10. 特殊魔法
「もっと杖の先だけに魔力を集中させて。」
「そう、そして、撃ちたい場所…いや、撃つべき場所を狙うんだ。」
放課後、フローラル、マヨーナ、ジークは『魔法トレーニング場』に来ている。
ジークは、狙いを定めて撃つ。
「おぉりゃあ!」
光り輝いた光線が的に命中する。
『ドオォォオン!』
「いい感じだね。」
「ああ、でもなんで、こんな基本魔法の練習ばっかなんだ?」
マヨーナも同じように思った。
「たしかに、基本は大事だけど、いくらなんでも基本だらけじゃん。」
「あのね。どれだけ強い相手でも、基本魔法さえ完璧に使いこなせたら、勝てちゃんだよ?」
「今まで、みんながよく使っていたのは、特殊魔法。なんで、特殊なのか分かる?」
特殊魔法というのは例えば、マヨーナが使っていた『冷塊瞬突』とか、フローラルが使ってた『蓮獄焔焱』とかだ。
「さぁ、なんでだ?」
「特殊魔法はみんながみんな、全て取得していない。でも、基本魔法は違う。みんな全部取得している。」
「つまりは、特殊魔法はあってもなくても、どっちでも良いってこと。少なくとも、特殊魔法はメインでは使わないってことなんだよ。」
「だってほら、よく使う魔法なのに、特殊だったらなんか違和感ない?」
「あぁね。」
2人はあまり良い表情ではない。
「んー。ちょっとなんかしっくり来そうで来ないような…。」
「腑に落ちないというか…。」
「説明が下手で悪かったねっ。」
マヨーナはフローラルに質問する。
「でも、フローラだって、ダンジョンの時、特殊魔法しか使ってなかったじゃん。」
フローラルはまずい予感を感じる。
「ぁ、まぁね。でも、MPいわゆる魔力量の消費が多い魔法は使ってなかったよ。」
「トラップに引っかかって落下してるときは、別だったケドネ。」
「ぇえ!あんなに強いのに?嘘でしょ。」
普段は怪しくても見逃すマヨーナだが、今回ばかりは問い詰める。」
フローラルは頑張る。
「えぇ、そう言われてもっ!。私は魔法を扱うのは上手だからダヨッ!」
「ぇえぇー?本当に?」
(MPが有り余ってて、多少は強い魔法使ってもMPは余裕だからー。とか言えない!!)
フローラルは馬鹿なのかもしれない。
「んーと、もう今日はこれで終わり!!」
フローラルは解散しようとする。
「えぇ!絶対なんかあるでしょ!」
マヨーナは諦めていない。
「ふんふふんっ♪」
「逃げんなぁ!」
ジークは突っ立っている。
「なんなんだよ一体。」
翌日…。
「今日は日曜日!休みだぁ!」
「今日はじっくりと魔法の研究ができるゾ!」
そうして、フローラルが休みを満喫しているなか。
『ピーンポーン』
「ちっ、なんなんだよ!!」
玄関に行き、ドアを開ける。
「はいはーい。」ガチャ
「フローラ!遊びに行こうぜ!」
「今日、予定空いてる?」
2人が居た。
フローラルは慌てて断ろうとする。
「ぇ、あっ今日は魔法の研究で大忙しって感じだからー。」
「じゃあ、暇ってことだな。」
「そうだね。フローラ準備して来て!」
フローラルの魔法の研究は2人にとって暇つぶしという認識らしい。
「はぇ!?えーと、だから魔法の研究で世界を変えようとして…」
フローラルはなんとか、誘いから逃れようとして、出鱈目を言う。
「「さぁ、早くして!」」
「あの、だから魔法の研…」
「「ほら、早く!!」」
「いや、マホ…」
「「早く!!!」」
結局、出かけることになったフローラルであった。
「ひぇーぇー。」
「さぁ、しゅっぱーつ!」
ジークはマヨーナに聞く。
「で?どこに行くんだ?」
フローラルはガクッとする。
「決まってないんかい…!」
マヨーナは考え込む。
「どこがいいだろ…。あっそうだ!」
そして、思いつく。
「いいところあるんだ!そこ行こ。」
ジークはワクワクしてくる。
「おぅ!どこかわかんねぇけど、行ってからの楽しみだなっ。」
フローラルはまだ乗る気ではない。
「一体、私はどこに連れてかれるのぉ…!?」




