ったよ?大魔法使いリヒトよりもだよ。」


「じゃあ、そのリヒトってどれだけ強いんですか?」


「んー、大魔法使いぃ、」



「フローラルよりもだね。」



「はっ!」


思わず声が出る。

フローラルは汗をかく。


「やっぱり、あいつ私の敵だ。」



『ピッ』「初め!!」


「じゃ、いかせてもらうねっ!」

「『冷塊瞬突(れいかいしゅんとつ)』!!!」


まずいつもの技で詰めていくマヨーナ。

氷の棘が次々と押し寄せる。


「いいねぇ、そのスピード感。」


そして、基本攻撃魔法も放つ。


『ドオォオンッ!』


「もっと、量を増やしたら?」


『ドォン』


『ドォォンッ』


『ドオオォォォオンッ!!』


地面に大きな穴ができる。


「かなり、強力だね。いい感じっ。」


(時間は限られてる。テキパキ攻めていこうっ。)

(いつも、フローラばっかりに頼ってられない!)


「『零度氷霧(れいどひょうむ)』!!」


とても冷たい霧があたりは凍らせ、漂う。


「広範囲攻撃と言ったところか。」


レーラはいつどう攻撃が来ても対応できるよう、体制をとる。


(『冷塊瞬突(れいかいしゅんとつ)』による遠距離かつ量のある攻撃。)


(そして、相手の動きを鈍くする、氷の霧。)


(普通の魔法使いなら、もうこの時点で攻撃は当たっている。)


すると次にマヨーナは杖を普段より強く握りしめ言う。


「『封束爆寒(ふうそくばっかん)』っ!!!」


(絶対に!当ててやる…!!)


氷の魔法陣がレーラの周りに作られる。


(これは時限爆弾式の魔法か。)


「ふぅん。なかなか面白いね。」


「3!」


(この中から、出れればいいだけの話。)


「2!」


(ただし、さっきの魔法で、あまり自由にはできない。)


「1!」


(うん。こいつ、やるな。)


レーラの笑みが、

初めて少しだけ消えた。


レーラは目を細め観察する、腕を組み片手を顎当てて言う。


「分析っ。」



フローラルは少し離れた場所で体育座りをして、じっくりとレーラの動きを分析していた。


「さて、この絶望的な状況。どう乗り越えるっ??」


楽しそうでなにより。

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